菌類

2012年6月11日 (月)

池田清彦著『生物多様性を考える』

池田清彦著『生物多様性を考える』

中公選書
ISBN978-4-12-110009-2
1,300円+税
2012年3月10日発行
214 pp.

目次
はじめに
第一章 生物多様性とは何か
 ローゼンの提唱/プロパガンダのためのキャッチコピー/生物多様性一般は科学的に記述できない/自然をコントロールしたいという欲望/三つの概念
1.種多様性
 アーウィンの推定/種とは何か/異所的種分岐への疑問/種が融合しない場合/無性種という存在/同所的種形成の例/グループによる種数のばらつき/衰退していくグループ/多様性の極点に達した現在/カンブリア紀以降、新しい門は創設されていない/複雑化したシステムは単純になるのが難しい/アトラクタの数と安定性
2.遺伝的多様性
 アイルランドの大飢饉/単為生殖だけで生き続けている分類群/遺伝的多様性は種の歴史と生態の繁栄/亜種を考える/遺伝子組み換え作物の問題
3.生態系多様性
 生産者、消費者、分解者/シアノバクテリアの登場/カンブリア大爆発/恒常力、抵抗力、復元力/オーストラリアと日本、海と陸上/日本におけるアゲハチョウの分布/異なる出自をもつチョウたちの共存/小笠原諸島の固有種/オーストラリア五生物地理区の蝶相/里山によって増す生態系多様性/種の多様性を決めるもの/マッカーサーとウィルソンの仮説/南米大陸と北米大陸の哺乳類たちの交流/なぜ熱帯の種多様性は高いのか/能動的適応
第二章 生物多様性の保全とは何か
 保全論が抱く“都合のよさ”/どれを優先するかにつきまとう“好み”の問題/人間非中心主義と人間中心主義/リベット論のウソ/野生のトキを復活させる。これはすばらしいことなのか/生息地の保護がとりわけ重要/ヨナグニマルバネクワガタの事例/偶然の僥倖をあてにしてはいけない/人間による関係改変がすべての種にとって悪いわけではない/栽培種ならよく野生種はタメ、は暴論/10万キロ車を走らせると100万頭の昆虫を殺すことになる/一夜にして失踪するミツバチ/林道は舗装しないほうがいい/キーストーン種とアンブレラ種/持続可能な範囲での捕獲は問題ない/遺伝子汚染論を批判する/交雑が怒れば、絶滅確率は減る/トキの二の舞?/あちらを立てればこちらは立たず/外来生物の定義に“正しさ”求めるのは無意味だ/イネは日本の自然史上最悪の外来生物?/ホソオチョウとアカボシゴマダラの場合/礼文島の自生ラン/おいしい料理の材料になれば……/在来生物にとって救いの神となった「要注意外来生物」食物連鎖の中に組み込まれた外来生物/小笠原で最も目立つ外来生物三種/観光客とともに外来生物も増加/里山を残すのは人間のため?/里山の手入れをどうするのか/34の生物多様性ホットスポット/ヤスニIIT計画/生態系の中の異質性<1.海岸線や湖岸、川岸の保全 2.都市公園等の管理された人工生態系における立枯れ等の放置 3.小規模の湿地環境を維持すること>/野生生物が大増殖した場合/人為的な関与は必要だ
第三章 生物多様性と国際政治
 ラムサール条約/CITESは種の保護のための条約/政治に翻弄される締約国会議/CITESと昆虫/エスノセントリズムの害/生物多様性条約/遺伝子組み換え生物/過度に喧伝された危険性/何千年にわたる先人たちの賜であるはず/ターミネーター遺伝子とABS問題/開発の免罪符となり得る生物多様性オフセット/なさけない、しかし本当のことである結論
おわりに

 三重県立図書館にリクエストしたら、「本館では3月に本書を購入しないと判断したので、他館から借ります」という返事をもらい、届いた本を見てみたら名張市立図書館の蔵書だった。
 本書には武田邦彦著『生物多様性のウソ』のように、「『生物多様性』なんていうのは政治的なもので科学的にはいいかげんなものだから深く考える必要はありませんよ」ということが書かれているわけでもなく、多くの「生物多様性」という主題について書かれている本のように「よくわからないけど、とにかく『生物多様性』は大切だから守りましょうね」ということが書かれているわけでもなく、「『生物多様性』とは何か」ということを、その起源に遡って考え直してみよう」というスタンスで書かれているところが、「生物多様性」について書かれている他書と異なり好感が持てる。
 書かれている内容については、目次を見ていただくだけでかなりのことがわかるのではないかと思う。
 本書では「種とは何か」という根源的な問いから始まって、一般に言われている生物多様性の三つのレベル、すなわち「種多様性」、「遺伝的多様性」、「生態系多様性」について、かなり深いところまで、しかし一般の人にも分かり易く考察されている。また、生物や生態系の保全『生物多様性』の政治的な側面についても幅広く解説されている。
 ボク自身もそうであったが、「生物多様性」というのは、科学的に説明し難いだけでなく、自分の頭で整理して考えるのも難しい概念であった。しかしここで、「生物多様性一般は科学的に記述できない」と断言されてしまうと、自分が科学的に理解しようとしていたのが徒労であることがわかり、自分が理解できないのが当然であったのにも納得できる。
 ここに書かれている生物進化に関することは、池田氏や去年亡くなった柴谷篤弘氏が主張している(一般的には主流ではない)構造主義生物学的な考え方(ネオダーウィニズムでは「『種』は実在しない」ということになるのに対して、構造主義生物学的な考え方では「『種』は実在する」ということになる)が前面に出ており、ネオダーウィニズム一辺倒の生物進化に関する理解しかしていないと、少々納得しづらいところがあるかも知れない。
 それはともかく、本書では「生物多様性」が科学的な命題ではなくすぐれて政治的な問題であり、環境保護原理主義や外来種排除原理主義を鋭く批判し、現実的な考え方で(莫大な税金を使って中国から導入したトキを増殖することに対しては批判的であるし、コストとかけたコストから得られる利益との関係を考慮して)種なり遺伝子なり生態系なりを保全しようという考え方が主張されており(池田氏は基本的には環境は大きく変わらないのが望ましいと考えている)、多くの人に対して説得力を持つのではないかと思われた。
 さて、本書には多くの書籍なり論文なりが引用されているが、文献リストがないのは不便である。一般向きの書籍とは言え、文献リストを付けて欲しいものである。
 引用されている文献として、池田氏の著書『「進化論」を書き換える』も構造主義生物学的な考え方をより深く理解するために読まなければいけないかも知れない。
 とまれ、本書は「『生物多様性』とは何か」という点について総括的に解説されているので、三重県立図書館にも蔵書していただきたいものだと思った。

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2011年11月12日 (土)

いつものフィールドへ(2011年11月12日)

 今日は午後からいつものフィールドに出かけた。「いつものフィールド」とは言いながら、6月25日以来である。
 雨は昨日の夕方までに上がり、今日は朝から晴れて絶好の散策日和となった。しかし、キノコのシーズンもほとんど終わっており、収穫は少なかった。昆虫はクロコノマチョウが目についたぐらい。
20111112blog1フユイチゴが既に熟していた。

20111112blog2地面に突き出ていた謎の筒。ハチが作ったものか?

20111112blog3名前のわからないキノコ。その1。

20111112blog4名前のわからないキノコ。その2。

20111112blog5名前のわからないキノコ。その3。

20111112blog6ホコリタケの仲間?

20111112blog7キノコにへばり付いていた巨大なナメクジ。

20111112blog8季節外れの(?)スミレ。マスミレの仲間のように見える。

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2011年6月24日 (金)

梅雨の晴れ間の職場の庭にて(2011年6月24日)

 梅雨の晴れ間である。それなりに暑いが、耐えきれない暑さでもない。
 職場の庭に出てみたら、今週始め頃にはわずかしか見られたかった、上陸したばかりの小さいニホンアマガエルの成体が、あちらにもこちらにもという感じで、いっぱいいた。ここ数年、こんなにたくさん見たこと無い、というほどである。
20110624blog1 木陰に入ればアカトンボの仲間が目についた。トンボは苦手だが、胸部の斑紋を見れば同定できる程度のことは知っている。あとから図鑑で絵合わせしたら、ノシメトンボだった。
20110624blog2 キノコも生えていた。手頃な図鑑を持っていないので同定できない。
20110624blog3 ピットフォールトラップにはこんなものも入っていた。サワガニ。トラップから出して、外で撮影。怒っている(ように見える)。
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2011年6月 5日 (日)

いつものフィールドへ(2011年6月5日)

 朝方は明るい曇りだったので、昨日フィールドに出られなかったウサを晴らそうと、いつものフィールドに出かけた。ところが、だんだん雲が厚くなってきてしまった。でも、何とか虫の観察には差し支えない程度だったように思われた。
20110605blog1 これはスイカズラの花。スイカズラと言えば、狙いは決まっている。ニセリンゴカミキリだ。ニセリンゴカミキリは晴天のときよりも、少し曇っているときの方がよく活動するように感じられるので、今日の天気はかえって良かったかも知れない。このスイカズラの近くで2頭のニセリンゴカミキリが飛んでいるのが見えたが、持参したネットでは届かなかった。しかし、何気なく、ふと近くの葉を見ると、クモの餌食になったニセリンゴカミキリが見つかった。どうやって捕まってしまったかわからないが、このようにしてクモに捕まってしまうこともあるのだと認識させられた。
20110605blog2 さらにバイクを走らせていると、中型のタテハチョウが目についた。ヒオドシチョウである。去年、本当に久しぶりに新鮮なヒオドシチョウを見て感激したが、今年も見ることができた。やがて地面に止まって吸水を始めたので、写真も撮ることができた。
20110605blog3 イボタノキの花も咲いている頃だと思ったが、もう花の盛りは少し過ぎていたようだった。それでも、イボタノキの花に来ているコアオハナムグリを見ることができた。
20110605blog4 その近くを見ると、ナワシログミの実が熟していた。2つばかり摘んで食べてみたが、甘酸っぱくて美味しかった。ちょうど食べごろであった。
20110605blog5 さらにその近くの地面を見ると赤いキノコが生えていた。ドクベニタケのように見えるが、あまり自信はない。ドクベニタケはこんな季節に生えるキノコだっただろうか?普段あまり意識していないので、よくわからない。
20110605blog6 前回この場所を訪れた時はハルゼミの鳴き声をたくさん聞くことができたが、今日は全く聞こえなかった。前回から半月も経っているからもうシーズンが終わってしまったのかも知れないし、今日は陽が射さなかったから鳴かなかっただけなのかも知れない。いずれにせよ、少しはハルゼミの鳴き声を聞けることを期待していたので、聞けなかったことは残念だ。
 さらに雲が厚くなってきたので、お昼頃には撤収。

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2011年5月21日 (土)

ハルゼミ(2011年5月21日)

 午前中、いつものフィールドに出かけた。ここに行くのは4月10日以来である。今回は同行者なし。
 晴れていて適度に湿気があるので、虫を見るにはちょうど良い天気ではないかと思ったが、最初のうちは活動している虫はそれほど多くないように感じられた。
 するとそのとき、湿地の向こう側の林からハルゼミの鳴き声が聞こえた。
20110521blog1 この界隈では何度かハルゼミの鳴き声を聞いたことがあるので、今日は姿を拝めるのではないかと思って、湿地の向こう側に行ってみた。すると思いがけぬことに、今度はハルゼミの合唱が始まった。三重県に来てからハルゼミの合唱らしい合唱を聞いたことがなかったので、大変嬉しかった。合唱をするぐらいの個体数がいることがわかったので、今度は姿を見つけることができるのではないかと思って、アカマツの枝をじっくり探した。するとすぐに2頭のハルゼミが見つかった。残念ながら(とは言え、当然のことなのだが)、それほど近い場所ではないので、ハルゼミと同定できるような写真は撮れないと思われた。でも、一応の証拠写真ということで撮影だけは試みた。すると、何とか姿が確認できる程度の写真は撮れていた。
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 その後、この里山のあちこちを徘徊しているうちに、いろいろな虫を見つけた。やけに小さいコマルハナバチが飛んでいたので、もうワーカーが出ているのかと思ったら、それはオオイシアブだった。
 チョウもいろいろ見た。ダイミョウセセリ、イチモンジチョウ、ツマグロヒョウモン、ナガサキアゲハ、キチョウ、クロヒカゲ、サトキマダラヒカゲなど。アカマツの幹に止まったサトキマダラヒカゲは羽化したばかりと思われる新鮮さだった。
20110521blog3 種名不明のマメ科植物の茎にはハラビロヘリカメムシがいた。
20110521blog4 例によってヒトクチタケではクロハサミムシを探すが見つからず。ゴミムシの仲間が見つかったが、逃げられてしまった。
20110521blog5 林床ではヤマトシリアゲも見つかったし、オオスズメバチも見られた。
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 最初は虫が少なく感じられたが、結果的にはけっこう色々な虫が見られたと思う。特に珍しいものは無かったと思うが、ハルゼミの鳴き声だけでなく、姿そのものを見たのは中学生のとき以来だから、実に39年ぶりである。やはりこれが嬉しかった。

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2011年4月28日 (木)

巨大なシイタケと泡盛(2011年4月28日)

 今日はいつもより帰宅が遅くなった。帰ると台所に巨大なシイタケがあった。妻が農家さんのところにお米を買いに行ったら、おまけにもらったとのこと。とにかくデカい。
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 電熱器であぶって食べると美味しいはず、と思ったと同時に、普段はほとんど飲まないお酒を飲んでも良いのではないかと思ってしまった。
 3年前に泡盛の3合瓶(30度の安物である)を買ったのだが、1本目(石垣島の「白百合」)が一昨年ぐらいに空き、ごくわずかに残っていた2本目(与那国島の「舞富名」)がちょうど空いたので、3本目(石垣島の「於茂登」)の封を開けた。泡盛を飲み比べることなど滅多になかったので今まで気づかなかったが、やはり銘柄によって味や香りが異なるのがわかった。「舞富名」より「於茂登」の方がぼくにとっては美味しく感じられた。「於茂登」が比較的早く消費されそうな気がするので、次の泡盛を調達した方が良いかも知れない。

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2011年4月10日 (日)

春の日の野山の散策(2011年4月10日)

 今日は名古屋昆虫同好会のギフチョウ観察懇親会なので、そちらに出かけてみようかとも少しは考えていたのだが、遠くまで車を運転するのも億劫だったし、朝ゆっくり起きたし、そちらに行くのは諦めた。しかし、天気はいいので、投票を済ませてから地元のいつものフィールドに出かけることにした。同行は妻と三男坊。
 「安くて新鮮」という看板の出ている「辻ストアー」で弁当を調達。新鮮かどうかは何とも言えないが、安いのは確か。現地に着いたのが昼近くだったので、まずは腹ごしらえ。
 ヨモギ、ナズナ、オオイヌノフグリ、セイヨウタンポポ、シロバナタンポポ、カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、ハコベ、ヘビイチゴ、ムラサキケマンなど、春の草花は花盛り。
 去年の春には枯れかけていたアカマツの若い林の一部が伐採されていて野積みにされていた。ヒトクチタケが生えていたのでいくつか分解してみたが、クロハサミムシは見つからず。ケシキスイやゴミムシダマシの仲間と思われるものが出てきた。
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20110410blog2 さらに進むと、黄土色のサルノコシカケの仲間と思われるキノコを発見。
20110410blog3 このフィールドの「売り」にはイチヤクソウがあるのだが、わずかに葉が出ていたのみ。花が咲くのはまだ先のことと思われる。
 このフィールドにはそれなりに人の手が入っているが、自然植生もそれなりに残っている。ヤマザクラは花盛りで、あちこちで花を咲かせていた。ソメイヨシノの華やかさより、より自然なヤマザクラの方に落ち着きを感じる。
20110410blog4 キタテハ、ルリタテハ、ヒオドシチョウ、キチョウなど、成虫で越冬する蝶も色々見られた。春になってから出てきたはずの蝶では、モンシロチョウ、ツバメシジミなど。
 水辺に近いところにはショウジョウバカマを見つけた。何度も通っているフィールドだが、この季節にはあまり来たことがなかったので、今まで気づかなかった。
20110410blog5 水辺に行くと、水の上を飛んでは水面に落ちてひっくり返って、また歩いては飛んで水面に落ちてひっくり返って・・・と繰り返している虫が見つかった。カメムシの仲間だと言うことがわかったが、その場では種名まではわからなかった。ミズギワカメムシかと思ったら、メミズムシだった。メミズムシを初めて見たのは西表島の砂浜の近くの小さな流水の近くだったので、こんな場所にもいるとは思わなかったし、西表島で見たメミズムシはもっと敏捷に上手に飛んでいたので、これがメミズムシだとは最初は思えなかった。
20110410blog6 さらにクヌギの疎林に向かうと、地面近くでマウントしているツチイナゴが見つかった。ツチイナゴは成虫で越冬するので、そろそろ繁殖期なのだろうと思う。
20110410blog7 ここではクヌギカメムシをたくさん見たことがある場所なので、もう孵化しているはずの幼虫を探したが、卵殻も幼虫も見つからなかった。
 歩いていると暑くなり、来ていたセーターを脱いで歩くことになった。散策を終えた後、コンビニエンスストアでソフトクリームを買って食べた。昼間は冷たい物を食べても違和感のない季節になってきた。

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2010年11月 7日 (日)

鳥居さんと一緒にキノコ観察

 前から約束していたとおり、鳥居さんと一緒にキノコ観察に出かけた。三男坊も一緒である。目指した場所は旧津市と旧久居市の境界付近にある、ぼくにとっての馴染みのフィールド。雲が多く、撮影するにはイマイチの天気だったが、風もなく気持ちはよかった。
 ぼくは場所の案内役で、鳥居さんがぼくにとってのキノコの先生である。自分独りで(あるいは家族と一緒に)歩いていても、キノコの名前がほとんどわからないので、見過ごしてしまうキノコも多いのだが、さすがにキノコに慣れている人と一緒に歩くと、ぼくが気付かないキノコも見つけていただける。この前の下見とほとんど同じコースを歩いたが、この前の3倍ぐらいの時間がかかった。やはりこれぐらいの時間をかけないといけないようだ。
 以下に掲げた写真は今日見たものの一部。スッポンタケも1本だけだったが子実体が伸びているのを見つけた。
 さいごになったが、いろいろ教えていただいた鳥居さんに感謝申し上げたい。
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2010年11月 3日 (水)

キノコ観察の下見

 今度の日曜日、このブログの読者の鳥居さんをスッポンタケの発生地にご案内することになっているので、今日は午後から下見に出かけた。
 例年だったら、そろそろスッポンタケが出てくる季節なのだが、毎年発生しているポイントには全く発生が見られなかった。せっかく出かけてきたので、色々探してみた。
 昆虫で良くみられたのはクロコノマチョウ。こちらが歩いていくと、道端から飛び出してくる。こちらが気付く前に飛び出すので、撮影は難しかった。
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 たまたま見つけたセンチコガネ。見つけようと思っても、トラップを使わなければなかなか見つからないので、見つけたのはラッキー。
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 いつもとは違う竹林の中で見つけたスッポンタケの可能性がある幼菌。竹林と言えばキヌガサタケなので、季節外れのキヌガサタケの可能性がなきしにもあらず。
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 クヌギやコナラ(写真はクヌギ)の根元に生えていた巨大なキノコ。もう腐りかけていて、本来の形はわからない。一週間早く来ていれば、きれいなのが見られたかも。
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 その他にも色々キノコを見たが、名前はわからない。

スマートなキノコ(テングタケの仲間か?)
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ずんぐりした黄色っぽいキノコ
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緑色のキノコ
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小さな赤いキノコ
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2010年7月 8日 (木)

2010年・ヒグラシ初鳴き(7月8日)

 午前中の調査のとき、キノコを少し観察したのだが、カレバキツネタケはもう盛りを過ぎて、ほとんどがひからびかけていた。キノコの旬はかなり短いのだと実感せざるをえなかった。ちょっと離れた場所に大きなイグチの仲間が生えていたが、もうこれも旬を過ぎている感じだった。
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 仕事を終えた後、また見事に枯れた朽木のところに出かけた。キノコゴミムシ類3種のうち、一番大きいキノコゴミムシはまだ2頭しか採っていないので、もう少し採りたいと思っていたのだが、今日は全く見られず、小型の2種が見られただけだった。オオキノコムシの仲間なども、ちょっと個体数が減っている感じだった。
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 と、色々観察していると、突然ヒグラシの鳴き声が聞こえてきた。17:50ぐらいだった。やがて、合唱というほどでもないが、複数のヒグラシが次々と鳴き始めた。昨日はこの場所に行かなかったのでわからないが、一昨日は全く鳴かなかったで、とりあえず今年のヒグラシの初鳴きの観測である。
 去年までは、この季節にこの場所に行くことが無かったので、いつもヒグラシの鳴き声を聞くのは7月の半ばを過ぎてからだった。やはり、当地方でもヒグラシもけっこう早い時期から鳴くようだ。

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