Trichoptera

2009年7月15日 (水)

森上信夫著『樹液に集まる昆虫ハンドブック』

森上信夫著『樹液に集まる昆虫ハンドブック』
2009年7月17日発行
文一総合出版
ISBN978-4-8299-1025-2 C0645
1400円+税

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目次
 樹液酒場の魅力とは
 本書の使い方
 用語解説
 ギャラリー
 チョウ目
 ・チョウ
 ・ガ
 甲虫目
 ハチ目・ハエ目
 そのほかの昆虫
 樹液の出るおもな樹木
 索引
 おもな参考文献
 おわりに

コラム
1. 樹液に接近するときは、直進してはいけない
2. 樹液派?花派?チョウたちの正餐
3. 古つわものの勲章
4. 樹液酒場の「番付表」は正しいか
5. 吸う口・なめる口
6. 樹液酒場は出会いの場?
7. 人気樹種・不人気樹種は、何がちがう?
8. 樹液酒場のハンターたち

 著者の森上信夫さんから新刊を贈っていただいたので紹介したい。
 『樹液に集まる昆虫ハンドブック』は文一総合出版から出版されているハンドブックのシリーズの1冊だ。このシリーズのハンドブックは『昆虫の食草・食樹ハンドブック』(森上信夫・林 将之 著)と『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』鈴木知之 著)の2冊を見ているが、どちらもポイントを絞って、対象が明確になっている気がした。『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』は、某雑誌に書評を書くために熟読したが、実にマニアックで楽しそうな本だった。
 本書も、樹液に集まる昆虫に焦点を当てたもので、対象は明確だ。
 今ちょうど、樹液に集まる虫の種類が増え、楽しみが多い季節だ。昨日、本ブログに書いたように、ぼくもときどき近所の樹液の出ているクヌギの木に観察に出かけている。カブトムシ、コクワガタ、モコギリクワガタ、ヒラタクワガタ、モンスズメバチ、フクラスズメ、ベニスズメ、キシタバなどが夜の樹液で観察できる目立つ種だ。ぼくが近所の樹液で観察できる種は、本書にはほぼ網羅されており、それ以外にもたくさんの種の写真が掲載されている。
 著者の森上信夫さんは昆虫写真家だ。さすが、ぼくのような素人とは違って、写真の技術は確かだ。このシリーズは、「ハンドブック」ということもあり、手軽に持ち運びできる大きさにまとめられており、そのために個々の写真が小さいのは残念だと思う。
 それはともかく、本書は眺めているだけでも楽しそうな本だし、本書を持って樹液酒場を観察に行くにはうってつけのハンドブックになると思う。

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2008年6月 7日 (土)

2回目の豊田市昆虫調査

 今日は天気が良く、明日は雨になるという天気予報だったので、豊田市の昆虫調査に出かけることにした。息子たちを誘ったら、三男坊がついて行くことになった。
 某現地に到着すると、スミナガシが地面で吸水していた。ほかにダイミョウセセリ、テングチョウ、ヒメキマダラセセリなども。
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 しばらく歩いていいくと、木漏れ日が差すような場所にチラチラと飛んでいうものがある。蝶のようでもあり、蛾のようでもあったが、ヨツメトビケラだった。トビケラの仲間はパッとしない色彩のものが多いが、ヨツメトビケラはなかなかカラフルだ。
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 さらに進むと、イタドリにはオオツマキヘリカメムシも見つかった。普通種だと思っていたのだが、やっと見つけることができた、という感じだ。お馴染みのアカスジキンカメムシも見つかったが、成虫ではなく幼虫だった。もうすぐ成虫になる頃だと思うのだが。
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 土場を見つけたので、カミキリムシでもいないかと思ったのだが、カミキリムシはわずかにしか見つからず、ヒラタカメムシの仲間がいっぱい見つかった。名前がわからないので調べなくてはいけない。
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 虫ばかりでなく、キイチゴの仲間もたくさんあった、なかなか良い状態の果実をつけているものはなかったのだが、日陰に生えていたモミジイチゴがたくさん果実をつけていて、ちょうど食べごろだった。ちょっと一休みして採取し味を楽しんだ。程良い酸味があり、大変おいしかった。これには息子も大満足だったようだ。
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 今日は息子も大変活躍してくれた。近眼がひどく、老眼も入ってきたぼくにかわって、虫を探す目になってくれたし、視線も低いので、ぼくが見つけられないような場所の虫を見つけてくれるのだ。
 例によって、往復にかかる時間が馬鹿にならないが、充実した一日を過ごすことができたと思う。

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