池田清彦著『人はダマシ・ダマサレで生きる』
池田清彦著『人はダマシ・ダマサレで生きる』
静山社文庫
ISBN978-4-86389-008-4
684円+税
2009年11月5日発行
目次
はじめに
I 世間は騙しで満ちている
ルールを守れる人、破れる人
いい数字、騙しの数字
効率的システムに踊らされて
「きれい」で「汚い」世界
II 環境ごっこ
温暖化というトリック
エコのまやかし
法律は金ヅル
III ペテンの国家
騙す力=先を読む力
官僚のペテン力
教育改革はムダ
まやかしの市場原理主義
どうする「チャイナ・スタンダード」?
騙される幸せ
IV 騙しがあるから人間
お利口で馬鹿
働きながら怠けもの
獰猛な農耕民族、おとなしい狩猟民族
生も死も騙し合い
またまた池田清彦である。本書は書き下ろしだが、書かれている内容は『そこは自分で考えてくれ』と通じるところがある。
あまり考えるということをしないで生きていると、ついつい「おかしいこと」を見落としがちである。世の中には「おかしいこと」が満ちあふれているが、本書は「おかしいこと」をいろいろ気付かせてくれる本だと思った。「おぼこい」ぼくにとっては、大変勉強になる。
かなりいいかげんに書かれている部分もあるとは思うが、基本的な考え方は間違っているわけではないと思う。
ところで、団まりな氏の著書を読んで、団まりな氏が構造主義生物学という言葉は使っていないものの構造主義生物学的な考えを持っているらしいと気付いていたが、本書の中で池田氏が団まりな氏を尊敬しているような表現があったので、なるほど、と思った。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント