福岡伸一対談集『エッジエフェクト』
福岡伸一対談集『エッジエフェクト 界面作用』
朝日新聞出版
ISBN978-4-02-250761-7
1,200円+税
2010年7月30日発行
210 pp.
目次
エッジエフェクト−新しい生命は、界面に立ち上がる−
桐野夏生 欠落したオスと、自己完結するメス
柄谷行人 科学の限界
森村泰昌 生命現象における「美」
小泉今日子 生命とは、流れているもの
鈴木光司 細胞の破壊と再構築
梅原猛 科学と哲学の融合
あとがき
著者、自著を語る。
分子生物学者・福岡伸一氏の対談集である。学会に向かう列車の中で読んだ。比較的気楽に読めそうな本だったので、列車の中で読むにはちょうど良かった。
ぼくが知っている対談者の名前は小泉今日子と梅原猛だけ。アイドルとしてしか知らなかった小泉今日子が福岡伸一氏と対談するのは、読むまではいかにも場違いな感じがしていたのだが、小泉今日子がいろいろな文章を書いているということを知り、それなりに納得した。
桐野夏生氏は作家、柄谷行人氏は哲学者、森村泰昌氏は美術家、小泉今日子氏は歌手であり俳優、鈴木光司氏は作家、梅原猛氏は哲学者である。
分子生物学者である福岡氏が、このように色々な分野の人と対談できるというのは、福岡氏の守備範囲の幅広さを反映しているものだと思う。対談の内容は、これまでの福岡氏の著書に書かれている主張に沿ったもので、とくに目新しい話があったわけではないが、異分野の人との対談から、福岡氏自身、また何か得たものがあったのではないだろうか。
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