植村誠著『ぼくがバス釣りをやめた理由』
植村誠著『ぼくがバス釣りをやめた理由』
大月書店
ISBN4-272-61212-3
1,500円+税
2003年9月12日発行
目次
プロローグ−2030年の日本
第1章 日本中がバスだらけ!?
バスフィッシングにハマった
バスってどういう魚?
魚は人間のために行きているんじゃない
キャッチ&リリースはなんのため?
段階的バス利用について思うこと
子どもにやらせる?
第2章 バス釣りには不思議がいっぱい
おかしなバス釣り場ガイド
バスプロはヒーローになれるか?
第3章 バス不歓迎!
コクチバスとブルーギル
漁業活動とバス駆除の戦い
北海道への上陸を阻止せよ!
第4章 楽しく遊ぶために・・・
バス釣りは恥ずかしい?
BASS FISHINGU, GO HOME!
エピローグ−2030年の憂うつ
あとがき
主な参考文献
外来生物であるブラックバスの問題を扱っているが、あまり論理的ではなく、感情論に留まっているように思われた。
本来棲息していないはずの場所でバス釣りをすべきでない、ということが繰り返し書かれているが、現にバスが棲息している場所ではバス釣りができるわけだし、ほっておいてもバスが居なくなるわけでもないから、説得力がないように思われる。
いまバスが棲息していない場所にバスを放すことは論外だと思うが、本来バスが棲息していなくても、いまバスがいる場所では、キャッチ&リリースをせずに、釣り上げたバスを持ち帰れば、それでいいのではないかと思う。もちろん、バスは生き物だから、少しぐらい釣り上げて減らしたとしても、また殖えてしまうだろうが。まあ、それはそれで仕方がないと思う。本格的にバスを減らすには、池の水を抜くなどして、完全に根絶することが必要だと思われるが、そんなことは小さな池では可能でも(とは言え、そのコストを誰が負担するかは問題だ)、琵琶湖をはじめとする大きな湖では到底不可能であると思われるので、今後は「バスが棲息している」という前提条件で物事を考える必要があると思う。
釣り人の立場からのブラックバスに関する考え方を知らなかったので、本書はそれを知る良い機会になったと思う。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
はじめまして。僕もその本読みました。
その上で思うに、多分彼は「本来いるべきでない所にいる」ブラックバスは釣りと言う趣味の形ではなく、駆除と言う形で排除すべき、と言ってるように思えました。
投稿: 鶴ヶ魂 | 2012年4月 4日 (水) 09時52分
鶴ヶ魂さん、はじめまして。コメントありがとうございました。鶴ヶ魂さんがおっしゃるとおりだとしても、この本は突っ込み方が浅いなぁ、と思います。
投稿: Ohrwurm | 2012年4月 4日 (水) 20時59分