Hymenoptera

2009年10月12日 (月)

日本昆虫学会第69回大会・3日目

 今日は昆虫学会も最終日。少し疲れも溜まってきた。それでも、いつものように8時半ぐらいには会場の大会本部に着く。今日は特に本部に詰めている必要はなく、朝一番の一般講演の講演の座長をすれば、ほぼ仕事はこなしたことになる。
 ということで、今日は一般講演をかなり自由に聴くことができた。朝一番は分類学の発表がある会場の座長をして、いくつか講演を聴いたあと、害虫管理の講演の会場に移った。桐谷圭治・湯川淳一・藤崎憲治の大御所3名の連名による「地球温暖化のミナミアオカメムシのこれから」。50年も前に採られたデータと、近年のデータを比較して、ミナミアオカメムシの今後を予想したものである。50年も前のデータが今の発表に活用できるということ自体、大変驚くべきことである。聴衆はそれほど多くなかったが、今回ぼくが聴いた一般講演の中では、もっとも印象が強かったとも言える。80歳にもなる桐谷さんが、まだ元気に発表されるということも素晴らしい。
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 そのあと、ナミハグモの種分化の発表があるのに気付き、その会場へ。今の仕事の中で出てきたクモが、先日の同定会でナミハグモの仲間と同定されたので、聴いておくべきだと思ったのだ。
 昼は大会本部で昼食をとった後、天気が良いので外に出た。すると、ニホンミツバチの巣があるという人がいたので、後をつけて現場に向かった。現場は会場のすぐ近くのマツの木の根元にあった。すぐ近くにジョロウグモか何かの網があり、そこにひっかかたミツバチがかなりいたらしく、クモの網にはミツバチが運んできたと思われる花粉団子がたくさん引っかかっていた。
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 午後は2コマの小集会だ。1コマ目は「カマキリ学の解明に向けて−季節適応.防衛戦略.繁殖戦略からの生態学的アプローチ」に出席。ここでは、近年ずっとぼくが「追っかけ」をしている安藤喜一先生が『仰天科学「カマキリの雪予想」はなぜ信じられたのか?』という演題で講演された。もう何度も話を聞いているので、酒井與喜夫氏の「カマキリの雪予想」がデタラメであるこことは十分に理解しているつもりだが、未だに巷では「カマキリの雪予想」が信じられているという話を聞き、マスメディアの宣伝力の怖さをあらためて感じさせられた。面白ければその話がデタラメであったもかまわない、というマスメディアの態度は極めて危ないものだと感じさせられる。
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 2コマ目は「日本半翅類学会」の小集会に出た。例年と同じく、会務報告のあと、一人一話形式で話題提供が行われた。ぼくが話したのは、近い将来に出版されるはずのカメムシ図鑑でのシロジュウジカメムシ類の扱いについての話など。いつもどり、アットホームな感じのする会だった。
 そのあとは、津駅前の居酒屋に場所を移してさらに話をした。駅前ではハサミムシの分類のNさんが合流した。半翅類学会の世話役のTさんが所用で東京に帰られたので、驚くべきことに、Nさんがいなければ、ぼくはそのメンバーの中の最年長だった。それだけ若い人が多かったということで、喜ばしいことである。しかし、若い人たちの就職のことを考えると、明るい材料は少ないので、喜んでばかりもいられない。8時過ぎにはお開きになり、ぼくは帰宅したが、Nさんと若い人たちは二次会に向かったようだった。
 これで、今年の昆虫学会の予定はすべて終了したが、プログラム編成という仕事も経験することができ、昆虫学会の範疇に限れば、充実した年だったように思える。

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2009年7月15日 (水)

森上信夫著『樹液に集まる昆虫ハンドブック』

森上信夫著『樹液に集まる昆虫ハンドブック』
2009年7月17日発行
文一総合出版
ISBN978-4-8299-1025-2 C0645
1400円+税

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目次
 樹液酒場の魅力とは
 本書の使い方
 用語解説
 ギャラリー
 チョウ目
 ・チョウ
 ・ガ
 甲虫目
 ハチ目・ハエ目
 そのほかの昆虫
 樹液の出るおもな樹木
 索引
 おもな参考文献
 おわりに

コラム
1. 樹液に接近するときは、直進してはいけない
2. 樹液派?花派?チョウたちの正餐
3. 古つわものの勲章
4. 樹液酒場の「番付表」は正しいか
5. 吸う口・なめる口
6. 樹液酒場は出会いの場?
7. 人気樹種・不人気樹種は、何がちがう?
8. 樹液酒場のハンターたち

 著者の森上信夫さんから新刊を贈っていただいたので紹介したい。
 『樹液に集まる昆虫ハンドブック』は文一総合出版から出版されているハンドブックのシリーズの1冊だ。このシリーズのハンドブックは『昆虫の食草・食樹ハンドブック』(森上信夫・林 将之 著)と『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』鈴木知之 著)の2冊を見ているが、どちらもポイントを絞って、対象が明確になっている気がした。『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』は、某雑誌に書評を書くために熟読したが、実にマニアックで楽しそうな本だった。
 本書も、樹液に集まる昆虫に焦点を当てたもので、対象は明確だ。
 今ちょうど、樹液に集まる虫の種類が増え、楽しみが多い季節だ。昨日、本ブログに書いたように、ぼくもときどき近所の樹液の出ているクヌギの木に観察に出かけている。カブトムシ、コクワガタ、モコギリクワガタ、ヒラタクワガタ、モンスズメバチ、フクラスズメ、ベニスズメ、キシタバなどが夜の樹液で観察できる目立つ種だ。ぼくが近所の樹液で観察できる種は、本書にはほぼ網羅されており、それ以外にもたくさんの種の写真が掲載されている。
 著者の森上信夫さんは昆虫写真家だ。さすが、ぼくのような素人とは違って、写真の技術は確かだ。このシリーズは、「ハンドブック」ということもあり、手軽に持ち運びできる大きさにまとめられており、そのために個々の写真が小さいのは残念だと思う。
 それはともかく、本書は眺めているだけでも楽しそうな本だし、本書を持って樹液酒場を観察に行くにはうってつけのハンドブックになると思う。

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いしもりよしひこ(石森愛彦)著『うちの近所のいきものたち』

いしもりよしひこ(石森愛彦)著『うちの近所のいきものたち』
2009年6月29日発行
ハッピーオウル社
ISBN978-4-902528-34-3 C0045
1500円+税

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もくじ
 はじめに
4月 春です。チョウがさかんにとびはじめました!
 アブラムシ退治はテントウムシの幼虫で!
5月 カメムシいろいろ
 クズの虫たち
 このアオムシはなんの幼虫でしょうか?
 カマキリ誕生!
6月 ビオトープで見られるトンボ
 コウガイビルってしってる?
 アゲハの羽化を見よう!
7月 虫はだいすきヤブガラシ
 カナヘビを飼ってみました
 ヤモリは夜、でてきます
8月 セミがなきたててこそ、日本の夏!
 8月は虫にとっても暑い!
 夕方、コウモリがとびまわります
9月 夜、コオロギたちの合唱です
 ガガンボ出現
10月 赤トンボが急にふえます!
 この時期のカマキリ
11月 晴れた日には、まだチョウがとぶけれど
12月 ベランダに小鳥をよんでみました
1月 冬の虫さがし
 冬、カモの集まるところ
2月 「メスしかいない?」冬のヒゲジロハサミムシ
 こんな鳥が1羽だけ、いました
3月 ヒキガエルの卵とオタマジャクシの観察


 著者の石森愛彦さんから新刊を贈っていただいたので紹介したい。
 著者の石森愛彦さんは多才な方なので、なんという肩書きにしたら良いのか迷うのだが、とりあえずイラストレーターであることは確かだ。昆虫関係では、吉村仁先生の著書『素数ゼミの謎』の挿画を描かれている。
 石森さんには、出版社の方と一緒に、一昨年の4月に我が家を訪ねていただいた。子供向きにハサミムシの本を作りたいということで、ハサミムシの生態について色々お話をしたのだった。それだけでは十分ではなく、その年の7月には電話をいただいて、またハサミムシの話をした
 結局、ハサミムシの話だけで本を作るという計画は立ち消えになってしまった、とその後伺っていたのだが、その代わりに(というわけでは無いと思うのだが)ハサミムシの話が盛り込まれてできたのが本書『うちの近所のいきものたち』だと思う。
 石森さんは、東京都板橋区の街中にお住まいだ。本書には、石森さんのお宅の近所の生き物が、一年を通して描かれている。板橋区には大きな公園もあるとのことだが、ここに登場するのは、石森さんのお宅と、その近所にある学校のビオトープで見られる生き物だ。だから、特別に珍しい生き物が登場するわけではなく、ごく普通に見られる生き物が主役となっている。哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類も登場するが、主役はやはり昆虫だ。描かれている昆虫の種類も多岐にわたっているが、冒頭に書いたように、無視されることが多いハサミムシ(ヒゲジロハサミムシ)についても、きちんと描かれているところが嬉しい。
 季節は4月から始まり3月で終わっている。この一年を通して、"石森流"の観察術が描かれている。添えられている言葉も、"石森流"だ。アゲハの幼虫の飼育のところでは、『さなぎからこんな虫がでてくることもよくあります。寄生バチと寄生バエです。さまざまないきものがすんでいる地球、しかたありません。』とか『羽がきれいにのびないこともあります。「目の前で見る」とは「成功の保証がない」ということ。だからこそ感動するんだと思います!』とか書かれているが、これは自然の捉え方や感じ方としては極めて正しいと思う。様々な普通に見られる生き物に対して、しっかりした観察がなされており、それが"石森流"の表現で、実に効果的に描かれていると思う。
 都会で生き物の観察をするのは難しいような気もするが、この本を読んでいると、どこに住んでいても生き物の観察はできるものだと感じさせられる。
 本書はイラスト満載の本で、写真は一切載っていない。しかし、イラストは丁寧な観察に基づいて実物に忠実であるので、下手な写真よりもよほど説得力があると思う。生き物の観察のためのガイドブックとしても、本当にお薦めだと思う。

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2009年7月14日 (火)

今日は小さい雄のカブトムシ

 先日は例のクヌギに雌のカブトムシが来ていたが、今日は雄が来ていた。かなり小さな個体で、角も貧弱だった。今日は残念ながら大型の蛾は見られなかった。その他は、この前にもいたモンスズメバチとかヤマトゴキブリとか。写真を撮ろうと思ってじっとしていると蚊に刺されて大変だった。
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2009年6月19日 (金)

クヌギの樹液にて・・・ボクトウガの幼虫とスズメバチ

 夕食後、今年はじめてのクワガタ目的の観察に出かけた。いずれも自宅の近所だ。
 最初の場所は、我が家から津駅に向かう途中にある。ちょっと前に昼間に通りかかった時、樹液が醗酵する良い匂いがしていたので、期待できる場所だった。
 まず見つかったのはスズメバチ。よく見てみると、そのすぐ先にボクトウガの幼虫が頭を出しているのに気が付いた。ボクトウガの幼虫が樹皮を齧って、そこから滲み出した樹液が醗酵し、ボクトウガの幼虫が醗酵した樹液に集まる昆虫を捕獲して食べるのを発見したのは、香川大学の市川俊英先生だが、その発表を初めて聞いたときには大変驚いた。その驚異的な事実も、こんな身近な場所で行われているわけで、それに気付くか気付かないか、というところで観察能力が問われるように思う。
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 場所を変えて、我が家の裏の崖の上にあるクヌギに向かったが、そのクヌギには樹液が出ておらずダメだったが、その近くのコナラの木から僅かに樹液が出ていたらしい。近づくとポトッと何か音がしたので下を探すと、見つかったのはヒラタクワガタだった。もちろん、今年の初物だ。小さいコクワガタもいた。
 さらに別の場所を回り、最初の場所に戻ると、スズメバチはいなくなり、ボクトウガの幼虫がもっと外まで出てきていた。スズメバチがいたときには、多少は遠慮していたのかも知れない。ここまで出てきていると、けっこう大きな個体だと実感できる。
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 家に持ち帰ったヒラタクワガタを測定したら、体長は46mmあった。それほど大きいわけではないが、まあまあヒラタクワガタらしい体形をしている。
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2009年5月 4日 (月)

南紀湯ノ口温泉へ

 今日は家族揃って南紀湯ノ口温泉に行くことにしていた。トロッコ列車に乗って温泉に入るのだ。
 現地までどれだけ時間がかかるかわからないが、瀞流荘11:15発の列車に乗る事を目標として6時半頃に出発した。ところが、途中小休止を数回したにもかかわらず、3時間ほどで到着してしまった。おのおかげて、一つ早い9:55発のトロッコ列車に乗る事ができた。
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トロッコ列車は2つのトンネルを通り、10分ほどで湯ノ口温泉に到着。
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 列車を降りて、温泉に向かう。湯治場を絵に描いたような鄙びた温泉だ。単純泉のようで、あまりクセの無いお湯だった。道は繋がっているので、車でも来れるが、正面から見ると、こんな感じ。
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 ゆっくりお湯に浸かって、売店で売られていたサンマ寿司を買ってお昼御飯にすることにした。まずは、それを持ってもう一度トロッコ列車に。ぼくらが乗ったトロッコ列車は大して混んでいなかったが、瀞流荘駅に着くと、多数の観光客が待っていた。11:15発のトロッコ列車に乗ろうとしている客だ。乗り切れないの判断されたためか、1両のトロッコが追加連結された。この混雑では、ゆっくり湯に浸かることもできないので、早く着けて良かったと思った。
 瀞流荘駅の近くには遊歩道があり、展望台があるようなので、そこに登ってお昼を食べることにした。すると途中にニホンミツバチの巣を発見。自然巣ではない。紀州ではニホンミツバチを飼う伝統があるという話を聞いていたので、なるほど、と思った。
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 昼食を食べてもまだお昼前。地図を見てみると、熊野本宮大社はそれほど遠くないことがわかった。せっかくなので、熊野本宮大社にも行ってみることにした。
 熊野本宮大社はかなり混雑していた。流石連休だ。一応参拝する。
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 そこから瀞流荘方面に戻り、その近くにあった紀和町鉱山資料館に入ってみた。紀和町は旧くからの鉱山があったらしく、それが解説されている。午前中に乗ったトロッコ列車も、その鉱山で使われていたものだ。
 資料館のすぐ隣に足湯があり、しばらく足を湯に浸けて横になる。ちょっと疲れが溜まってきてきたので、ちょうど良い休憩になった。この時点で時刻は15:00。
 地図を見ると、丸山千枚田がすぐ近くにあることがわかった。せっかくなので、こちらにも行くことにした。
 山道を登ると、突然田圃が出現した。テレビでは何度か見たことがあったが、現物をみると、それなりに感動する。ちょうど田植えの季節で、一部の田圃では田植えが終わっていた。まだこれから田植えになる田圃も多かった。
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 ここまで見たら、あとは帰るだけ。途中、小休止と夕食をとり、混雑していると思われる高速道路を避けて、下道を走って帰った。我が家の車にはETCは付いていないのだ。帰着したのは20:00頃。走行距離約380km。燃費は16.4km/l。
 それなりに疲れた。

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2009年3月31日 (火)

第53回日本応用動物昆虫学会大会・終了後

 昨日は珍しくアルコールを飲んでしまったのでどうなるかと思ったが、札幌に来て以来同じように6時頃に目が覚めてしまった。あまり早く動き出す必要もないので、テレビをぼんやり観ながら過ごし、しばらくしてから朝食のためにロビーに降りて行った。
 するとE大学のHさんとK大学名誉教授のH先生が食事をしながら雑談(もちろん虫の話)をしておられた。ぼくも話の仲間に入れていただいた。さらに農水省OBのSさんも加わった。
 H先生は退官後も精力的に昆虫の卵寄生蜂の生態を調べておられ、今回、樹皮の下で集団越冬するカメムシの卵寄生蜂に関する講演をされた(ぼくはその時間帯にはカンキツグリーニング病関係の講演を聴いていたのでH先生の講演は聴いていなかった)。その話を伺い、さらに「まだ寄主がわかっていない卵寄生蜂がいっぱいいるから、地表徘徊性のゴミムシの卵なんかも調べると面白いですよ」と言われ、確かに卵寄生蜂の生態を調べるのは面白いと思ったのだが、実際に調査するのは厄介なことが多いとも思った。今年の10月に三重大学で開催される日本昆虫学会の大会で再会することをお約束して別れを告げる。
 荷物をまとめて札幌駅に向かう。快速エアポートは特急スーパーカムイがそのまま折り返し運転で快速になる列車だった。特急用車輌なので、気分が良い。昨日の晩、アルコールを飲んでしまったので疲れており、座り心地の良い車輌は助かる。
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 北海道土産は行く前から決めていたので、それを探す。ターミナルビルの中をウロウロするのだが、なかなか見つからなかった。新千歳空港はけっこう広いのだ。やっと見つけた場所がここ。
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 「ハスカップジュエリー」を買う。けっこういい値段だ。飛行機の中で食べる昼食も調達。
 かなり疲れが溜まった感じだったので、早目に出発ロビーに入り、椅子に腰掛けて半分居眠りをする。飛行機の中でも、ただひたすらグッタリとする。
 帰りも名古屋経由。またミュースカイに乗る。快適で速い。名古屋駅界隈で少し買い物をして、例によって快速みえで帰る。いつものように12番線で待っていたら、13番線から発車するとのアナウンス。どうやら、この前のダイヤ改正で発着番線が変わったらしい。快速みえの中でも半分居眠り。疲れていたので、妻に迎えの車を頼み、車で帰宅した。
 とにかく疲れているが、やはり昨日飲み過ぎたのが原因だと思う。

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2009年3月 7日 (土)

岐阜へ・・・第151回日本昆虫学会・第88回日本応用動物昆虫学会東海支部合同講演会

 第151回日本昆虫学会・第88回日本応用動物昆虫学会東海支部合同講演会に参加するために岐阜大学に出かけた。朝、津駅に向かう途中に偕楽公園の中を通ると、花見の茶屋のプレハブの工事が既に進んでおり、花見の季節が近くなったと感じさせられた。
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 9:41発の快速みえ4号に乗り、名古屋駅の高島屋の地下で少し買い物をして、それから東海道線に乗り換えて岐阜に向かった。実家のある尾張一宮を通過することは、これまでに滅多になかったので、妙な気分だ。
 岐阜駅に着いたのは11:30頃。岐阜駅界隈を歩くのは何十年ぶりか、はっきり記憶が無く、とにかくJRの駅が高架になってからは、岐阜駅に降りた記憶が無い。駅前はまだ再開発の途中という雰囲気だった。
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 まだたっぷり時間があるので、ぶらぶらと歩きながら食事をする場所を探した。忠節橋通を北に向かって歩いたのだが、千手堂の交差点を渡ったところでピンとくる店に出会った。いかにも古くからある大衆食堂という雰囲気の店だった。「うどん」「そば」「丼もの」「みそ煮込み」・・・とあり、「みそ煮込み」に惹かれてその店に入ることにした。店の名前は「太田屋本店」。
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 中に入っても、ずいぶん古い店だと感じさせられた。入り口近くにテーブルが一つ。座敷にテーブルが5つあった。それほど広いわけではない。メニューはそれなりに豊富だったが、「みそ煮込み」に惹かれたので、注文したのは「卵入りみそ煮込み」、700円也。「みそ煮込み」は名古屋の山本屋のものが有名だが、この店ではどんなのが出て来るのか楽しみだった。出てきた味噌煮込みは、山本屋のものとは違い、平打ちのきしめんのような麺だった。麺の形は違うが、やはり茹でていない麺を土鍋に入れたような感じだった。やはり味噌煮込みの麺は、茹でた麺ではいけないと思う。麺の食感は山本屋のものとは全然違ったが、十分に美味しいものだった。値段も山本屋よりも安かったので、お値打ち感もあった。
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 みそ煮込みに満足してからバスで岐阜大学に向かった。忠節橋を渡ったあたりまではバスは順調に進んだが、しばらくすると渋滞につかまり、なかなか進まなくなってしまった。すばらくすると、大きなショッピングモールのようなものが見えたので、そのせいかな、と思った。そこを過ぎると、またバスは順調に進みだした。
 これからが本日のメインイベントの講演会。10題の発表があった。個人的に印象に残ったのは、伊澤和義さんの「オトシブミの産卵戦略」と小出哲哉さんらの「セイヨウミツバチ、ニホンミツバチ、シダクロスズメバチの攻撃性の比較」。
 伊澤さんは、エゴツルクビオトシブミの揺籃の中の卵を調べ、多くの場合は1卵しかないのだが、たまに2卵見つかる事があることを観察したが、エゴツルクビオトシブミは1卵を産卵するのが基本で、2卵産んでしまうのは、何らかの理由による事故だ、と判断した。
 小出さんらは、様々な刺激をハチに与え、どの程度攻撃するのかを調べた。シダクロスズメバチというハチのことはよく知らなかったが、2種のミツバチと比較するとかなり大人しいハチのようだ。小出さんたちは、シダクロスズメバチをキャベツの害虫に対する捕食性天敵としての利用を考えているようだったが、なかなか奇抜なアイデアで面白いと思った。
 講演会のあとは懇親会があったが、ちょっと他に予定を入れたので懇親会を欠席して帰ることにした。岐阜大学17:13発のバスに乗ったのだが、途中少々交通量が多い場所があったものの、岐阜駅発17:52の電車にギリギリで乗る事ができたので、まあまあバスも順調に走ったようだ。

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2008年12月16日 (火)

蛹からはいつも蝶が出て来るわけではない

 石森愛彦さんからお手紙をいただいた。カメムシの写真が一枚入っており、名前を教えて欲しいとのこと。そのカメムシは日本の図鑑には載っていない種で、まだ学界にも正式に報告されていないものだと思う。たまたまカメムシBBSに写真が載っていたので、南西諸島に棲息するアシビロヘリカメムシに近縁なLeptoglossus occidentalisというヘリカメムシの一種だということがわかったが、どういう理由で東京の街中で採れたのか謎だ。アメリカ原産の種で、近年ヨーロッパに侵入し、針葉樹の種子を加害するので問題になっているらしい。
 カメムシの写真と一緒に、石森さんの出版物のコピーがいくつか添えられており、『ようちゅうボウヤのとりこしぐろう』のその後の経過のお知らせもあった。なかなかうまくいかないとのこと。
 同封されていたコピーのひとつ、『「虫の本」より「本物の虫」』というエッセイ(北海道子どもの本連絡会『ひろば』No. 106, 2008年9月)には大いに同感した。
 今の人は、本物の虫を見るより、本やテレビなどを通してみる方が好きな人が多いのではないかと思うが、それは本当の「虫を見る楽しみ」を放棄しているのではないか、という趣旨だ。テレビで見ると、蛹からは必ず蝶が羽化し、きれいに翅を伸ばす。ところが、実際にはそうならないことの方が多い。野外から蝶の幼虫を採集して飼育したら、蛹から蝶ではなく、ハチやハエが出てきた、という経験を持っている人は少なくないと思う。でも、テレビではそういう場面を映すことは滅多に無い。テレビが寄生蜂や寄生蝿を映さないのは、それが「あって欲しくないもの」であることを示しているのではないかと思う。
 冷静になって考えれば、産まれた卵が途中で死なずに全部蛹になって、それから全部蝶が羽化してくると、世界中が蝶で埋め尽くされてしまうと想像される。しかし、現実にはそんなことにはならず、平均的には、1頭の雌が産んだ卵から、1頭の産卵できる雌が生き残っていることになっているはずだ。それまでに、風雨にやられて死んでしまうものもいれば、寄生蜂や寄生蝿にやられて死んでしまうものもいて、やっと「1頭の雌が産んだ卵から、1頭の産卵できる雌」という状況が実現される。
 立場を変えて、寄生蜂や寄生蝿の側から現象を見るのも面白いと思う。いかにしてうまく寄生に成功しようかと、寄生蜂や寄生蝿は様々な策略を巡らしているはずだ。近年、施設野菜などでは「天敵農薬」として、寄生蜂が利用されるようになってきた。化学農薬の代わりに、寄生蜂を利用して害虫を殺そうというものだ。農業害虫研究者は、いかにして寄生蜂が効率よく働いてくれるようにするか、ということを追求している。
 いずれにしても、本に書かれたものや、テレビで見たものより、実物の虫を見ることほどワクワクすることはない。ぼくがフィールドに出る原動力はそこにある。何か見ることができるのではないか、と。そういう愉しみを多くの人が知ってくれればなぁ、と思う。

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2008年10月21日 (火)

ニホンミツバチの群れが現れる

 今朝出勤したら、昨日の午後ぐらいから、研究室のある建物からちょっと離れたところにある昆虫飼育室の近くにニホンミツバチの群れが出現した、という話を聞いた。今朝もまだ同じ場所にいたという話だったので、ちょっと時間ができたときに見に行った。ところが、数頭のニホンミツバチがあたりをプンプンを羽音をたてて飛び回り、ニホンミツバチを狩りに来ていたと思われるオオスズメバチが1頭いただけで、群れはどこかに行ってしまったあとだった。この時期に分封するとは考えにくいので、おそらく分封群ではなく逃去群だろうと思う。
 移動中のニホンミツバチの群は、どこかに良い場所を見つけるとすぐに居なくなってしまうので、もう見られないものかと諦めたのだが、昼食時に新しい情報がもたらされ、最初の場所から100mほど離れた建物の中に入っているとのことだった。今度は急いでその場所に行ってみた。すると、建物の上のほうにある窓の近くに群れをつくっていた。梯子を上ってすぐ近くから撮影することができた。中央に女王蜂が見える。
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 ここに来てからニホンミツバチを見たのは初めてだ。その前に住んでいた石垣島にはニホンミツバチが分布していないので、ニホンミツバチを見るのは、さらにその前、福岡県久留米市に住んでいたときに、当時の自宅近くに出現した分封群を見て以来だ。さらにその前、岩手県盛岡市に住んでいたときは、分封群をつかまえてきて1年余り飼っていたことがあり、それなりの経験もあるので、今回の群を飼ってみたい気もするのだが、残念ながら道具が無いので、諦めざるをえないと思う。

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