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2011年5月12日 (木)

本川達雄著『時間』

本川達雄著『時間 生物の視点とヒトの生き方』

日本放送出版協会 NHKライブラリー42
ISBN4-14-084042-0
950円(本体922円)
1996年11月20日発行
281+iv pp.

目次
東京は悲しいところ〜はじめに
第1章 動物の時間
第2章 動物のエネルギー消費
第3章 エネルギー問題を考える
第4章 現代人の時間
第5章 ヒトの寿命・現代人の寿命
第6章 老いを生きるヒント
天国のつくり方〜おわりに

 本川達雄氏の著書を読むのは2冊目である。以前は、本書よりも後に出版された『「長生き」が地球を滅ぼす』(2006年1月23日発行)を2年ほど前に読んだ。それなりに面白かったので、また本川先生の本を読んでみようと思っていたら、この本が図書館で見つかった。
 こうやって読後感を書こうと思って『「長生き」が地球を滅ぼす』の読後感を書いたブログを読み返してみて驚いてしまった。
 あらためて見てみると、本書は『「長生き」が地球を滅ぼす』と本書は章立てが全く同じなのである。ただし、『「長生き」が地球を滅ぼす』の方の各章には副題が添えられている。いま『「長生き」が地球を滅ぼす』が手元にないので、確認はできないが、10年後に表題だけかえて再び出版されただけではなく、多少は修正加筆されたものが『「長生き」が地球を滅ぼす』ではないかと思う。少なくとも、『「長生き」が地球を滅ぼす』と『時間 生物の視点とヒトの生き方』とでは表題が違うが、表題が違うだけだったとしても、読んだあとの印象がかなり異なったのである。もし、この2冊の本がほとんど同じものであったとしたら、本の表題は大切だと思わざるえをえない。
 『「長生き」が地球を滅ぼす』では、第6章に言いたい事が書かれている本のように思われたが、本書では、生物にとっての時間を主題として、サイズの問題とかエネルギーの問題とかが順序立てて書かれており、第6章は「おまけ」のようにも感じられた。
 全体的に素直に理解できることが書かれており、違和感無く読める本だった。丁寧に説明されているので、ヒトの寿命やエネルギーの問題を考えるにあたり、大変参考になる本だと思われた。
 唯一同意できなかった部分は、著者がいわゆる団塊の世代であり、団塊の世代の人間は損している、と書かれている部分である。ぼくは団塊の世代より一回りほど下の世代だが、団塊の世代に対しては良い印象を持っていない。団塊の世代は社会をひっかき回し、そのとばっちりをぼくらの世代が受けているように思えるからだ。
 本書と『「長生き」が地球を滅ぼす』とした場合、『「長生き」が地球を滅ぼす』の方が「売れる」本にはなったと思うが、表題は本書の「時間」の方が内容を的確に表していると思う。

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