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2009年10月12日 (月)

日本昆虫学会第69回大会・3日目(2009年10月12日)

 今日は昆虫学会も最終日。少し疲れも溜まってきた。それでも、いつものように8時半ぐらいには会場の大会本部に着く。今日は特に本部に詰めている必要はなく、朝一番の一般講演の講演の座長をすれば、ほぼ仕事はこなしたことになる。
 ということで、今日は一般講演をかなり自由に聴くことができた。朝一番は分類学の発表がある会場の座長をして、いくつか講演を聴いたあと、害虫管理の講演の会場に移った。桐谷圭治・湯川淳一・藤崎憲治の大御所3名の連名による「地球温暖化のミナミアオカメムシのこれから」。50年も前に採られたデータと、近年のデータを比較して、ミナミアオカメムシの今後を予想したものである。50年も前のデータが今の発表に活用できるということ自体、大変驚くべきことである。聴衆はそれほど多くなかったが、今回ぼくが聴いた一般講演の中では、もっとも印象が強かったとも言える。80歳にもなる桐谷さんが、まだ元気に発表されるということも素晴らしい。
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 そのあと、ナミハグモの種分化の発表があるのに気付き、その会場へ。今の仕事の中で出てきたクモが、先日の同定会でナミハグモの仲間と同定されたので、聴いておくべきだと思ったのだ。
 昼は大会本部で昼食をとった後、天気が良いので外に出た。すると、ニホンミツバチの巣があるという人がいたので、後をつけて現場に向かった。現場は会場のすぐ近くのマツの木の根元にあった。すぐ近くにジョロウグモか何かの網があり、そこにひっかかたミツバチがかなりいたらしく、クモの網にはミツバチが運んできたと思われる花粉団子がたくさん引っかかっていた。
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 午後は2コマの小集会だ。1コマ目は「カマキリ学の解明に向けて−季節適応.防衛戦略.繁殖戦略からの生態学的アプローチ」に出席。ここでは、近年ずっとぼくが「追っかけ」をしている安藤喜一先生が『仰天科学「カマキリの雪予想」はなぜ信じられたのか?』という演題で講演された。もう何度も話を聞いているので、酒井與喜夫氏の「カマキリの雪予想」がデタラメであるこことは十分に理解しているつもりだが、未だに巷では「カマキリの雪予想」が信じられているという話を聞き、マスメディアの宣伝力の怖さをあらためて感じさせられた。面白ければその話がデタラメであったもかまわない、というマスメディアの態度は極めて危ないものだと感じさせられる。
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 2コマ目は「日本半翅類学会」の小集会に出た。例年と同じく、会務報告のあと、一人一話形式で話題提供が行われた。ぼくが話したのは、近い将来に出版されるはずのカメムシ図鑑でのシロジュウジカメムシ類の扱いについての話など。いつもどり、アットホームな感じのする会だった。
 そのあとは、津駅前の居酒屋に場所を移してさらに話をした。駅前ではハサミムシの分類のNさんが合流した。半翅類学会の世話役のTさんが所用で東京に帰られたので、驚くべきことに、Nさんがいなければ、ぼくはそのメンバーの中の最年長だった。それだけ若い人が多かったということで、喜ばしいことである。しかし、若い人たちの就職のことを考えると、明るい材料は少ないので、喜んでばかりもいられない。8時過ぎにはお開きになり、ぼくは帰宅したが、Nさんと若い人たちは二次会に向かったようだった。
 これで、今年の昆虫学会の予定はすべて終了したが、プログラム編成という仕事も経験することができ、昆虫学会の範疇に限れば、充実した年だったように思える。

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