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2010年10月 4日 (月)

養老孟司著『私の脳はなぜ虫が好きか?』

養老孟司著『私の脳はなぜ虫が好きか?』

日経BP社
ISBN4-8222-4456-3
1,300円+税
2005年7月4日発行
226 pp.

本書は『日経エコロジー』1999年7月号から2002年6月号に掲載された「養老孟司の蟲のまなざし」を加筆したものである。

目次
まえがき−私の脳は、なぜ虫が好きか?
あなたにとって、虫とは何か/虫屋の機能主義/虫が好かない/ロスチャイルド家と「生き方」としての自然史/虫と仏教/虫屋の超能力/虫の色の不思議/虫の採り方/虫と環境/昆虫標本の置き場/豪州旅行とゴミムシダマシ/春到来とヨツボシコボシハムシ/海上の森と万博と里山の手入れ/ベトナム虫採り紀行1−禿げ山の末路/ベトナム虫採り紀行2−虫売りと多様性/小さな小さな虫の話/アフリカ虫採り紀行1−大地の割れ目/アフリカ虫採り紀行2−マサイの運転手/アフリカ虫採り紀行3−マダガスカルの奇/アフリカ虫採り紀行4−カメレオンとバオバブの木/アフリカ虫採り紀行5−エルゴン山登頂/アフリカ虫採り紀行6−ツルカナ湖とニッポンの虫/多様性の理論−箱根と天城でなぜ虫が違う?/プーケットで虫採り相棒を待ちながら/長野県と田中康夫知事と虫の話/科学と伝統とヒゲボソゾウムシ/虫の目で「環境問題の基礎」について考える/虫の目で「人格」について考える/ロンドン自然史博物館で日本の虫を見る/人体標本と天下泰平の定義/ホンネの環境学/ブランドとしての自然/教育問題は環境問題である/環境問題と政治の複雑な関係/科学と経済と宗教と自然/虫採りに行けない本当の理由
あとがき−『バカの壁』と養老昆虫館

 文体はいわゆる「養老節」で書かれている。こういう文体は、読む人によって好き嫌いが分かれるところのように思える。が、ぼくは嫌いではない。
 いわゆる虫屋であるぼくが読んだところ、なるほどと気付かされる部分も多々あって面白いし、読んでいてスッと頭に入るような、ほとんど違和感の無い本である。逆に言えば、養老氏の『バカの壁』なんかを面白いと思って読んだ人でも、ほとんど環境とか自然とかについて考えた事が無いような人には理解しづらい主張が多いかも知れない。それはぼくの知ったところではないが、環境や自然に対する著者のスタンスは、長期的な目で見れば、おそらく妥当なところではないかと思われる。政治とか経済とかの短期的な目でしか物事を見ていないような人に読んでもらって、刺激を受けて欲しいほうな本である。が、そういう人は読まないだろうなぁ。

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