2010年5月22日・いつものフィールドにて
今日は天気が崩れるという予報だったが、朝から晴れていたので、いつものフィールドに出かけた。「いつもの」と書いているが、もう随分長いことご無沙汰していて、今シーズン初めてである。これまでは何となく気分が乗らなかった。
早速朽木の皮を剥いだら、虫ではなく小さな蛇が出てきた。シロマダラの幼蛇のようである。下に落っこちて笹に引っかかったところを撮影した。
天気は良いが、虫の数は少ない。乾燥しているのか、それとも端境期なのか、久しぶりなのでわからない。花に集まる虫も少ない。樹液の出ているところに行っても、サトキマダラヒカゲやヨツボシケシキスイなどがいたが、特に変わったものはいなかった。が、ふとその下を見たら、セアカツノカメムシが木に止まっていた。セアカツノカメムシは珍しいものではなきが、ツノカメムシの仲間は格好が良いので好きである。
まだそれほど大きくない松が植えられている林がある場所に行ってみると、松がかなり枯れかけていた。これはラッキーと思ってヒトクチタケを探した。ヒトクチタケは枯れたばかりの松の幹に生える。ヒトクチタケにはいろいろな虫が集まるのだが、期待しているのはクロハサミムシだ。
見つけただけのヒトクチタケを分解してみたが、残念ながらクロハサミムシは出てこなかった。そのかわり、ヒラタカメムシの仲間が見つかった。おそらくマツヒラタカメムシではないかと思うのだが、自分では同定できないので、専門家に見てもらおうかと思っている。
さらに別の場所に向かうと、かなり腐朽が進んだコナラと思われる太い朽木に大きなキノコが生えているのが見つかった。名前はわからないが、美味しそうに見える。しかし、キノコは中途半端な知識では危険なので、採集することは諦め、写真だけにした。写真ではそれほど大きく見えないかもしれないが、かなり大きく、大きい方は直径20cm近くあったと思う。
いくらかの虫を採集したが、特に変わった虫も見られず、やや欲求不満が残った。あと1〜2週間もすれば、ウラゴマダラシジミやアカシジミなどのゼフィルスが見られるようになるかも知れないので、また気が向いたら行ってみようと思う。
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コメント
こんにちは
ヒトクチタケに何種類も虫が入っているのは聞いていましたが、虫屋さんには格好のターゲットなんですね。今度見つけたら探してみます。
大きいのはマツオウジかと思われます。針葉樹専用のキノコなんで、コナラだと、?なんですが、この時期にこんな大きいキノコを作るのは彼をおいて他にないと思います。
投稿: 鳥居 | 2010年5月22日 (土) 22時22分
鳥居さん、こんにちは。コメントをお待ちしておりました。
コナラと思われる、と書いたのは、何年も前に見たときにコナラだったような記憶がある、という程度で、全く定かではありません。付近にはアカマツもありますので、アカマツかも知れません。
マツオウジというのは、図鑑を見て名前だけは知っていました。これで新しくひとつキノコの名前を覚えることができました。感謝いたします。
このフィールドでは、秋になるとスッポンタケがたくさん出る場所があって、いつも楽しみにしています。
投稿: Ohrwurm | 2010年5月22日 (土) 22時28分
スッポンタケ……今まで何度も見ているのですが、いつもしおれていたり倒れていたりで、まともな写真を1枚も撮っていないんですよね……
もしたくさん生えてきたら、その時は教えていただけませんか?
投稿: 鳥居 | 2010年5月23日 (日) 20時44分
鳥居さん、こんにちは。
11月始め頃、毎年それなりの数が出ているようです。
忘れなければご連絡差し上げます。
投稿: Ohrwurm | 2010年5月24日 (月) 06時43分