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2011年7月16日 (土)

日本学術会議公開シンポジウム「新時代の昆虫科学を拓く2」(2011年7月16日)

 前日に開催されたシンポジウムに引き続き、今日もまた名古屋大学野依記念学術交流館で開催された日本昆虫科学連合、日本学術会議応用昆虫学分科会およびその加盟学協会主催のシンポジウムに出かけた。

プログラム
開会(13:00)
1 日本昆虫科学連合活動報告
山下 興亜(中部大学学長、日本学術会議連携会員)
2 応用昆虫学分科会からの「報告」
藤崎 憲治(京都大学大学院農学研究科教授、日本学術会議連携会員)
3 講演
1)細胞内カルシウム動態のかく乱を特徴とする殺虫作用
正木 隆男(日本農薬株式会社; 日本農薬学会)
2)アジアにおける昆虫媒介性感染症とそのベクター
沢辺 京子 (国立感染症研究所 昆虫医科学部; 日本衛生動物学会)
3)食品への昆虫混入とその防止法
宮ノ下 明大 (農研機構食品総合研究所 食品害虫ユニット; 日本家屋害虫学会)
4)アルカロイド利用昆虫の化学生態学
本田 計一 (広島大学大学院 生物圏科学研究科 生物機能開発学専攻; 日本鱗翅学会)
5)トンボにおける色彩多型の発生・進化機構
二橋 亮 (産業技術総合研究所; 日本動物学会)

 昨日のシンポジウムはちょっと期待はずれだったが、こちらの方は面白かった。
 講演はともかく、藤崎先生からの「報告」は、昆虫科学が置かれている立場やこれからなすべき仕事について、的を射た「報告」だったように思われた。
 正木氏の講演は、最近開発された優れた殺虫剤フルベンジアミドの作用機作の解説が中心であったが、勉強になった。
 沢辺氏の講演は、最近軽く見られがちの昆虫伝搬性疾病にかかわる媒介昆虫の重要さをあらためて示したもので、面白いと思った。
 宮ノ下氏の講演からは、意外なところで昆虫が問題になっているということを知ることができて勉強になった。
 本田氏の講演は、もうかなり解明されてきたかのように思われたマダラチョウとピロリジジンアルカロイドの関係が、まだ十分には明らかにされていないことを示したもので、昆虫と植物の共進化の奥の深さをあらためて感じさせられた。
 二橋氏の講演は、トンボに見られる「色」について、様々な面からその機能を明らかにしてきたもので、大変興味深かった。
 昨日のシンポジウムもこのシンポジウムも、もともとは東京で開催される予定だったものが、震災の影響で名古屋に会場を移して開催されたものである。このようなシンポジウムは、東京ばかりでなく、地方でも開催して欲しいものである。言うまでもなく、東京に行くより、名古屋に行く方が気楽である。

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