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2010年8月 5日 (木)

シンポジウム・ここまできた環境保全型害虫防除技術(1日目)

 平成22年度 農研機構国際シンポジウム『ここまできた環境保全型害虫防除技術−世界最先端の研究と農業現場への技術移転−』に出席するために京都に来た。
 朝、駅に向かう途中に、いつものクヌギの木の前を通ったので、立て看板を撮影。確かにスズメバチが来ているが、ここまですることはないと思う。
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 ちょっと早目に出てきたので、目的地である京都平安会館の最寄り駅である、京都市営地下鉄烏丸線の今出川駅に着いたのは11:20頃だった。地上に出ると京都御苑は目の前である。クマゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミが騒々しい。早めの昼食をとるため、駅の近くの「天下一品」今出川店に入る。京都の天下一品に入るのは本当に久しぶりである。毎日食べようという気にはならないが、たまに食べる天下一品の中華そば(と言って良いものだかどうだかわからないが)は美味い。歩いて7〜8分で会場へ。とにかく暑い。開会までまだ1時間もあったので、ロビーのソファーに座って涼をとりながら持参した本を読む。
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 今日は、基調講演と講演4題。フランス国立農業研究所のEric Wajnberg博士による基調講演では、天敵を利用した害虫防除は、アートではなくサイエンスでなければならない、とのこと。確かにちょっと前までの天敵を使った害虫防除は、職人芸的な感覚でやっていた研究者もいたのは確かである。もっともな主張。次の2題の講演は、微生物を利用して雄を雌化させる話。寄生蜂では、天敵として役に立つのは雌だけであるから、雄を雌化させることは効率を上げることは良さそうなことのように思える。しかし、ぼくはこれに対してどこか腑に落ちないものを感じている。理論立てて説明することはできないのだが。次の講演は微小害虫の自動カウントの話。害虫防除において害虫の密度を知ることは必要なことであるが、トラップにくっ付いた虫を数えるのに、機械を使うというのは余計に面倒なような気もする。コストを考えても、ペイしないのではないのだろうか?今日の最後は、被害植物が出す臭いで天敵である寄生蜂を誘引して、寄生効率を上げようという話。これは、ぼく自身も試験をしたことがあるが、うまくいかなかった。もともと寄生蜂がハウスの近傍に居るという仮定のもとでの話であるので、そもそも天敵がいないような場所ではうまくいかないのであろう。ぼくも話としては面白いと思うが、実用化には難があるように思える。
 このシンポジウムは害虫防除の話なので、異分野の人は少ないと思ったのだが、思いがけず石垣島時代に同僚だったOさんやMさん、さらには同期で就職したSさんに会った。みんな作物育種関係の人である。久しぶりに会ったので、昔の話に花が咲いた。
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 午後5時頃に本日の部は終了。目の前の京都御苑の中を通って京阪出町柳駅に向かう。京都御苑の中には木が多く、セミの鳴き声が賑やかである。アブラゼミが特に賑やかだが、夕方だというのにクマゼミの鳴き声も聞こえる。京都御苑の中の説明板には、京都御苑の森には50種類のチョウや8種類のセミがいるとい記述がある。50種類のチョウの名前をあげるのは難しいが、8種のセミは想像がつきそうである。しかし、8種とは多い。ハルゼミ、ヒグラシ、ニイニイゼミ、アブラゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシの6種はあげられるが、あと2種はミンミンゼミとチッチゼミだろうか?
 途中、河原町今出川の交差点の近くの洋食屋兼喫茶店のような店「グリル鴨川」に入って夕食をとる。同志社大学にも近く、いかにも学生が入りそうな店である。老夫婦が二人でやっているようだ。日替わりランチ700円也。お味は値段相応だったが、決して悪いわけではなかった。時間が早かったせいか、他に客はなし。
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 河原町通を過ぎればすぐ鴨川である。加茂川と高野川が合流して、ここから鴨川になる。このあたりは学生時代にも何度も来たので懐かしい場所である。出町柳駅はこのすぐ近く。京阪電車で七条へ。何で七条に来たかと言うと、これ。
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 一昨日気が付いたので予約していた「第24回こころ坂・楽々落語会」。何と言う偶然か、京都への出張などなかなか無いのに、前回の出張は「第23回こころ坂・楽々落語会」が開催される日だった。

犬の目 桂佐ん吉
遊山船 桂米二
向う付け 桂あさ吉
胴乱の幸助 桂米二

 米二師匠の声に不満が無いわけではないが、安心して聴いていられる落語家さんである。米二師匠の落語会には縁があるのか、他の噺家さんの会を圧倒的に引き離して回数が多い。今日で5回目か?佐ん吉くんも、3回目ぐらいだろうか?佐ん吉くんはまだ若いが、ぼくのお気に入りの一人になっている。あさ吉くんも3回目ぐらいか?4年前の「一宮たなばた落語ランド」の桂吉朝一門会の「崇徳院」がイマイチだったので、あまり良い印象が無かったのだが、今日もイマイチ乗っていなかった感じ。英語落語をやるのも良いけれど、何か中途半端なんじゃないのかな、と言うのはおせっかいだろうか?
 宿は前回の出張と同じ、東本願寺の西隣の閑静な住宅地にある「ペンションステーション京都」。部屋にバス&トイレが無いのはやや不便であるが、感じの良い宿である。チェックインのときに、コーヒーとケーキのサービスあり。シフォンケーキは美味かった。今回の部屋は10畳の和室。一人には広すぎて落ち着かない。

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