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2011年12月 4日 (日)

日本鱗翅学会東海支部第148回例会(2011年12月3日)

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 名城大学で開催された日本鱗翅学会東海支部第148回例会に出席した。
 例によって、名古屋に出たついでに、買い物もしようと思い、朝は早めに出発した。江戸橋8:15発の急行に乗ったのだが、何とこの列車は桑名で何と8分も停車し、そこで特急列車2本に追い抜かれた。気分はよろしくない。近鉄蟹江で普通列車に乗り換え近鉄八田で降り(これだと近鉄名古屋まで乗るより60円安くなる)、名古屋市営地下鉄の八田駅から「ドニチエコきっぷ」(600円)を利用して、あとは途中下車し放題である。栄で降りて「名古屋わしたショップ」で買い物し、「上前津」で降りて「沖縄宝島にらい」で買い物した。無事に「八重山手帳2012」を入手。その他、「ミキ」、「沖縄そば」など。小雨がパラつくような天気であったが、気温はそれほど低くないどころか、けっこう高い感じで、歩いていると汗をかき、コートとセーターを脱がなければ我慢できない状態になった。(帰宅してから調べたら、気温はそれほど高くなかったが湿度が極めて高かった)
 ボクは日本鱗翅学会の会員ではないのだが、ネット上で案内があり、本田計一先生が特別講演で「マダラチョウの謎」という演題でお話されることを知ったので参加することにした。本田先生はマダラチョウ類とピロリジジンアルカロイドとの間の関係を精力的に研究されていて、ボクが石垣島に住んでいたときにお知り合いになり、研究材料もわずかばかりではあったが提供させていただいた。
 本田先生の特別講演のほか、一般講演が5題。

20111203blog3 本田先生のお話からは、様々なマダラチョウが様々な植物からピロリジジンアルカロイドを摂取し、配偶の際の化学的交信物質として利用されていることが紹介されたが、細かいところを見れば、これが種によってすべて異なるといいったような様相なので、単純な理解が難しいという状況であることが理解された。オオゴマダラのような比較的原始的な形質を持つ種は、幼虫の寄主植物の中にピロリジジンアルカロイドが含まれているので、成虫になってから植物からの吸蜜の際、ピロリジジンアルカロイドを摂取する必要がないが、より「進化した」マダラチョウでは、幼虫がピロリジジンアルカロイドを含まない植物を寄主植物に寄主転換することにより、成虫になってからピロリジジンアルカロイドを摂取しなければ、交尾することもままならない状況に追い込まれてしまっているということである。
 本田先生は今年度末をもって大学を退職されるので、本格的な研究はこれ以上望めないかも知れないが、マダラチョウとピロリジジンアルカロイドの関係は、まだまだ研究の余地がたくさんあり、他の人が研究を引き継いで欲しいものだと思った。
 本田先生はこの講演に加えて、チョウの実験観察用の植物としてルー(Ruta graveolens)の紹介もされた。この植物では、様々なアゲハチョウ(ナミアゲハ、オナガアゲハ、カラスアゲハなどに特に適しているように思われた)が飼育可能であり、葉の量も多く、背丈も高くならないので、ミカン類やサンショウなどを使用するよりも遥かに容易にアゲハチョウ類が飼育できるとのことである。我が家でも栽培してみたいと思った。
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 一般講演の内容もそれぞれ面白いものだと思ったが、プレゼンテーションの巧さ拙さが出ており、大学院の学生さんの発表では、ボソボソと喋って、何を言いたいのかはっきりわからないようなものもあり、それは残念であった。

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コメント

こんにちは。院生へのプレゼンテーションの指導はどうなっているのか分かりませんが、先日の昆虫学会で話を聞いた知り合いの某院生の話がまずかったので、後で個人的に注意しました。最初から最後まで手に持った紙を読み続けていたのです。どうもプレゼンテーションの重要性(特に就職前の博士課程後期の学生にとって)が十分分かっていない印象をもちました。まぁ、かく言う私も上手くないので、人様の事をとやかく言えないのですが。

投稿: Zikade | 2011年12月 4日 (日) 13時42分

「ルー」という名前を初めて知りましたが、検索すると「猫寄らず草」として園芸店で見たもののようです。
ハーブでネコやコガネムシなどを寄せず、その上アゲハチョウがミカンやサンショウの葉を食べなくなるのなら私も庭に植えたくなります。
種子は通販で1袋300円前後で入手出来そうですね。
ブログには猫には効かないような記事もありましたがいろいろ期待して試してみます。

投稿: 夕菅 | 2011年12月 5日 (月) 18時39分

Zikadeさん、こんにちは。
 ボクも自分で喋るときは気をつけているつもりですけど、聴く立場から「見る」というのもなかなか難しいことなので、どうなっているのか自分では把握できていません。いずれにせよ、就職前の大学院生にとって、学会でのプレゼンテーションが重要であることは間違いありませんから、それにちゃんと気付いて欲しいですね。

夕菅さん、こんにちは。
 ボクも「ルー」というのは初めて知りました。「猫寄らず草」で検索したら色々出てきました。種は通販で手に入りそうですから、来春には早速作ってみたいです。

投稿: Ohrwurm | 2011年12月 5日 (月) 22時34分

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