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2011年8月

2011年8月28日 (日)

池田清彦著『激変する核エネルギー環境』

池田清彦著『激変する核エネルギー環境』

ベスト新書 328
ISBN978-4-584-12328-7
762円+税
2011年5月5日発行
223 pp.

目次
はじめに
序章 福島原発事故で激変する日本のエネルギー政策
 福島原発事後は防げなかったものだったか/政府や東電の事故後の対応/放射能の本当の恐ろしさ/危機管理の設計思想/これからのエネルギー問題/日本はエネルギー大国になれるのに
第1章 温暖化問題より重要なエネルギー問題
 やがて尽きる資源を目前に明るい未来はない/根拠のない気球温暖化説にみんなが踊らされている/日本は世界一の省エネ先進国/国のムダな取り組みでエネルギー後進国に/もう簡単に手放せない潤沢な生活/排出権取引で血税が一兆円以上ドブに捨てられる
第2章 原子力発電を推進する危険性
 原子力依存でささやかれる放射能露出の恐ろしさ/放射能汚染のリスクを回避できるのか/二〇三〇年に原発の寿命が尽きる!/放射性廃棄物が無害化するまでに一〇〇万年/高速増殖炉が実現する可能性/原油代わりの原子力発電が世界的に急増する/立ちはだかる電力会社の壁/新エネルギー開発に電力会社子会社が参入
第3章 世界諸外国が行うエネルギー対策
 日本よりはるかにエネルギー政策で先行する海外勢/EU−ロシア依存から決別するための原子力復帰/ロシア−埋蔵資源を有効利用するエネルギー政策/ドイツ−日本も真似るべき「買電義務」/フランス−世界でトップクラスの原発依存/中国−次世代リーダーを目指す資源パラノイアの国/米国−多様な戦略でエネルギーを確保して脱・化石エネルギー
第4章 日本の新エネルギー開発の希望
 太陽光発電は諸外国より障害だらけ/技術開発が進める太陽光発電の普及/グリーン電力ビジネスは泥沼システム/地熱は優秀な自然エネルギーにもかかわらず無策/メタンハイドレートは日本の虎の子エネルギー/風力発電は台風が来ただけで故障する/水力発電は破綻寸前の地方自治体を救う/さまざまな新エネルギーの問題点
第5章 バイオマスや水素など、代替エネルギーの問題点
 安価なエネルギーが新エネルギーを追い払う/流行に流されない代替エネルギーの推進/バイオマス利用が進まぬ日本/水素エネルギー実現の壁は製造コストと取り扱い方/水素エネルギー実用化に必要なインフラの整備は実現できるか
第6章 エネルギー開発が抱えるほんとうの問題
 CO2を排出して新技術を開発することが本当のCO2削減につながる/ローカルな発電システムを普及させる/全体のバランスを考えたエネルギーの供給システムを/マクロな視点でエネルギー効率について考える/人口増加に追いつかない自然資源の供給/マスコミの報道する嘘の原発情報/エネルギーが増えると人工が増加するというジレンマ/理想的な社会を築くためのシステムの構築は可能か
あとがき

 序章は3月11日の震災と原発事故の後に新たに書き下ろされたものだが、第1章以降は2008年に発行された『ほんとうのエネルギー問題』を下敷きに大幅な修正を加えて読み易くしたものであると「はじめに」の部分に書かれている。したがって、第1章以降は原発事故が起こる前の考え方が書かれていると解釈しても良いと思われる。
 本書を読めば、著者の池田清彦氏が、基本的には原理主義的ではない脱・原発論者であり、原子力以外の代替エネルギーの開発をすべきだと主張していたことがわかる。原発事故が起こる前から先を見越した主張をしていたことは注目に値すると思う。
 強く主張されていることは、石油が使えるうちにいずれ枯渇することが明らかな石油に変わる代替エネルギーを、石油が使えるうちに開発すべきである、ということである。その代替エネルギーの選択肢に原子力は含まれていない。具体的にどの代替策が一番優れているかについての強い主張が述べられているわけではなく、それぞれの代替エネルギーの長所と短所についての考えと、それを政策としてとのように反映させていくかについての考え方がまとめられており、代替エネルギーの中では中小規模水力と地熱が効率の面で有利ではないかと述べられている。いずれにせよ、一つの方法に集約するのではなく、たくさんの手段を用意しておいた方が良いと述べられている。
 池田清彦氏は原子力の専門家でもなく、エネルギーの専門家でもない生物学者であるが、それゆえに(多少は細かい点で間違ったことも書かれているだろうが)考え方はマクロな生態学的視点に立っており、納得させられることが多い。人口問題をエネルギー問題を結びつけているところは、生態学を理解していない人には不可能であろうと思うが、これは正しい指摘だと思う。
 解り易く書かれているので、どんなところが原理的あるいは政治的にエネルギー問題のポイントなのかが、一般の人にも理解できるのではないかと思う。もちろん、問題が問題だけに、具体的な解決方法が書かれているわけではない。政策にも大いに関係しているので、中長期的な思考が必要でありながら目先のことしか見えていない官僚など、政策に影響力を持つ人にも読んでもらいたいものである。

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2011年8月26日 (金)

向日葵(2011年8月24日)

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 一昨日、野外調査に出かけたとき、調査地の近くに多量のヒマワリが植えられていることに気づいた。一週間前には全然気づいていたかったので、この一週間のうちに一気に咲いたのではないかと思う。調査を済ませてからちょっとだけ寄り道をして撮影した。他にも撮影に来ている人が何人もいた。一面に咲いているので、それはもう見事。場所は一志中学校の南側。

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2011年8月25日 (木)

安永一正著『安永一正の昆虫』

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安永一正著『安永一正の昆虫』

フレーベル館
ISBN978-4-577-03395-1
3,200円+税
2008年2月
120 pp.

 実物以上に実物らしく描かれ、写真ではないと言われなければ写真かと思わされるような昆虫(一部は昆虫以外の節足動物を含む)の細密画集である。描かれている昆虫は、主として身近に見られる昆虫である。とにかく細かく精密に描かれており、一枚一枚の絵を描くのに相当な時間が費やされていることが想像される。
 甲虫を描いた作品が多いが、おそらく安永さんのお気に入りなのだろうと想像する。
 作者の安永さんは、1997年から2007年まで存在したニフティサーブの「昆虫フォーラム(FKONCHU)」にも参加されていた。ボクがまだ石垣島に住んでいた頃に東京で開催された「オフ会」で一度お会いしたことがある。控え目でシャイな方だとお見受けした。
 おそらくそのような性格の方でないと、このような根気の必要な作品を作れないのではないかと思う。

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2011年8月24日 (水)

丸山宗利著『ツノゼミ ありえない虫』

丸山宗利著『ツノゼミ ありえない虫 Treehoppers Incredible Insects』

幻冬社
ISBN978-4-334-02011-5
1,300円+税
2011年6月25日発行
80 pp.

目次
New World[北米・中南米]
 ツノゼミの世界へ/重厚な体/多様性のるつぼ/技ありな角/ハチを背負って/我ら毒もち/植物になりたい とげ編/植物になりたい たね・新芽編/植物になりたい 枯れ葉編/ぶくぶくふくらんで/職人魂/カフスボタンにいかが?/ツノゼミ動物園/弧を描く角/北上したツノゼミ
Old World[アジア・アフリカ・オーストラリア]
 熱帯の陽射しにきらめいて/マーブル模様の迷彩服/とんがった奴ら/おかしすぎるバランス感覚/旗をふるツノゼミ/ちび丸ツノゼミ/アフリカのツノゼミ/オーストラリアのツノゼミ
Japan[日本]
 そんじょそこらにもいる昆虫
column
 ツノゼミって何?/<ツノゼミの衣食住>ありえない姿のひみつ/<ツノゼミの衣食住>菜食主義者/<ツノゼミの衣食住>アリと暮らす/なかまとの会話/一寸の虫にも母の愛/ツノゼミの一生/深度合成写真撮影法とは?/ツノゼミに夢中
catalogue
 ものまねあれこれ/ツノゼミ顔面カタログ

 虫屋仲間のうちでは話題になっていた本である。順調に売れているらしい。今日、県立図書館に行ったら入っていたので、早速借りてきて読んだ。
 生物の形態は物理的環境や他の生物との関係の中で自然淘汰を受けて適応的に進化してきたと考えられているので、それなりにその形態の意味を見いだすことができるのが普通である。しかし、ツノゼミはその形態を適応的進化だけで理解することが不可能と思われるものばかりである。そのツノゼミを深度合成写真撮影法を用いて撮影された拡大写真を用いて解説している。
 とにかく、熱帯に棲息するツノゼミは、人間の想像力を超える形態のものばかりで、その魅力を存分に伝えているのが本書だと思う。日本に分布するものは、熱帯に分布するものと比べると遥かに地味だが、この本を読んでツノゼミに嵌まる虫屋が出てくるのは想像に難くない。一見の価値あり。
 さいごに丸山さんへ。図書館で借りて読んでしまったので、印税収入に結びつかなくて申し訳ありません。

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2011年8月23日 (火)

奥本大三郎著『散歩の昆虫記』

奥本大三郎著『散歩の昆虫記』

幻戯書房
ISBN978-4-901998-54-3
2,200円+税
2010年2月13日発行
219 pp.

目次
I 虫めづる散歩 (19編)
II 人もまた虫の子 (9編)
III 旅の標本箱 (17編)
IV 南の国の見聞録 (22編)
V 自然と文明 (15編)
VI 少年のいる風景 (11編)
あとがき

 本書はフランス文学者・奥本大三郎氏による虫に関するエッセイ集で、「週刊読売」1996年9月1日号から2000年4月9日号まで連載された「奥本大三郎の新・博物誌」の中から抜粋し、加筆修正の上、再構成されたものである。
 ひとつひとつの文章が短いので、ちょっとした時間ができたときや、布団に入って寝る前にちょっと読むのに適した本である。
 日高敏隆先生のエッセイは動物行動学的な面で面白いと思うが、この奥本氏のエッセイも文学者ならではの書き方がされており、味があり好感が持てる。
 海外での採集談も多く、それなりに参考になる。
 

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稲刈りが始まっていた(2011年8月23日)

 昨日の月曜日は休暇をとっていたので、職場にでかけるのは久しぶりである。
 今朝、職場に向かって田圃の中の道をバイクで走っていると、稲刈りが済んだ田圃が目についた。この休みのうちに稲刈りをしたのだろうと思った。
 帰りに同じ道を通って帰ってきたら、稲刈りされた田圃が少し増えていた。
 今年は例年より少し稲刈りが始まるのが遅いような気がする。でも、今度の週末あたりには、だいたいの田圃の稲刈りが終わるのだろうな、と思う。

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日帰りで実家へ(2011年8月22日)

 昨日は休みをとって実家に行った。お盆に墓参りに行っていないので、ちょっと遅れての墓参りをしてきた。墓地に行く途中にいつも目にする酒屋。これをブログに載せたいと思っていたが、いつも自分で車を運転していたので、写真を撮れなかった。昨日は長男の運転だったので、助手席から撮影。
 「ルービンリキ」!初めて目にすると何のことかと思うが、逆から読めば良い。
20110822blog1 そこからほど近くの墓地にあるのがわが家の墓。祖母が亡くなってから30年近くになるが、ほとんど何も変わらない。
20110822blog2 一旦実家に戻り、本町通り商店街を通って真清田神社へ。ここは尾張國の一之宮である。規模では熱田神宮に完全に負けているが、よくよく見てみれば、それなりに風格がある。
20110822blog3 一宮の街も大きく変わった。ぼくが子供の頃にバッタ採りをした空き地にデパートが建って虫採りどころではなくなってしまっていたが、そのデパートも何年か前に経営が破綻して取り壊され、今ではマンションが建っている。昔、名鉄一宮線の東一宮駅だったところにもデパートが建ったが、それも今では取り壊されて、2棟のマンションが建っている。他にも何棟かマンションが建っているので、実家の周辺も随分変わった。自分が物心ついてから建ったデパートが2つとも今では無くなってしまったと思うと、世のはかなさを感じる。
 しかし、今でも変わっていないものがあるので感心してしまうものもある。この建物はぼくが生まれた産院だった建物である。だから少なくとも50年以上前に建てられた建物である。木造2階建ての何の変哲もない建物だが、大きな鉄筋コンクリートの建物よりも寿命が長いとは、将来を予想することは難しいと思わないわけにはいかない。ちなみにこの建物は、ぼくが生まれた数年後には産院ではなくなっており、普通の民家になっている。普通の民家になってからも、かなり長い間「加藤助産院」という看板が出ていたのを覚えている。今となっては、この建物がかつて産院だったと想像することはほとんど不可能である。
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2011年8月19日 (金)

ナーベーラーのンブシー(2011年8月19日)

20110819blog1 一昨日収穫したヘチマを妻に料理してもらった。ナーベーラーのンブシー。ナーベーラーとはヘチマのことであり、ンブシーとは味噌煮のことである。ナーベーラーの独特の食感と、かすかな土臭さがたまらない。
 ゴーヤーはポピュラーになって入手が容易になったが、沖縄以外では食べるためのヘチマを入手するのは今でも極めて困難なので、日よけも兼ねて今年は自宅で栽培した。栽培した甲斐があったというものだ。まだいくつか収穫できそうなので楽しみだ。


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セスジスズメ(2011年8月18日)

 昨日、仕事を終えて帰ろうとしたら、バイクにセスジスズメが止まっているのが目についた。まだ羽化したばかりと思われるような美しい個体であった。
 セスジスズメに限らないが、スズメガの仲間は流線型が美しい。ガの中でも最も格好良いグループだと言っても良いと思う。
 スズメガの中でセスジスズメはどちらかと言えば普通種だが、だからと言って、採りたいときに簡単に採れるというわけでもない。だから、こうやって目につく場所に出てきてくれることは嬉しい。
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2011年8月18日 (木)

マツムシ・アオマツムシ初鳴き(2011年8月18日)

 既にあちこちからマツムシやアオマツムシの鳴き声が聞かれたという話が聞こえてきたので、まだかまだかと待っていたのだが、いま妻と二人で近所を散歩してきたら、マツムシとアオマツムシの鳴き声を聞く事ができた。いずれも今年の初鳴きの観測である。

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久しぶりのヒメジュウジナガカメムシ(2011年8月18日)

 同僚のIさんから「またガガイモにカメムシが出てますよ」という話を聞いたので、現場を訪ねてみた。2008年に大発生したのと同じヒメジュウジナガカメムシが同じ場所に発生していた。この場所ではあれ以来このカメムシが発生したという情報はなかったので、3年ぶりの発生ということになる。
 3年前と違うのは、個体数が極めて少ないこと。3年前はあまりに多量に発生したため、餌であるガガイモの葉を吸い尽くし、最後は自分も絶滅してしまった。今回はガガイモの葉から吸汁された跡が何か所か見つかったので、この場所で幼虫が育ったことは疑いないが、今年はそんなたくさん発生したわけではなく、程々に発生したようである。
 見つかった個体はすべて交尾していた。10ペアぐらい見つけたであろうか。個体数は3年前と比べるとほんのわずかに過ぎない。3年前の観察結果から想像すると、いま見られる個体が産卵して、もう一度ぐらい繁殖するのではないかと思う。今後の動向を見守りたい。
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2011年8月17日 (水)

日本昆虫協会・監修/アイランズ・編『ニッポンのヘンな虫たち』

日本昆虫協会・監修/アイランズ・編『ニッポンのヘンな虫たち』

学研
ISBN978-4-05-404813-3
1,900円+税
2011年4月12日発行
158 pp.

目次
はじめに
(1) ニッポンの気になるヘンな虫たち
 ニッポンの気になるヘンな虫 選考会議
 ●候補にあがった152種の昆虫たち
 ●決定!これがニッポンのヘンな虫14種
 ●選外にはしたくない愛すべき虫
 選考会議のテーブルに置かれた標本箱
(2) 昆虫に魅せられて
 昆虫採集は楽しいゾ!
 【捕虫網採集法】/【すくい網採集法(スウィーピング)】/【叩き網採集法(ビーティング)】/【受け網/石起こし採集法】/【朽木採集法】/【灯火採集法】/【誘引採集法/LEDトラップ】/【トラップ採集法1】/【トラップ採集法2】
 虫好き対談 東京の昆虫たちよ(泉麻人×やくみつる)
 蛾を愛おしむ 川上多岐理の蛾日和
(3) ここで出会えるに人気の虫(指導・写真 海野和男)
 ミヤマカラスアゲハ/ノコキリクワガタ/オニヤンマ/ギンヤンマ/ミドリシジミ/アサギマダラ/オトシブミ/シロスジカミキリ/ツマグロオオヨコバイ/アワフキムシ/ナナフシ/マイマイカブリ/カゲロウの仲間とその幼虫/オオセンチコガネ
 チョウの食草・食樹一覧
 チョウの来る庭やベランダ バタフライガーデンの作り方
(4) 部屋で楽しむ虫ワールド
 虫を飼う楽しみ(木村義志)甲虫を飼う/チョウやガを飼う/トンボを飼う/バッタ、コオロギ、キリギリスを飼う/大型肉食昆虫の楽しみ
 昆虫本の楽しみ(岡田朝雄・選)よみもの/昆虫解説書・啓蒙書/昆虫写真集/昆虫図鑑/採集・標本・飼育/昆虫本の本
日本昆虫協会について

 虫好きの人間が好き勝手なことを書いている本である。虫好きが読めば面白いと思うが、虫が好きではない人が読んでも、どこが面白いかわからないような本であろう。虫好きな人がヘンな人であると勘違いさせるような本であるかも知れない。
 ヘンな虫を選ぶところは、さすがにそれぞれの人の趣味が出ていると思うが、クギヌクハサミムシが選ばれていることは評価したい。しかし、どうして候補にも上がらなかったのか不思議な虫が一種ある。それは何かと言えばミイデラゴミムシである。他の動物(人間を含む)に襲われると高温になるオナラのガスを出すという特殊な能力を持っているこの虫を、ヘンな虫の候補にすら上げないというのはどうかしている。泉麻人氏のやくみつる氏の対談ではミイデラゴミムシの名前が出てきているので、何かのミスか、大きな落とし穴だったと言わざるをえない。
 手元に置いておくような本ではないと思うが、それなりに面白いので、虫好きな人は一度は読んでみるのも良いのではないかと思う。

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フクラスズメ幼虫とメダカナガカメムシが多発(2011年8月17日)

 今日も恒例の野外調査だった。
 最初の調査地ですぐ目についたのは、ひどく食害されたカラムシの葉。案の定、フクラスズメの幼虫が大発生していた。一角のカラムシはほとんど丸坊主。しかし、近隣のカラムシの群落は全くの手つかずの状態だった。このカラムシの群落にメスがたまたま卵を産みつけたらしい。
20110817blog2 次の調査地ではクズの葉に小さな虫がたくさんくっついているのに気がついた。メダカナガカメムシである。小さな虫なのでなかなか写真が撮りづらく、トリミングしてこの程度である。この場所でメダカナガカメムシを見たのは初めて。そんなに珍しい種ではないと思うのだが、見つからないときには見つからない。
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食べごろのヘチマ(2011年8月17日)

20110817blog1 今年2個目のヘチマが食べごろになったので、これを収穫した。次のヘチマも少しずつ大きくなっている。

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2011年8月16日 (火)

京都大学総合博物館・京都大学生態学研究センター編『生物の多様性ってなんだろう?』

京都大学総合博物館・京都大学生態学研究センター編『生物の多様性ってなんだろう? 生命のジグソーパズル』

京都大学学術出版会 学術選書027
ISBN978-4-87698-827-3
1,800円+税
2007年8月10日発行
314+viii+口絵viii pp.

目次
はじめに
第I章 形の章 なぜ花は美しいのか? 形からみえる植物と動物の多様な共進化
 第1節 昆虫を誘惑する花たち−花の多様性を読み解く(酒井章子)
 第2節 種子散布の生態学(湯本貴和)
 コラム1 研究者、木に登る(酒井章子)
 より深く学ぶために−読書案内
第II章 関係の章 風が吹けば桶屋が儲かるか? 生物間相互作用ネットワーク
 第1節 ヤナギをめぐる虫たちの相互作用ネットワーク−生物多様性を生み出すしくみ(大串隆之)
 第2節 生物の多様性を生み出すメカニズムとその理論(山内 淳)
 第3節 意外なところに潜む間接効果−生態学的三者系と情報ネットワーク(高林純示)
 コラム2 五万匹のテントウムシにマークをつける(大串隆之)
 より深く学ぶために−読書案内
第III章 分子の章 分子解析生態学がとき明かす生物多様性のメカニズム
 第1節 ミツバチのリズムと時計遺伝子(清水 勇)
 第2節 魚類の多様性とオプシン遺伝子(源 利文・清水 勇)
 第3節 あなたの同位体はいくつ?−同位体でわかる生物のつながり(陀安一郎)
 より深く学ぶために−読書案内
第IV章 身近なところにある生物多様性
 第1節 琵琶湖の生物多様性−過去、現在、そして、未来(奥田 昇)
 第2節 里山の重要性(椿 宜高)
 第3節 里山生態系と草原生態系の新しい危機(藤田 昇)
 コラム3 トンボと日本人(椿 宜高)
 より深く学ぶために−読書案内
第V章 生態系の章 その秘密を解き明かすアプローチ
 第1節 熱帯降雨林の生態系−樹木と土壌微生物の協奏曲(北山兼弘・潮 雅之・和穎朗太)
 第2節 微生物の海−海洋生態系における微生物群集の働きと多様性(永田 俊・茂手木千晶)
 より深く学ぶために−読書案内
引用文献
本書の歩きから−読み終わった翌日に読んでもらいたい「あとがき」
索引

 本書も「生物多様性」という言葉に惹かれて読んだ。しかもまさに「生物多様性って何だろう?」というボクが問題意識を持っている点がそのまま表題になっている。
 しかしながら、やはりボクが期待していた「回答」は得られなかったと言わざるをえない。
 簡単に要約すれば、本書は主に京都大学生態学研究センターの研究成果の紹介である、と言っても良いと思う。「生物多様性とは何か?」という問いに対する回答にはほとんどなっていないと思われるが、京都大学生態学研究センターでどんな研究が行われているのかは理解できる。しかし、多くの節は、読者として一般市民が想定されていないような書き方がされており、ある程度の生物学なり生態学の知識を持っていないと、本書の内容を理解するのは難しいのではないかと思われた。また、ボクが想定している「生物多様性」とはほとんど関係ないのではないかと思われる節も少なからずあったように思われた。
 とは言え、「生物多様性とは何か?」という問いにそれなりに答えている節もあった。第IV章第2節の椿宜高氏による「里山の重要性」である。この節では、読者として一般市民が想定されているような、平易な言葉とわかりやすい表現で書かれており、著者が言わんとすることが十分に伝わるのではないかと思われた。
 全般的に見れば、節ごとに(要するに著者ごとに)想定されている読者の基準がまちまちであり、一冊の本としての一貫性あるいは統一性に欠けているように感じられた。ある程度の知識を持った人が京都大学生態学研究センターで行われている研究を知るための本としては適切な本だと思われるが、「生物多様性」を理解しようとするための本としては、本書はあまりお勧めできないように思える。

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2011年8月15日 (月)

セミヤドリガ(2011年8月15日)

 今日も朝から職場の回りはセミの大合唱である。ニイニイゼミ、クマゼミ、アブラゼミ、まだ少ないがツクツクボウシ。庭に出たら、アブラゼミの個体数がやたら多い。ニイニイゼミは少し減ってきたようにも感じる。この場所にはヒグラシはそれほど多くないのだが、毎年発生の終盤になると見られるようになる。今日はここで3頭のヒグラシを見たが、この場所でヒグラシを見たのは今シーズン初めてである。しかし、この3頭すべてにセミヤドリガの幼虫が寄生していた。すぐに逃げるので撮影がやや難しかったが、撮れた写真がこれ。
20110815blog1 歩いていたら足下から飛び出して、近くのマツの木に止まったものである。とにかく、真っ白な塊をつけて飛ぶので、よく目立って、逃げても後を追うことができる。
 もう少し近寄って撮影しようと思ったら、飛んで逃げられてしまったのだが、その直後に上空を飛んでいたオニヤンマに捕まってしまった。ちょっとかわいそうなことをしてしまったと思った。

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2011年8月14日 (日)

ヒグラシを見に畑のそばの林へ(2011年8月14日)

 苗の水やりついでに職場の畑のそばの林にヒグラシを見に行こうと思った。林の中に足を踏み入れると、次から次へとヒグラシが飛び出すのだが、こちらが見つけるのが遅いものだから全部逃げられてしまう。いずれにせよ、まだヒグラシの個体数は多いようだ。
 近くに去年キノコゴミムシを見つけた大きな立ち枯れがあるので、そこを見に行ったらヤマトタマムシが産卵しようとしていた。珍しい種ではないが、大きくて奇麗なので、見つけるとやはり嬉しい。
20110814blog1 同じ立ち枯れにはヨコヅナサシガメの幼虫の集団もいた。もう枯れてしまった木なので、普通のイモムシやケムシの類いはいないので、何を食べているかと思ったらゴミムシダマシの仲間の幼虫のようであった。このゴミムシダマシの幼虫と思われるものは、先週見に行ったときにはもっといたが、今日はほとんど見られなくなってしまったので、このヨコヅナサシガメも今後の餌に不自由することになるのではないかと思う。
20110814blog2 さらに歩いていると、クモの網に引っかかったヒグラシを見つけた。クモはサツマノミダマシの仲間だと思う。結局写真を撮ることができたヒグラシはこれだけである。
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2011年8月12日 (金)

セミもくたびれてきた(2011年8月12日)

 ニイニイゼミ、クマゼミ、アブラゼミ、ヒグラシはまだ元気に鳴いていて、まさに今が盛り、という感じがするのだが、よく見てみると、セミたちもくたびれてきて、翅が破れているものも多くなってきたようだ。
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2011年8月11日 (木)

日高敏隆・海野和男著『新編チョウはなぜ飛ぶか』

日高敏隆・海野和男(写真)著『新編チョウはなぜ飛ぶか フォトブック版』

朝日出版社
ISBN978-4-255-00584-3
1,900円+税
2011年6月25日発行
167 pp.

目次
はじめに(日高喜久子)
チョウの飛ぶ道
 チョウを追って、疑問が芽生えた/チョウは、決まった道を飛ぶ/チョうは季節によって、飛ぶ道をかえる/モンキアゲハとの運命の出会い。「幼虫ですか?」のひとことで生まれた観察仲間/裏高尾で、チョウ道のとりこになった/ついに、房総半島へ/チョウ道は、いったい…/チョウ道は地形とは関係がなかった/チョウ道が読めた!/夏のチョウ道は、まるで読めなかった/チョウ道をもつチョウと、もたないチョウがいる
チョウが花にとまるとき
 チョウは「花」を知らない/チョうによって、好きな色がちがう/チョウは近くしか見えていない/チョウは一生懸命、飛んでいる/コラム「チョウはどうやって飛ぶの?」/コラム「チョウとガのちがい」
チョウがメスを見つけるとき
 キャベツ畑はモンシロチョウの出会いの場所/オスとメスが見ている世界/同じ世界が、ちがって見える
チョウが卵を産むとき
 産卵のめじるし/チョウが卵を産む場所/チョウは、においで葉を区別する
あとがきにかえて(海野和男)

 本書は1975年に岩波書店から出版された日高敏隆著「チョウハなぜ飛ぶか』を再編集し、日高氏の教え子である写真家・海野和男氏の写真を添えたもの。手元に1975年版がないので、どこがどう違うのかは正確にはわからない。本書に書かれていることは、いつか読んだような気もするので、昔1975年版を読んだ可能性が高いが、日高先生はネタを使い回していることもあるので、他の著書で本書に書かれている内容を読んだ可能性もある。
 本書の元本は日高氏の初期の著書のひとつであり、日高氏がどのようにチョウを見て理解してきたか、またどのようにして動物行動学へ踏み込むことになったのかが書かれており、その道筋が面白い。その面白さを堪能しようと思えば、ひょっとしたら1975年版の方が良いかも知れないが、本書に多数入れられている海野氏の写真も素晴らしく、本書を見る価値も高いと思う。

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藤崎憲治著『昆虫未来学』

藤崎憲治著『昆虫未来学 「四億年の知恵」に学ぶ』

新潮選書
ISBN978-4-10-603670-5
1,200円+税
2010年12月20日発行
263 pp.

目次
はじめに
第1章 昆虫とはどんな生物か
第2章 昆虫たちのみごとな進化
第3章 昆虫が群れるわけ
第4章 生態系における大きな役割
第5章 地球温暖化センサーとしての昆虫
第6章 昆虫と人類の闘い
第7章 害虫を上手にコントロールする
第8章 バイオミミクリー革命と昆虫
あとがき
主な参考文献・図表引用文献

 著者の藤崎憲治氏は「カメムシはなぜ群れる?」(2001, 京都大学学術出版会)の著者としても知られているように、昆虫生態学でも特にカメムシの集合性や翅型多形についての研究を中心に行ってきた研究者として知られているのと同時に、21世紀COEプログラム「昆虫科学が拓く未来型食料環境学の創生」(2004-2009)の拠点リーダーとしても活躍された。ぼくの個人的なおつきあいとしては、藤崎氏が沖縄県農業試験場の研究員だった当時に、学部の学生だったぼくが沖縄県農業試験場に見学に行ったとき(1980年)にご案内していただいたのが始めであり、その後はぼくが初めて論文らしい論文を書いたときの学会誌の編集長としてであり、最近ではぼくが学位を取ったときの審査の主査としてである。もちろん、学会等でお会いしたときには、しばしばお話をさせていただいている。
 本書の内容は、専門家ではない人への解説であるが、専門家が読んでも面白いと思う。藤崎氏はかつては文学青年だったとのことであり、博識で多くの文献をフォローしており、文章も丁寧だと思う。専門家にありがちな、難しい言葉で誤摩化すようなこととは全く対照的であり、専門家ではない人への配慮がされていると思う。
 本書の第1章から第7章を読めば、昆虫に関する基本的な知識はほぼ習得できると思う。第8章は、主に21世紀COEプログラム「昆虫科学が拓く未来型食料環境学の創生」で得られた成果の解説と、今後の展望が述べられている。「〜かもしれない。」という言葉で終わっている項目が多いが、要するに昆虫科学はまだ未開拓の部分がたくさんあり、多くの可能性が秘められているということだと思う。
 平易で丁寧な文章で書かれており、しっかりと昆虫に関する知識を身につけることができるので、本書はたいへんお勧めの本だと思う。

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養老孟司・徳川恒孝著『江戸の知恵』

養老孟司・徳川恒孝著『江戸の知恵 「三方良し」で日本は復活する』

PHP研究所
ISBN978-4-569-79013-8
1,300円+税
2010年9月10日発行
194 pp.

目次
まえがき(養老孟司)
第一章 開国か、鎖国か
 日本は「人の文明」である/新しければよいというのは迷信/武器が美術品に変わってしまう/「脳化」によって衰える現代人の感覚/「言葉の開国」をすべきか/母国語で科学を教えられる国はアジアでは日本だけ/今の若い衆は「肥料のやり過ぎ」/中国人の命が削られ、日本人の雇用と技術が失われる/水族館のなかの世界認識/文法から英語を習うのは逆効果だ/外国語が話せるとかえって喧嘩になる/談合は複雑で面白い/日本にもう一度「文化運動」を/世界の「少数派」でいいじゃないか/自分がやった仕事なのか、お金がやった仕事なのか/江戸時代の政治に学べ/英雄時を得ず
第二章 大人のいない国・日本
 自然と共生する「森の民」/日本はじるは「過酷な生存環境」/中国を取り囲むアジアの仏教国/フレキシブルな多神教、妥協を許さない一神教/「ミスター・トクガワは何を信じているのか」/新興国の経済発展を望むのか、望まないのか/金のかからない江戸文化/「武士に二言なし」という常識/失われた日本の商社マンの神話/「裏」が深いほど尊敬される/「潮力発電」に期待する/暴落する国産材木/まず森を何とかしなければならない/違法伐採は日本の罪?/日本の第一次産業を立て直す/人を訓練するしかない/人間を元気にする「コミュニティ」/本当の「大人」がいなくなった/社会共通の価値観−「修身」が教えてくれたもの/「アメリカ式」で日本はよくなるのか/良い意味で「やる気がない」幕府/大枠をつくったあとは「よきにはからえ」/権力者にこそモラルを強制した江戸社会/「町おこし」と細川藩の知恵/徳川吉宗による世界初の「国富調査」/貧乏でも暮らせる社会、貧乏で暮らせない社会/何ももたず、モノにこだわらない江戸の人々/「自分良し」「客良し」で終わっていないか/「古いアメリカ」としての日本
第三章 「家」と「世間」を取り戻す
 夫婦別姓と「家」/原理主義的な法改正が「世間」を潰す/「私は女で得をした」/「自分は子供より賢い」という誤解/お婆ちゃんという逃げ場/十歳までの教育が子供の一生を左右する/理想の保育園はありえない/日本は「女性が気に入らなければ」何も動かない/女性のネットワークが歴史を変えた/男女平等は生物学的現実にそぐわない/「男女生存機会均等法」をつくろう/身を守る保険としての人間関係/伝統芸能も大工も政治も「世襲」/日本社会は三百年前から「サステナブル」だ/祖先崇拝の儒教、輪廻転生の仏教/「宗教からの自由」をいちはやく実現させた国/日本人は日本から足が洗えない
あとがき(徳川恒孝)

 養老孟司氏と徳川恒孝氏の対談である。養老孟司氏は「バカの壁」で有名になった解剖学者。著作多数でそのかなりを読んだ。ぼくと考えることがそれなりに似ているらしく、養老氏の書くことはすんなりと頭に入ってくる。徳川恒孝氏は全然知らない人だったが、徳川宗家第十八代当主。
 徳川氏の経歴は1940年生まれ、学習院大学政経学部政治学科卒業、日本郵船副社長を経て現在、顧問。財団法人徳川記念財団理事長、WWF(世界自然保護基金)ジャパン会長、社団法人東京慈恵会会長、財団法人斯文会(しぶんかい)名誉会長。
 養老氏の言うことは、これまでの著書に書かれていることと基本的には違わないので、特に書き留めておくこともないので、徳川氏の発言で気に入ったものをいくつかあげてみたい。
 『技術でも思想でも、とにかく新しければよい、というのは迷信です。』
 『「利」の部分で競うのはほどほどにして、われわれは「義」や「文化」の面で世界に貢献したらよい。きっと多くの国々がついてきます。』
 『かつての「経済大国」や近年の「科学技術立国」というスローガンもさることながら、「文化立国」はそれ以上の意味をもちます。』
 由緒ある家柄の人とは言え、普通の会社に勤めておられたわけだが、経済効率至上主義に毒されていないことがわかるので、好感が持てる。
 ちなみに、副題の『「三方良し」で日本は復活する」であるが、「売り手良し」、「買い手良し」、「世間良し」ということである。江戸時代は資源エネルギー経済的にもすぐれた社会だったと思うが、社会システムも学ぶべきことが多い。この「世間良し」というのも江戸時代の知恵だが、今の日本は「世間良し」というところがちょっと足りないように思うので、学べるところは江戸の社会を学んだら良いと思う。

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2011年8月10日 (水)

エンマコオロギ初鳴き(2011年8月9日)

 昨晩22:30頃、外からエンマコオロギの鳴き声が聞こえてきた。今年の初鳴きの観測である。去年まで暮らしていた借家と比べると遥かに自然度が低い場所なので、エンマコオロギの鳴き声が聞こえてきて嬉しかった。

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ミンミンゼミ@職場(2011年8月10日)

 今日の夕方17:40頃、職場でミンミンゼミの鳴き声を聞いた。ここに来てから8回目の夏を迎えているが、職場でミンミンゼミの鳴き声を聞いたのは、これが初めて。
 前に住んでいた偕楽霊園の近くでも稀にミンミンゼミの鳴き声を聞いたし、一度は姿を見た事もあったが、この界隈には少ないながらもそれなりに広くミンミンゼミが分布しているのかも知れない。

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2011年8月 9日 (火)

エドワード・O・ウィルソン著(大貫昌子・牧野俊一訳)『生命の多様性』I・II

エドワード・O・ウィルソン著(大貫昌子・牧野俊一訳)『生命の多様性』I・II

Edward O. Wilson "The Diversity of Life" (1992)
Harvard University Press, Cambridge.

日本語版

大貫昌子・牧野俊一訳『生命の多様性』I
ISBN4-00-005568-2
2,800円

大貫昌子・牧野俊一訳『生命の多様性』II
ISBN4-00-005569-0
2,800円

1995年11月27日発行
岩波書店

559+91 pp.

I 目次
荒々しい自然、立ち直りの早い生命
1 アマゾンを襲う嵐
2 クラカタウ島
3 大絶滅
増えてゆく生物多様性
4 基本的単位
5 新しい種
6 進化をもたらす力
7 適応放散
8 未踏査の生物圏
9 生態系の創造
10 ピークに達した生物多様性

II 目次
人間の影響
11 種の生と死
12 脅かされる生物多様性
13 未開発の富
14 解決への道
15 環境の倫理
謝辞
クレジット
訳者あとがき
注および文献
用語解説
事項索引
生物名索引

 本書は生物多様性「Biodiversity」という言葉が初めて使われた本であるということで、訳書で559ページにもなる大著であるが、読んでおく必要があると思って図書館で借りてきて読んだ。ページ数が多い上に内容も濃くて盛りだくさんなので、読むのに時間がかかってしまった。本訳書が発行されたのは1995年であるので、今から15年以上も前ということがあるためか、津市津図書館では書庫にしまい込まれていた。
 本書の著者のE. O. Wilson (1929- )は"Sociobiology (1975)"(日本語訳「社会生物学(全5巻)」、1983、新思索社)の著者として、またRobert H. MacArthurとの共著の"The Theory of Island Biogeography (1967)"(これは学生時代に原書を読んだことがある)の著者などとして有名なアリの生態の研究者である。"Sociobiology"も"The Theory of Island Biogeography"も理論的な内容の本であるので、Wilsonのことを最初は理論生物学者であると思っていたが、本書を読めばWilsonが本来はナチュラリストであることが理解できる。
 日本で「生物多様性」という言葉が使われるようになったのは、本書が刊行されたあとのことではないかと思う。「生物多様性」という言葉は保全生態学で使われ始めたと思うが、ぼくの学生時代には保全生態学という言葉も一般的ではなく、学ぼうとしても教科書も無かったし先生もいなかった。
 本書の表題は「生命の多様性」であるが、要は「生物多様性」のことである。なぜ「生物多様性」という言葉が生まれたのかと言えば、人類の活動によって生態系が単純化して人類自身の生存が脅かされるのだ、という警告を発するためのキャッチフレーズとしてである。本書はどのように生物が多様化し、今どのようにしてその多様性が失われてきているのか、ということが事例をあげながら解説されている。本書を読めば、すでに失われた「生物多様性」を修復するのは難しいと言わざるをえないが、かと言って何もしなくても良いというわけではなく、「生物多様性」の保全ひいては我々人類自身の生存のために何をすべきなのか、という様々な提案がされている。
 近年「生物多様性」という言葉は一つのキーワードであり、様々な研究や生物多様性の保全のための実践が行われてきているようになっているので、本書は既に古典と言えるかも知れない。だからと言って、本質的な部分はそれほど変わっているとも思えないので、今でも生物多様性の保全に関わる人だけでなく、一般の人にも読んで欲しいものだと思う。図書館でも書庫ではなく開架に置いて欲しい。

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2011年8月 7日 (日)

自宅でヒグラシの鳴き声が(2011年8月7日)

 目が覚めたら4:40ぐらいだった。まだ早いな、と思ってもう一度寝ようかと思ったら、窓の外からヒグラシの鳴き声が聞こえてきた。時計を見たら4:44頃だった。5回ぐらい鳴いて鳴き止んだ。この場所に引っ越してから自宅でヒグラシの鳴き声が聞けるとは思っていなかったので、かなり驚いた。
 次いで4:56頃にはクマゼミが鳴き、アブラゼミの「ヒマ鳴き」も聞こえてきた。5:00にはアブラゼミが鳴いた。5:10頃にはクマゼミの鳴き声も「合唱」になった。
 まだ朝早いので、もう一度寝直すかどうかが問題だ。

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2011年8月 6日 (土)

ツクツクボウシ初鳴き(2011年8月6日)

 昨日から夏休みをとっているが、土日は苗に水やりをしないといけないので、午前中に出勤した。
 水やりだけして帰るのはアホらしいと思ったので、職場の畑の横の林に行ってキノコゴミムシを探した。しかし、朽木にはオオキノコムシの仲間やニジイロゴミムシダマシの仲間がいたぐらいで、キノコゴミムシの仲間は、キノコゴミムシどころか、コキノコゴミムシもハギキノコゴミムシも見つからなかった。
 仕方がないので帰ろうとしたそのとき、林のどこかからツクツクボウシの鳴き声が聞こえてきた。10:45頃のことである。今年の初鳴き。去年の初鳴きは8月4日だったが、場所は一志町だったので厳密な比較はできないが、まあ去年並ということである。

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2011年8月 3日 (水)

夜中のクマゼミ再び(2011年8月3日)

今さっき、22:16頃、この前(7月31日)とは違って、すぐ近くでクマゼミが鳴いた。
夜中にクマゼミが鳴くのを聞いたのは、生涯通じてまだ2回目。

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