養老孟司講演会@真宗高田派本山専修寺
この入場整理券を入手するために朝8時前に真宗高田派本山専修寺の境内にある高田青少年会館まで自転車で行った。周辺は交通規制されているので、バイクでは行かない方が良いと思ったからだ。片道約4キロ半、20分ほどの道のり。昨日までの強い風は止み、暖かさが戻った感じ。現地でシロヘリさんと合流。325枚限定の入場整理券を入手した。あとから聞いた話では、30分で捌けてしまったとのこと。
早めの昼食をとり、正午前には再び自転車で高田本山専修寺へ。再びシロヘリさんと合流。
実は、高田本山専修寺に入ったのはこれが初めて。かなり立派なお寺である。周辺には古い町並みが残っており、良い雰囲気である。
12時半過ぎには会場の御影堂の中へ。立派な造りである。
定刻の午後1時に養老先生が登場。養老先生のお顔を直接拝見するのは、2003年の秋に東京農業大学で日本昆虫学会の大会が開催されたときだから、まだ石垣島に住んでいたときのことである。あのとき養老先生は、ゾウムシの大家、森本桂先生とロビーで議論されていた。
今日の講演の演題は「宗教と人間の脳について」。養老先生が宗教に関する話をするとは思えなかったが、案の定、最後まで宗教の話は出てこなかった。看板に偽りあり、である。講演の内容は、これまで養老先生が著書に書かれていることばかりで目新しいことは無かったが、話の面白さに引き込まれ、飽きることはなかった。
今はモノが有り余って、五感が鈍り、頭だけで考え、それを出力せず、人間が体を使わなくなったことはよくないから、体を使いなさい、とか、仕事は自分の好きなことや自分探しのためにするのではなく、他人の役に立つことをするものだ、とか、昨日の自分と今日の自分は違うはずなのに、脳は違うことを同一のものと考えるようにしているから、子どもと比べると大人は違いに対する感性が鈍っている、とか。
1時間半ばかりの講演であったが、最後まで楽しませてもらった。
シロヘリさんの努力の甲斐あり、講演のあと、養老先生と直接お会いすることができた。シロヘリさんは三重県で採集したゾウムシを、ぼくは「月刊むし」に書いた雑文の別刷を手渡すことができた。時間がなくて、持参した本にサインをしてもらうことはできなかったんだけど・・・。養老先生はこのあと京都に行かれるとのことである。たいへんお忙しいことである。養老先生からは、「一緒にタクシーに乗って駅まで行きませんか?」とお誘いいただいたのだが、シロヘリさんは車だったし、ぼくは自転車だったので、残念ながらご一緒することはできなかった。もしタクシーに乗れたら「濃い話」(もちろん、虫に関する)ができたと思うのだが・・・。
講演会のあとはお寺の周辺をぶらついた。屋台の店がたくさん出ていたし、雑貨や骨董などを広げた蚤の市のような感じでもあった。興味惹かれるものが無いわけではなかったが、家に持って帰っても置き場所に困るので買うのを思いとどまった。
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コメント
お疲れ様でした。
ちょっとしか会うことが出来なくて残念でしたね! でもあの間隙の中でも会ってくれようとしてくれた養老先生には感謝の気持ちで一杯です。
まぁ次回のお楽しみと言うことで辛抱してくださいませ(^^;)
投稿: シロヘリ | 2010年5月16日 (日) 16時32分
シロヘリさん、どうもです。
あの言葉、嬉しかったですね。
投稿: Ohrwurm | 2010年5月16日 (日) 18時06分