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2010年7月29日 (木)

新開孝著『ぼくは昆虫カメラマン』

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新開孝著『ぼくは昆虫カメラマン 小さな命を見つめて』

岩崎書店
ノンフィクション・生きるチカラ3
ISBN978-4-265-04289-0
1,300円+税
2010年8月10日発行
152 pp.

目次
まえがき−ヘッセ「少年の日の思い出」との出会い
教育映画の仕事[ミミズのうんち/昆虫カメラマンへのあこがれ/馬糞にまみれて/ミミズの撮影の工夫]
池上本門寺のアカスジキンカメムシ[昆虫雑誌「インセクタリゥム」/カメムシとぼく]
アリスアブとの出会い[ナメクジ歩きをする奇妙な生き物/もう一種類のアリスアブ/すみわけ/幼虫、発見!/成虫のくらし/クリ林での発見/月刊誌「アニマ」]
カマキリモドキ撮影記[初めて買った自家用車/カマキリとクサカゲロウの合体生物(キメラ)/不思議な生活/深まる謎]
ウスタビガの繭[ケヤキの梢で/羽化の撮影]
身近な自然を見つめて[散歩の楽しみ/チビアメバチの秘密]
九州の自然[あこがれのダイコクコガネ/雑木林のある家で/常緑照葉樹の森へ]
あとがき

 昆虫写真家・新開孝さんから新刊を贈っていただいたので紹介したい。
 新開さんと初めてお会いしたのは、ぼくが石垣島に住んでいた2002年頃のことだったと思う。何を見に行った時だか憶えていないが、石垣島白水の谷に入ろうとしていたときのことだったということだけは確かである。車で白水の入り口に向かおうとしていたら、地面に這いつくばって写真を撮っている人物がいた。虫の写真を撮っていることは確かだと思われたので、声を掛けて少し話をしたところ、それが新開さんだということがわかった。
 ぼくにとって昆虫写真家と言えば、年齢順にまず栗林慧さんであり、次に海野和男さん、さらに今森光彦さんであった。栗林慧さんはぼくより20歳年上、海野さんは一回り年上、今森さんは5歳年上である。それぞれ作風が異なり、誰が一番とは言えないが、これらの写真家の作品にはぼくの心に訴えるものがある。
 石垣島で新開さんとお会いした時、新開さんのことは知らなかった。その後、「里山 昆虫ガイドブック」(2002年)、「里山 蝶ガイドブック」(2003年)などを見て、新開さんもぼくの心に訴える写真を撮る方であるということがわかった。新開さんの作品は、決して珍しいとは言えない身近に見られる虫の、あまり知られていない暮らしの部分を捉えたものが多い。昆虫の生活史の解明に焦点を当てたところは、ぼくが昆虫を見ることに関して心がけていることと共通する。新開さんの写真の光の使い方も穏やかで、自然な感じを与えてくれる。そういうことで、新開さんの作品を知って以来、新開さんも、栗林さん、海野さん、今森さんと肩を並べる実力者であると理解した。新開さんはぼくより1歳年上。ほとんど同世代である。ついに自分と同世代の昆虫写真家の大物が登場したと思った。
 本書は、そういう写真を撮る新開孝という写真家がいかにして作られたか、ということが書かれている自伝のようなものとも言える。これまでに新開さんが歩んできた人生の中で出会ったキーになる虫を中心に、そのとき新開さんが何を感じて、どのように行動して、どのような新しい発見があったかが紹介されている。昆虫の生活史の中での新しい発見をすることが紹介されている部分は、昆虫観察のための方法のガイドブックのような役割も果たしていると思う。
 本書を出版してる岩崎書店は、子ども向きの本をたくさん出している出版社である。本書には漢字に振仮名がつけられており、また子どもにもよくわかるような語りかけるような文章で書かれているので、小学校の中学年程度でも楽しむことができるし、ぜひともまだ若い人に読んでもらいたいと思う。もちろん、大人が読んでも「なるほど」と感じさせられることが多い。
 新開孝さんのウェブサイトはこちら。 こちらのブログ『ひむか昆虫記』はほとんど毎日、新しい写真と文章が掲載されている。

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