第13回『田舎の落語会』@ハートフルみくも
先日の『桂文我のおやこよせ』以来の落語会だが、本格的な落語会は久しぶりだ。三雲町(現松阪市)で開催されている桂米二師匠の『田舎の落語会』は毎年開催されているが、去年は学会の支部会と重なってしまったので行けずじまい。2年ぶりということになる。今年で13回になるわけだが、米二師匠が40歳ぐらいのときからということで、随分長いこと続いている会だと思う。
『田舎の落語会』という名前から想像されるとおり、聴衆の年齢層は高かった。聴衆は100名余りだったと思うが、ざっと見回して、自分より年下だと思われる人は6人しかいなかったように見えた。落語家さんにとってこういう年齢層の落語会はやり易いのかやり難いのかわからない。本場の大阪でやれば本格的な聴衆が来て、落語家さんもそれなりの緊張感があるだろうから、こういう地方での落語会もほっとできる場所かも知れない。本当はどうなのか、ちょっと知りたい。こちら聴衆にとっては、やはり本場の大阪での落語会の方が気分が乗る。しかし、大阪まで出かけなくても、地元でナマの落語に接することができるのは嬉しい。
桂 佐ん吉 『手水廻し』
桂 都んぼ 『堪忍袋』
桂 米二 『茶の湯』
仲入
桂 米二 『初天神』
佐ん吉さんの落語をナマで聴くのは3度目になると思う。初めて聴いたときからお気に入りになっている。相変わらず声もよく通って喋りっぷりも良い。まだ若いが安心して聴ける。将来が楽しみだ。
都んぼさんは初めてだ。「熱演」というに相応しい喋りっぷりだったと思う。都んぼさんの師匠の都丸師匠の落語もまだ聴いたことがないので、一度は聴いてみたいと思う。
米二師匠のお顔を拝見するのは2年ぶりだが、何かずいぶん歳を取られたように感じられた。気のせいだろうか?米二師匠と自分は2つしか歳が違わないのに、しょっちゅう調子が悪いと言っている自分のことを棚に上げてこのようなことを書いてしまうのは失礼のような気もするのだが。外見だけでなく、声の張りもちょっと衰えたような気がする。前の二人があまりに元気だったので、そのように感じただけなのかも知れないが。
都んぼさんがマクラの中で喋っていたが、この落語会の木戸銭は極めて安い。前売りでなく当日に行ってもたったの1000円だ。前売りなら800円。これで落語家さんのギャラがちゃんと出るのかどうか心配になるのだが、13回も続いているのだから、それでうまく成り立っているのだろう。ただ聴きに行くだけのぼくのような人間は、余計な心配をすることもないのかも知れない。
こうやってナマの落語に接すると、大阪に行きたくなってしまうが、なかなか事情が許さない。と、思っていたところ、佐ん吉さんの兄弟子の吉坊さんのウェブサイトによれば、来年2月13日に津で吉坊さんが出演する落語会があるらしい。楽しみだ。
もちろん、来年の『田舎の落語会』も楽しみにしている。
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コメント
こんにちは。
田舎の落語会には都合がつかず、昨日、近江夕照亭市場寄席に行って来ました。新名神を通れば1時間です。大津市公設卸売市場内にあります。米二さんの落語は3月以来です。
先生が感じられたように少し老けたかなと(苦笑)。私も師匠とはひとつ違いです(笑)。
桂 二乗 つる
桂 こごろう 兵庫船
桂 米二 くっしゃみ講釈
ふぐ鍋
こごろうさんは珍しく噛んでいました。
米二さんの演目も米朝一門の得意ネタです。吉弥さんでよく聴きますが落ち着いた話し方はやはり経験でしょうか。
今年は佐ん吉君に縁があったのか前半「手水廻し」後半「田楽喰い」で一年間の成長をみせてもらいました。雀々さんの「手水廻し」も一度経験してください。すごいですよ(苦笑)。都んぼ君も来年は米紫襲名が待っています。師匠の塩鯛襲名と共に楽しみです。
今年の落語会は24日あけぼの座での林家染弥ひとり会で終了予定です。繁昌亭は1月までお預けです(笑)。
また落語のお話、楽しみにしております。
インフルエンザにご注意下さい。
投稿: 飛梅 | 2009年12月 7日 (月) 15時50分
飛梅さん、コメントありがとうございます。
大津まで行かれたとのこと。やはり関西文化圏の落語会の方が乗りが良いでしょうね。
米二師匠の『くっしゃみ講釈』は、ぼくがブログを書き始める前の『第9回田舎の落語会』で聴きました。今回のネタよりあれの方が良かったなぁ、という印象です。まあ、一連の落語会で同じネタを2回かけるというのは、米二師匠のお考えにはないと思いますけど。
こごろうさんは、『雀松向上委員会あしたのためのその47』の『強情灸』の一度だけですけど、たまたまかどうか知りませんが、噛んではりました。その後の立ち直りも悪かったです。
雀々さんは、まだナマで聴いたことがありません。一度聴きたいですね。
投稿: Ohrwurm | 2009年12月 7日 (月) 20時45分