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2011年9月 9日 (金)

ヒメジュウジナガカメムシのその後(2011年9月9日)

 8月18日に久しぶりに対面したヒメジュウジナガカメムシだったが、今日、Iさんから幼虫が多量に発生しているという連絡を受けた。そろそろまた観察に行かなければいけないと思っていたところだった。
 現場に行ってみると、それこそ無数のヒメジュウジナガカメムシの幼虫が発生していた。全部合わせれば、個体数は4桁に届いていると思われた。主に4齢で一部が3齢のように思われた。もう少し早く観察を再開すべきだったが、台風が来たり、出張があったりで、気が回らなかった。
20110909blog1 ガガイモの葉はあちこちで吸汁されて枯れ上がっている場所があった。しかし、2008年の前回とは異なり、ガガイモが十分に繁茂しているので、ほとんどが成虫になってくれるのではないかと思う。これらが全部成虫になったら壮観であろう。
 ガガイモにはヒメジュウジナガカメムシだけではなく、名前がわからない蛾の幼虫が2頭見つかった。真っ黒で、胴体の側面に黄色い斑点がある。「パッと見」ではセスジスズメの幼虫に似ているように見えたが、尾部に突起がないので、スズメガの仲間ではなく、おそらくヤガの仲間だと思う。
20110909blog2 これらとは別に、いつも調査している庭のピットフォールトラップを見たら、モンクロシャチホコの幼虫が落ちていた。もう十分に大きくなっていたので、蛹になるために木から降りてきて、過ってトラップに落ちてしまったのだろう。
20110909blog3


【2011年9月11日 10:00 追記】
 「蛾の幼虫はアオツヅラフジにつくヒメエグリバではないか」というご指摘を星谷仁さんからいただいたので、あらためて確認したところ、確かに幼虫がついていたのはガガイモではなく、ガガイモに紛れて一緒に生えていたアオツヅラフジでした。しっかり見ていないことがバレてしまいました。ご指摘いただいた星谷仁さんにはお礼申し上げます。
20110911blog0【アオツヅラフジについていた幼虫】

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コメント

虫は苦手なのにこのブログ気になっています。去年は自宅の庭のコリアンダーの花にカメムシが大量に(30匹くらい)発生してひーひー叫びながら退治していました。おととしは同じコリアンダーの茎がヨトウガにやられました。毎年同じところに同じ虫が発生する訳ではないんですね。4桁の数の虫を見てぞっとしたり、退治しようとか思わないんですか?人はなぜ大量の昆虫を見ると嫌悪してしまうのでしょう?
それにしても虫を見て名前がすぐわかる河野さんすごいです。

投稿: 安野智子 | 2011年9月11日 (日) 01時28分

安野智子さん、コメントありがとうございます。
 コリアンダーはセリ科ですから、そこに居たカメムシはアカスジカメムシあたりかと思います。ところで、虫は毎年同じような場所に発生するわけでもないので、害虫研究の中でも「発生予察」という研究分野が存在できるわけです。大昔は害虫は「天災」でしたけれども、研究の進展に伴って発生予察技術が向上し、効率的に防除ができるようになってきました。(こちらのページもご覧ください: http://ohrwurm.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-ed3d.html )それでも、害虫の種類は多いので、まだまだ研究しなければならない虫がたくさんいます。そのおかげでボクのような研究者がメシを食えるわけです。
 ところで、虫がいくらたくさんいても、自分の生活と関係なければ何の不自由もありませんから、駆除するなんていう余計なことはしなくても良いと思います。ヒメジュウジナガカメムシが発生しているガガイモも、いわゆる「雑草」ですから、いくら被害を受けても人間が手を出す必要は全くありません。余計なことはすべきではないと思います。
 次に虫の名前を知っている件ですが、ひとえに経験の積み重ねに尽きます。名前が分からなければ調べて、その都度覚えて行く、ということの繰り返しです。虫の種類はやたらに多いので、ぼくが見てすぐに名前がわかる虫は虫の種類全体から見ればほんのわずかです。日本には確か3万種ぐらいの虫が記録されていたと記憶していますけど、ぼくが見てすぐに名前がわかるのは、その1割にも及ばないと思います。精度を「○○の仲間」という程度にすれば、もう少し比率が上がりますが。

投稿: Ohrwurm | 2011年9月11日 (日) 07時53分

ヒメエグリバの幼虫は昆虫フォーラムの狭山オフで見かけ調べたことがあったので覚えていました。
以前、ホソオチョウ狙いでウマノスズクサを探していたらヒメエグリバの幼虫とおぼしきイモムシがついていたので、それがウマノスズクサではなくアオツヅラフジだったことに気づいたなんて事がありました……。
ラミーカミキリを飼育したときも、さいしょカラムシがわからず、フクラスズメ幼虫がついていたのを見て確認したり……植物はなかなか覚えられないので、ついている虫をみて判断することもしばしばです。

投稿: 星谷 仁 | 2011年9月11日 (日) 10時40分

星谷さん、どうもありがとうございました。
 そう言われてみれば、ウマノスズクサとアオツヅラフジの葉も似ているところがありますね。蔓になる植物は、形が収斂してきてしまうものなのでしょうかねぇ?ヤマノイモも似ていないことはありませんし。
 そう言われてみれば、本文中に出てきたIさんが、「これ何ですか?」と言って持ってきた虫の中に、ヒメエグリバかアカエグリバのような蛾があったことを思い出しました。
 植物がわからないときに虫を見る、というのはボクもあります。今回の場合はそれが裏目に出てしまって、ヒメジュウジナガカメムシが居たからガガイモだ、と決めつけてしまって、ガガイモ以外が見えなくなってしまっていたんですね。まちがいなく。

投稿: Ohrwurm | 2011年9月11日 (日) 16時51分

ヒメジュウジナガカメムシの幼虫は、イケマの葉は食べるでしょうか。黒い斑紋の形はヒメジュウジナガカメムシに見えるます。場所は北海道胆振です。全くの素人です。

投稿: 坂本清司 | 2015年8月26日 (水) 12時09分

坂本清司さん、はじめまして。コメントありがとうございました。北海道にはヒメジュウジナガカメムシは分布していませんが、同属の別種のジュウジナガカメムシが分布しています。両者は斑紋が非常によく似ていますので、ご覧になったのはジュウジナガカメムシではないかと思います。ジュウジナガカメムシの寄主植物として、ガガイモやイケマが知られています。

投稿: Ohrwurm | 2015年8月26日 (水) 21時01分

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