« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009年3月

2009年3月31日 (火)

第53回日本応用動物昆虫学会大会・終了後

 昨日は珍しくアルコールを飲んでしまったのでどうなるかと思ったが、札幌に来て以来同じように6時頃に目が覚めてしまった。あまり早く動き出す必要もないので、テレビをぼんやり観ながら過ごし、しばらくしてから朝食のためにロビーに降りて行った。
 するとE大学のHさんとK大学名誉教授のH先生が食事をしながら雑談(もちろん虫の話)をしておられた。ぼくも話の仲間に入れていただいた。さらに農水省OBのSさんも加わった。
 H先生は退官後も精力的に昆虫の卵寄生蜂の生態を調べておられ、今回、樹皮の下で集団越冬するカメムシの卵寄生蜂に関する講演をされた(ぼくはその時間帯にはカンキツグリーニング病関係の講演を聴いていたのでH先生の講演は聴いていなかった)。その話を伺い、さらに「まだ寄主がわかっていない卵寄生蜂がいっぱいいるから、地表徘徊性のゴミムシの卵なんかも調べると面白いですよ」と言われ、確かに卵寄生蜂の生態を調べるのは面白いと思ったのだが、実際に調査するのは厄介なことが多いとも思った。今年の10月に三重大学で開催される日本昆虫学会の大会で再会することをお約束して別れを告げる。
 荷物をまとめて札幌駅に向かう。快速エアポートは特急スーパーカムイがそのまま折り返し運転で快速になる列車だった。特急用車輌なので、気分が良い。昨日の晩、アルコールを飲んでしまったので疲れており、座り心地の良い車輌は助かる。
20090331blog1

 北海道土産は行く前から決めていたので、それを探す。ターミナルビルの中をウロウロするのだが、なかなか見つからなかった。新千歳空港はけっこう広いのだ。やっと見つけた場所がここ。
20090331blog2

20090331blog3_2

 「ハスカップジュエリー」を買う。けっこういい値段だ。飛行機の中で食べる昼食も調達。
 かなり疲れが溜まった感じだったので、早目に出発ロビーに入り、椅子に腰掛けて半分居眠りをする。飛行機の中でも、ただひたすらグッタリとする。
 帰りも名古屋経由。またミュースカイに乗る。快適で速い。名古屋駅界隈で少し買い物をして、例によって快速みえで帰る。いつものように12番線で待っていたら、13番線から発車するとのアナウンス。どうやら、この前のダイヤ改正で発着番線が変わったらしい。快速みえの中でも半分居眠り。疲れていたので、妻に迎えの車を頼み、車で帰宅した。
 とにかく疲れているが、やはり昨日飲み過ぎたのが原因だと思う。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年3月30日 (月)

第53回日本応用動物昆虫学会大会・3日目

 ぼくが泊まっているホテルは北海道大学の正門のすぐ前だ。学会の会場は、ここから歩いて20分ほどかかる「高等教育機能開発総合センター」なのだが、さすがに大学に近いこともあり、学会参加者がたくさん泊まっているらしい。1日目はつくばの某研究所のKさんと一緒に雑談をしながら会場に向かった。
 今朝も食事を摂るためにロビーに行ったら、某A名誉教授と農水省研究機関のOBの某Sさんが雑談しておられた。ぼくもそれに少し混ぜていただいた。公的機関の厚生経費はどこもバッサリ切られて余裕がなくなるから鬱になる人が多いんだ、とか、期間を切られたプロジェクト研究ばかりになるし、短期間に成果(≒論文)を出さないといけないし、だからと言ってプロジェクトを取らなければ研究費も無いし、プロジェクトを取ったは良いが、書類書きで研究などはできなくなるからポスドクを雇って仕事をやらせなければいけないし、そういうポスドクも年齢が上がって行くとますますパーマネントのポストに就けなくなるし、とか、だから何十年もデータを取らなくては結果が出ない研究など現役世代ではできないから、こういう研究は定年になったOBがやったら良いんではないか、とか。まあ、ようするに、将来を見た政策がとられていない状況では、現状は決して良くないという話が多かった。実感として納得できる話が多かった。下手な学会講演を聴くより大切なことかも知れない。現状は決して良い状況ではないと思うが、公務員試験に通って今の職に就いて、ちゃんと給料を貰っている自分は、ポスドクを渡り歩いて、なかなかパーマネントの職に就けない若い人よりは幸せなのだろう。
 某A名誉教授と某Sさんが部屋に戻られたあと、コーヒーを飲んでいたら某県の研究員のMさんもおいでになった。今日、朝一番での講演があるとのこと。
 今朝はまず「高等教育機能開発総合センター」ではなく農学部に向かう。農学部は正門を入った正面にあり、北海道大学の中でも一番良い場所にあるように思える。さすが、札幌農学校からの伝統のある大学だ。
 農学部は風格のある建物だ。2004年の9月の昆虫学会の時にも農学部にいたかつての同僚を訪ねてこの建物に入ったのだが、その時は大変古い歴史が感じられる内装だった。ところが、今日入って驚いた。玄関こそ古めかしさを感じさせるものだったが、内装は近代的に改装されていた。
20090330blog1

20090330blog2

 目指す場所は昆虫学教室。そこにある松村コレクションのカメムシを見るのだ。松村とは、言うまでもなく、昆虫学教室初代教授の松村松年(まつむら・しょうねん)のことだ。まずは、連絡を取っておいたYさんを訪ねて標本室に案内していただく。意外なほど狭い場所だったが、標本の大部分は総合博物館に移されたとのことだった。鱗翅目や甲虫など、目立つものは総合博物館に移され、残っているのは言わばマイナーな分類群であるとのことだ。
20090330blog3

 そこでしばし標本箱を物色し、目指すカメムシを探す。ほどなく見つかり、いろいろ写真を撮る。タイプ標本の箱も見るが、今ではシノニムとなって無効名になったものも多い。
20090330blog4

20090330blog5

 色々見ていたらお昼近くになってしまい、Yさんに挨拶をして、昆虫学教室を後にして「高等教育機能開発総合センター」に向かう。
 学食で昼食をとり、午後からは「カンキツグリーニング病小集会~虫媒伝染と防除~」に出る。3題の話題提供があり、どこまでカンキツグリーニング病の実体の迫ることができているのか、ということをだいたい理解することができた。日本からのカンキツグリーニング病の根絶は難しいのではないかと思っていたが、地域(島)レベルでの根絶は不可能ではない、という力強い発言もあり、今後の進展に期待させられた。
 小集会が終わったあとは、一旦ホテルに戻って休憩したあと、カンキツグリーニング病小集会のメンバーとの懇親会に参加した。串焼きの店だったが、水を使わずに蒸し焼きにする鍋もあり、それなりに美味しかった。言葉で説明するより、写真で見せた方がわかり易いと思うので、鍋の料理の手順を示す。
 まず、土鍋に奇妙な形の蓋をして中火で蒸し焼きにする。
20090330blog6
 火が通ったところで火を止めて、布巾をかけて蒸らす。(後ろに写っているのは、某研究所のOさん)
20090330blog7
 蓋をあけると、奇麗に出来上がり。
20090330blog8
 料理はともかく、昼間の小集会では話しきれなかったことを議論する。アルコールが入ると、いろいろ本音も出て来るので、やはりこういう機会も必要だ。もうミカンキジラミとカンキツグリーニング病の研究から離れて5年にもなるので、新しい人は知らない人も数名おり、名刺を交換する。問題が大きいだけに、研究に携わっている皆さんの意気込みが十分に感じられた。カンキツグリーニング病の問題は早く片付けたい問題だが、来年もこのテーマでの小集会をもち、盛り上げて欲しいものだ。
 会もお開きになり、二次会に向かうメンバーもいたが、ここで失礼してホテルに戻った。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月29日 (日)

第53回日本応用動物昆虫学会大会・2日目

 今日は学会二日目だ。昨日の懇親会の疲れがまだ残っている感じ。昨日と同じように、朝一番の講演に間に合うようにホテルを出る。天気は良いが、相変わらず寒い。風が吹いていないのが唯一の救いか。
 学会の会場に入ると、昨日の懇親会のジンギスカンの臭いが感じられた。自分のズボンについていた臭いなのかも知れないが、他人の衣服についていた臭いであることも否定できないと思った。
 今日は色々な講演を聴いたが、まず一つはうちのボスの娘さんの講演。学会デビューだ。専門外なので内容は理解できなかったが、初めての講演としては落ち着いていて立派な発表をしていたと思った。
 昼休みを挟んだ8題はミカンキジラミとカンキツグリーニング病関係の講演。これは全部聴いた。5年前まで関わっていた問題だが、なかなか大きな進展が無いと感じられた。しかし、やはり問題自体が難しいことが大きいということなのだろう。それでも、着実に前に進んでいるという実感は得られた。
 そのちょっとあとには、キムネクロナガハムシ関係の講演が4題並んでいたので、それも聴いた。石垣島に住んできたころには馴染みのあった虫だ。東南アジアではココヤシの害虫として、かなり問題になっているらしい。これも、葉の中に潜り込む性質がある虫なので、問題を解決するのはけっこう厄介に感じられる。
 そのあといくつか講演を聴いて、休憩室で紅茶を飲んでいたら、「カマキリの雪予想はウソ」と断言されている安藤喜一先生がおいでになり、しばしカマキリ談義。「カマキリが雪予想をする」という迷信が未だに世間に広く定着してしまっていることを嘆いておられた。科学的なデータがあっても、マスメディアの前には無力であると。
 そのあと、昨日の奨励賞の講演をした弘中さんの一般講演を聴いた。ベニツチカメムシのナビゲーションの問題だが、昨日の受賞記念講演を聴いた限りにおいては「ホンマかいな」と思われたことの一部は理解できた。やはり面白い話だ。
 さらにそのあといくつか講演を聴いて、最後は小集会「新害虫の発生生態およびその適応戦略」に出席した。ネギアザミウマとニセタマナヤガの話だったが、いずれも野菜の害虫であるので、情報収集の意味合いが大きい。ネギアザミウマは今後問題が大きくなりそうな感じがするし、ニセタマナヤガも生態に関して理解しずらい部分が多く、今後問題になるかも知れないと思った。
 このあと、小集会のメンバーで懇親会をやるということだったが、疲れが溜まってきているので、先に失礼してホテルに戻った。
 今日聴いた講演では、やはりミカンキジラミとカンキツグリーニング病関係の講演が心に響くものが多かったが、生物学的な観点では弘中さんの講演も面白いと思った。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月28日 (土)

第53回日本応用動物昆虫学会大会・1日目

 第53回日本応用動物昆虫学会大会は今日が初日だ。
 案の定、というか、昨日の夜に食べた辛いカレーの結果が、トイレに座ったときに出た。それでも、やっぱり唐辛子の辛さは止められない。美味しいものは美味しいのだ。
 午前中は総会と学会賞と奨励賞の受賞講演。とりあえず、総会の開始に間に合うようにホテルを出た。寒い。さすが北海道だ。
 ホテルの目の前が北海道大学の正門。そこにも学会の立て看板が出ていた。
20090328blog1

 学会の会場は旧教養部の「高等教育機能開発総合センター」という長い名前の場所で、正門からかなり離れた場所にあるので、けっこう時間がかかる。2004年の秋に日本昆虫学会の大会が開催された場所なので、少しは記憶が残っている。20分ほど歩いて現地に到着。
20090328blog2

 総会の開始にはゆっくり間に合った。議事のあとは奨励賞と学会賞の受賞講演。
【奨励賞】
・弘中 満太郎(浜松医科大学)「亜社会性カメムシ類の視覚依存的なナビゲーション・定位行動についての研究」
・上地 奈美(農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所)「ゴール形成害虫類の形態、生態と防除に関する一連の研究」
【学会賞】
・新垣 則雄(沖縄県農業研究センター)「オキナワカンシャクシコメツキの交信撹乱法などによる防除技術開発と亜熱帯害虫と天敵の生態解明に関する研究」
・城所 隆(宮城県古川農業試験場)「寒冷地における稲作害虫の発生予察法とIPMに関する研究」

 今年は学会賞の二人とも、国や大学ではなく、県の農業試験場で研究をしている研究者に贈られたということで、これまでに例のないことだと思う。二人とも、農業の現場に密着した研究課題に永年地道に取り組んできた結果としての受賞であり、中身も濃く、いずれは学会賞が贈られると持っていたので、至極妥当な結果だったと思う。
 奨励賞は若手に贈られるものだが、上地さんのタマバエを中心とした研究は、大学院生時代からしっかりしていて目立っていたし、応用現場でに役立つ研究も多いので、これも至極妥当なものだと思った。弘中さんの研究は、ベニツチカメムシのナビゲーションに関するもので、これまでに大学入試問題としても取り上げられたことがあるように、内容的には大変面白いと思うのだが、ぼくにとってはまだ何となく「ホンマかいな」と思わせられるような部分もあり、受賞講演を聴いてもやはりその疑問は晴れなかった。まだ研究途中のことも多いようなので、今後さらに真実に近づく研究をしてくれるのだろうと期待する。
 昼食は生協の食堂に行った。そこでバッタリつくばの某研究所のKさんと出会ったので、一緒に話をしながら食事をした。昨日の夜、辛いカレーを食べたのに懲りず、カツカレーを食べた。マイルドなカレーだったので、今朝のような問題は起こらないと思う。
 午後からは一般講演。休憩室で油を売ることもなく、ずっとどこかの講演会場に詰めていたが、心に響く講演は特に無かった。自分の講演は、キャベツの害虫として名高いコナガの性フェロモン誘引剤に誘引されるコナガ以外の鱗翅目の昆虫の話。これを主目的として行った研究ではないのだが、応用上いろいろと問題がある話なので、一度は学会で話をしておかなければいけないと思っていたことだ。会場の聴衆の数は、自分が予想していた以上だったので、興味を持ってくれた人の数は、それなりに多かったのだと思う。まあまあ良かったのではないかと自己判断した。

20090328blog3
 一般講演が終わったあとは、会場を「サッポロビール園」に移して懇親会。1986年6月に北海道大学で行われた大会のときも、懇親会はどこかのビール園だったが、今日と同じ場所だったかどうかは全く記憶にない。そのときは、料理がジンギスカンだったことと、自分の席の前にちょっと前に亡くなった河野義明さんが座っていたことだけは憶えている。
 懇親会の参加者だけで600人ほどということなので、大会の参加者は相当数になると思う。会場も広いので、どこに席を決めたら良いのか迷ってしまう。
20090328blog5
 結局、沖縄県のメンバーと沖縄県に所縁のあるメンバーが数名座っている場所があり、たまたま一つ席が空いていたので、そこに居場所を決めた。普段話をしている人たちと札幌まで来て話をするのも間が抜けているし、かと言って、全く知らない人の中に入っても話題に困る。だから、ぼくにとって沖縄に所縁のあるメンバーはちょうど居心地が良い場所になるのだ。

20090328blog4
 料理は予想通りのジンギスカン。それなりに美味しい。外は寒かったが、中はほどほどに暖かかったので、今日はビールも飲んでしまった。乾杯のときは普通のビール。黒ビールも注文できることがわかったので、最初のジョッキを飲み干すことはできなかったが、黒ビールも注文して飲んだ。トータルで中ジョッキ1杯分ぐらいだ。普段これほど飲むことはないのだが、今日は調子はそれほど悪くなく、これぐらいは飲んでも大丈夫だと思われたのだ。
 会が終わる頃、「懇親会を当日申し込もうとしたのだが締切が過ぎて断られた」と言っていた某Kさんがいたので、「何で?」と訊いたところ、同日キャンセルができたので、申し込むことができたとのこと。一緒に札幌駅北口までバスに乗り、そこで別れてそれぞれのホテルに向かった。
 ホテルの部屋に戻るまで気が付かなかったが、部屋に戻ったらジンギスカンの臭いが気になる。上着などはビール園が用意してくれたビニル袋に入れてあったのだが、それだけでは不十分だったかも知れないし、無防備だったズボンに臭いが染み付いてしまったのかも知れない。明日学会の会場に行ったら、ジンギスカンの臭いがするかも知れない。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月27日 (金)

第53回日本応用動物昆虫学会大会・前日

 明日から北海道大学で開催される第53回日本応用動物昆虫学会大会に参加するために、今日は札幌へ移動した。まずは「快速みえ」で名古屋へ。トイレに行くために近鉄の乗り場の近くに行くと、先日近鉄と阪神が繋がったためか、津駅の表示にも「神戸」の文字が書き加えられていた。今年の関西病虫害研究会の大会は神戸で開催されるので、近鉄と阪神を乗り継いで行くことになるだろう。
20090327blog1

 春休みになったせいか、「快速みえ」は大変混雑していて、名古屋まで座れなかった。腰が辛い。名古屋で中央線に乗り換え金山へ。金山からは楽をしようと思って、名鉄の特別車輌(名鉄ではこういう言い方をするらしいが、ようするに座席指定だ)で行くことにした。ミューチケット(座席指定券)を買ったら、全車特別車輌の「ミュースカイ」だった。座席はゆったりしていて快適だ。金山を出ると、次の神宮前に停まると中部国際空港まで停まらない。所要時間はたったの24分だ。
20090327blog2

20090327blog3

 昼食は空港のなかの「若鯱屋」で味噌煮込みうどんを食べた。味はまあまあ。
20090327blog4

 「快速みえ」で座れなかったせいか、疲れてしまって飛行機の時間までしばし居眠り。搭乗ゲートを通ったところで、G大学のT先生とバッタリお会いして、ちょっとご挨拶。行く先が同じ人には誰かに会うのではないかと思ったが、予想通りだった。
 飛行機の中でも「JAL名人会」を聴きながら半分居眠り。春風亭柳好の「崇徳院」は大阪の落語家さんがやる大阪の高津さんではなく、東京の上野が舞台。ぼくが今まで聴いた「崇徳院」は、やっぱり桂雀三郎のが好きだ。大瀬ゆめじ・うたじの漫才と、桂小春団治の「職業病」も悪くはなかったが、心にはあまり響かず。
 今日は雲が多く、あまり下界を望むことはできなかったが、佐渡島や北海道の亀田半島は望むことができた。
 新千歳空港に着いたら雪がチラチラ舞っていた。やはり寒いようだ。新千歳空港をサッと後にしてJRに乗り込み、新札幌駅へ。そこから地下鉄東西線に乗り換え、南郷7丁目駅へ。
20090327blog5

 目指すは「マジックスパイス」。今では札幌の名物にもなったスープカレー発祥の地だ。駅からほど近い住宅街の一角にある、一風変わった怪しい雰囲気の建物。一見レストランには見えない。17:30開店のはずが、17:30を過ぎてもまだ中でミーティングが行われている様子。結局17:45頃まで待たされた。
20090327blog6

 注文したのはチキンのスープカレー。辛さは、覚醒(一番辛くない)、瞑想、悶絶、涅槃、極楽、天空、虚空(一番辛い)の7段階ある中の、ちょうど真ん中の涅槃にした。自分なりに、これを一番基本的なものだと判断したのだ。
20090327blog7

 辛さはちょうど良いぐらい。辛いのだが、辛すぎて我慢できないほどではないギリギリのところで絶妙だ。骨付きの鶏肉がひとつゴロンと入っていて、野菜もたっぷり入っている。
 開店して時間も経っていなかったので、客も少なく、マスターやスタッフの人がいろいろ話しかけてきてくれた。店を出して16年になるとのことだった。4年半ほど前にも一度札幌に来たことがあり、そのときにもスープカレーを食べたのだが、その頃には既にいくつものスープカレーの店はできており、札幌の新しい名物として定着している感があった。東京の下北沢と大阪の難波にも店を出しているのだが、名古屋にも近々出店するとのこと。場所はどこかと訊いたのだが、ヒミツ、と言って教えてくれなかった。栄からそう遠くないところだというヒントだけはもらった。大須あたりではないかと思うが、それもおいおい明らかになっていくことだろう。
 とにかく、スープカレー発祥の地でスープカレーを食べられたことには満足した。4年半ほど前に食べたスープカレーと較べると、明らかに複雑な味をしており、完成度が高いと思った。メニューも豊富でいろいろ食べてみたいと思ったのだが、札幌に来ることはそうないだろうから、名古屋の店に期待したいと思う。
 南郷7丁目の駅から再び地下鉄に乗り、大通駅で乗り換えてさっぽろ駅へ。ここから今日の宿に向かおうと思ったのだが、ホテルのすぐ近くの古書店の南陽堂書店が開いていたので、ホテルに行く前にまずここに立ち寄った。自然関係、特に昆虫の古書が充実している店だということは知っていたが、入るのはもちろん初めてのことだ。2階が昆虫関係の本の売り場。見てびっくり、とても短時間では見きれないほどの量だ。学会を抜け出してまた来なければ、と思って、2階の主の若旦那さんに定休日を訊ねたところ、日曜日とのこと。これで会話が始まったのをきっかけにして、雑談を始めてしまった。石垣島の蝶の話などをして長話になってしまったら、気が付いたら閉店時刻をとうに過ぎてしまった20:30頃だった。閉店時刻は19:00なのに。ま、ともかく、仕事とはあまり関係のない虫の話をすることができて、楽しい時間を過ごすことができた。若旦那さんにはご迷惑だったかも知れないが。
 南陽堂書店を出たらホテルに直行。チェックインを済ませてから、飲み物を調達しようと、すぐ近くのコンビニエンスストアへ。コーヒー、お茶等を買う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月24日 (火)

高橋敬一著『「自然との共生」というウソ』

高橋敬一著『「自然との共生」というウソ』
2009年4月5日発行
祥伝社新書152
ISBN978-4-396-11152-6
760円+税

20090324blog1

目次
はじめに
1.何かおかしいと思わないか—「自然との共生」への疑問—
2.過去への郷愁—里山保全—
3.公金をつぎ込んでまで守ろうとしているものの正体—レッドレータブックとは何か—
4.では、私たちは薬を飲まないのか—農薬とは何か—
5.私たちが見つめている自然は本物の自然なのか—自然とは何か—
6.私たちはほとんど何も見てはいない—人間が持つ認識能力の限界—
7.私たちをつき動かすもの—人間は思慮深い存在か—
8.生物の宿命からの解放がもたらしたもの—人間の生存戦略—
9.なんでもんかんでも取っておきたい人ごころ—生物多様性とは何か—
10.イネも仏教も外来種—外来種への敵意—
11.人間は寒さと戦いながら生きのびてきた—地球温暖化とは何か—
12.正義の押し売りと免罪符—エコツアーとは何か—
13.最も有効な倫理基準は利益—本能と倫理—
14.お城のシャチホコ—キーストーン種とアンブレラ種—
15.いいわけなんかいくらでも—ケラマジカ—
16.ファーブルの世界—アルマス(荒地)—
17.科学者は単なるサラリーマン—科学者は聖人か—
18.種の大量絶滅—そして人間も絶滅するのだろうか—
19.心と遺伝子の対立—少子化と長寿命化—
20.「自然との共生」というウソ—自分保護としての自然保護—
21.人間の運命—未来—
あとがき

この本の半分ぐらいは既に雑誌等として出版されたものであり、その中でも多くは山の雑誌「岳人」に掲載されたものだ。しかし、ほとんどは大幅に加筆修正されている。「岳人」に掲載されたものについては既に読後感を書いているので、ここここここをご覧いだたきたい。

 「自然との共生」とは、いかにも心地よい響きの言葉だ。ところが、この本では「自然との共生」という言葉が欺瞞に満ちた言葉であるという主張が全編を通して貫かれている。人間が「自然との共生」をすることなど現実的には不可能である、と。
 この本に書かれていることは、ぼくが常々疑問に感じていることに対する回答になっていることがたくさん書かれており、うなずきながら読むことになった。
 自然を守ることは大切なことだとは思う。だがしかし、自然を守るという目的については、一見わかっているようで、考えれば考えるほどわからなくなってしまう。筆者の見解では、自分の原体験への郷愁に基づいた自己防衛本能のようなものであるということだ。そう考えると、自然を守るということについて納得できることは多い。外来種に対する考え方も同じだ。
 批判は、特定の種の保護を目指した活動家にも向けられている。活動家は正義感をもって行動し、その正義感を他人に押し付けようとする。これは「第二種の正しさ」に基づいているに過ぎないと。「第二種の正しさ」とは、ある人にとっては正しくても、他人にとっては正しいとは限らないことである。これに対して「第一種の正しさ」とは、誰が見ても正しいことである。「第一種の正しさ」として、筆者は、アゲハチョウやカブトムシが蛹の時期を経過したり、日向に洗濯物を干せば乾いたり、物を放せば落下することなどを上げて説明している。
 さらに批判は科学者に対しても向けられている。科学者=研究者は必要以上に不安を煽る。不安を煽れば研究費が得られ易いからだ。こういう批判は、研究して給料を貰っている自分にとっては耳が痛い話だが、批判に対して反論するのは難しい。
 この本の主題は「自然との共生」という点に間違いはないと思うが、書かれていることはそれに留まらず、遺伝子と人間との対立の問題にも触れ、人間はいかにして生き、いかにして死ぬべきか、という点についても触れている。
 全編を通して感じられることだが、前著「昆虫にとってコンビニとは何か」と同様に、筆者の思いを前面に押し出すのではなく、一歩引いたところから眺めたような態度で書かれている。かなり多方面に対する批判が書かれているので、この著書に書かれていることに対して反感を持つ人が多数存在するだろうことは容易に想像できるが、この筆者の一歩引いた立場に対して正当に反論するのは難しいだろうと思う。
 自然保護に関わる研究者や活動家の皆さんにも是非読んでいただきたい本だと思うし、そういう皆さんから建設的な反論が出ることを期待したいと思う。

| | コメント (20) | トラックバック (1)

2009年3月23日 (月)

2009年ソメイヨシノ開花

 連休明けで出勤したら、職場のソメイヨシノがちらほらと咲き始めていた。西風が強かったので寒かったのだが、ソメイヨシノの花を見れば春を感じさせられる。
20090323blog1
 モクレンも連休前にはまだ咲いていなかったのだが、今日見たところ、かなりたくさん咲いていた。連休のうちに咲いたのだろう。
20090323blog2
 驚いたことに、ツツジの蕾も大きく膨らんでいるのがあった。陽当たりが良く、落ち葉が溜まった地面近くのものだけが蕾を膨らませていたので、おそらくその地面近くは温度が高く、早く蕾が膨らんだのだろうと思う。
20090323blog3
 春が着実に近づいている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月18日 (水)

調査日和・・・モンシロチョウ・モンキチョウ・キタテハが飛ぶ

 今日は晴れて風もなく、いい天気になった。今日はいつものように、毎週1回の調査の日だ。これまで他の研究課題を担当していたIさんが、4月からぼくと一緒に仕事をすることになり、今日はその予行のような意味合いで、一緒に調査に同行してもらった。
 いつもは一人で調査に出かけているので、自分が写真に写ることは無いのだが、今日はIさんにカメラを持ってもらって、仕事をするふりをしている写真を撮ってもらった。この前植え付けられたばかりのキャベツの苗が並んでいるところにピットフォールトラップを仕掛けている。この畑は回りが広々としていて気持ちが良いところで、3か所の調査地点の中で一番好きな場所だ。
 このあたりで、モンシロチョウ、モンキチョウ、キタテハが飛んでいるのを見た。モンキチョウの数が一番多かった。モンシロチョウはこれから増えてくるのだろう。
20090318blog1

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月14日 (土)

パラパラと音がすると思ったら雹が降ってきていた

 炬燵に入って件の論文を読んでいたら、外でパラパラと音がするのが聞こえた。13:40頃のことだ。よく見てみると、雹が降ってきていた。
 寒冷前線は未明に通り過ぎていたはずなので、雹が降るとは思わなかったのだが、寒気が吹き込んでいたのだろう。
 津地方気象台のデータを見たら、朝から徐々に気温が下がり始めて、12時には5.4℃と最低になっている。部屋の中にいたので気付かなかったが、外は寒そうだ。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2009年3月13日 (金)

論文査読の依頼が来る・・・今度は受けようかなぁ

 さきほどメールをチェックしたら、知らない外国人からメールが来ていた。どうせスパムだろうと思ったのだが、よく見てみると論文の査読の依頼文書だった。
 知らない雑誌だったが、ホームページを検索してみると、外国の大手の出版社から出ている雑誌で、まともな雑誌のようだし、メールの本文に書かれていたアブストラクトを読んでみると、自分に対応できそうな内容だった。その内容を読むと、編集担当者が、ぼくが一昨年出した論文を読んでいるらしいことが伺われる。
 ヒマというほどヒマではないのだが、査読の依頼を断ることはあまり良くないことなので(と言いながら、ちょっと前には本当に忙しかったので一つ断ってしまったのだが)、今度は受けてみようかと思う。英語で書かなければいけないのは面倒だが、それも自分の勉強になると思えば損なことではないと思う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月11日 (水)

お礼100,000アクセス突破

今日、ついにアクセスカウンタが100,000を越えた。ブログを書き始めたのは2006年7月だから、2年半とちょっとということになる。毎度のことながら、つまらないことを書き連ねているのに、アクセスしていただける皆様には感謝したい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月 8日 (日)

三重昆虫談話会2009年総会

 今日は午後から三重昆虫談話会の2009年総会に出かけた。津駅の近くで開催されるので、我が家からは近くて助かる。歩いて20数分というところか。
 会務報告の後以下の講演が行われた。

 1. コルリクワガタ種群の分類学的改訂と形態解析(久保田耕平・久保田典子・乙部 宏)
 2. 2008年三重県のクロマダラソテツシジミ(河本 実)
 3. 大台ケ原の蛾類相の変化と植生環境の劣化について(間野隆裕)
 4. 新三重県立博物館構想について(今村隆一)

 久保田さんの講演は、日本生物地理学会の英文誌"Biogeography"に既に発表されているものなので、その気になれば読むことができたのだが(一応、日本生物地理学会の会員なので)、まだ読んでいなかったものだ。コルリクワガタどころか、クワガタの分類のどういうところが問題なのかをよく理解していないので、読んでもわからないと思っていたこともある。話に聞くところによると、この論文は様々な物議を呼んだものらしい。外見を見ても識別できないようなものが種と言えるのか、というのが批判する人の主張だとのことだ。ま、とにかく、論文を書いたご本人から直接話を聞く事ができたのは良かった。話の要点は、雄交尾器の内袋の形態ではっきりと種を識別でき、それぞれの種が側所的に分布しているという話だ。話を聞けば非常にすっきりした話だと思うのだが、これに対して批判をするというのは、根拠に乏しいいちゃもんのように思える。考えられる唯一の問題は、これまで「コルリクワガタ」という和名で括られていた種が4種に分けられ、新しい和名が与えられたのだが、「コルリクワガタ」という和名をそのまま残したのはまずかったんではないか、ということだ。このままでは「コルリクワガタ」という記号が、従来の「コルリクワガタ」を示しているのか、新しい種としての「コルリクワガタ」を表しているのか、混乱を起こす可能性がある。ま、これも時間が経てば問題ではならなくなるかも知れないが、当分の間は混乱することが予想される。この話は、内容も濃く、面白かった。
 次の河本さんの講演は、去年の夏以降に三重県で発見されたクロマダラソテツシジミの発見の経緯を克明にレポートしたものだが、三重県の蝶屋さんの行動の素早さと、行動力の大きさを実感させられないわけにはいかないものだった。
 昨日の第151回日本昆虫学会・第88回日本応用動物昆虫学会東海支部合同講演会では、持ち時間が15分しかなかったということもあっただろうが、今日の講演の方が内容が濃かったように思われた。

 総会のあとは懇親会に出かけた。いつもの中華料理屋が改装中だったので、鰻屋での懇親会だった。仕事とは関係のない虫の話をするのは良いものだ。
 ところが、会が引けるちょっとまえから腹痛を催した。トイレに駆け込むと予想通り下痢だった。昨日あたりに食べたものが悪かったのだろうか。帰宅してからも、もう一度トイレに座り、正露丸を飲んだ。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

さおだけ屋改メ廃品回収業

 4年前の今頃、車で回っているさおだけ屋を妻が呼び止めたことを発端にして、怖い目にあって警察に通報したことがあった。警察が来た時にはこのさおだけ屋は引き払った後だったので、ことの顛末だけ警察に説明した。怖い目にあったので、その車のナンバーの一部は、今でも憶えていた。逆恨みされて、また怖い目にあうのはいやなので、そのナンバーはここには書かない。地元のナンバーだったら記憶に残らないが、ちょっと遠くの他県ナンバーだったので、よけいに記憶に残っているのだ。
 そうしたら何と、今日はその同じ車が、廃品回収業として我が家の前を通ったのだ。どうやら、さおだけ屋から廃品回収業に業務形態を変更したらしい。どうせろくでもないことをやっているのだと思うので、モノを処分する時には、このような業者に依頼することがないようにしないといけないと改めて自覚しなければいけないと思った。
 よく考えてみれば、廃品回収業がそれほど良い商売だとは思えない。ちょっと検索してみたらこういうブログを見つけた。→こちら

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2009年3月 7日 (土)

ベトコンラーメン新京@尾張一宮

 岐阜大学からの帰りに立ち寄ったのは、尾張一宮の実家の近くにある「ベトコンラーメン新京」。愛知県近辺に数々あるベトコンラーメンの本家本元の店だ。その他の店は、この店から暖簾分けされたか、暖簾分けされた店からさらに暖簾分けされた店だ。とにかく、ベトコンラーメンを語るには、この店で食べてからでないと始まらない。高校生だった30年ぐらい前からその存在を知っていたが、大学で他所に行ったきり実家を離れてしまったので、行く機会を失っていた。今日は行くチャンスだと思って、最初から予定に入れていた。
 情報を仕入れようとインターネットで検索していたら、クーポン券が出てきたので、それを印刷して持参した。それを持って行くと、点心またはデザートがサービスになるのだ。
 食べたのは「五目ベトコンラーメン」。またの名を「国士無双」。ニンニクとゲソと野菜を炒めたものがたっぷり乗って鷹の爪が入っているラーメンだ。とにかく、野菜の量が十分に満足できるものだった。ニンニクは丸ごと入っており、甘味が出ているのには驚いた。
 「国士無双」は四日市の「ベトコン亭」で食べたことがあるが、細かい点で違いがあった。まず鷹の爪。「ベトコン亭」のものは、一つの鷹の爪を3つか4つぐらいに粗く刻んだものが入っていたが、「ベトコンラーメン新京」のものは、2ミリぐらいに細かくスライスされたものだった。ニンニクが丸ごと入っているのは同じだが、「ベトコンラーメン新京」の方がより大きく、より軟らかかった。どちらが良いとも悪いとも言えないが、とにかく「ベトコンラーメン新京」が本家本元なので、こちらがオリジナルなのだろう。
20090307blog5
 サービスでつけてもらったのは杏仁豆腐。鷹の爪がたっぷり入って辛いものを食べたあとなので、甘いものは嬉しい。杏仁豆腐は、名古屋駅西口の地下街エスカにある「想吃担担面」のものを最近食べたが、上品さでは「想吃担担面」のものに負けているが、十分に美味しかった。
20090307blog6
 「国士無双」が980円というのは、ちょと高い気がするが、本家本元で食べられたので満足だ。
 店はテーブルが2つとコの字型のカウンターがあるだけで狭いものだった。店で食べる人だけでなく、ぼくが店にいる間だけでも、鶏の唐揚げを持ち帰りで買って行く人も2人いた。鶏の唐揚げも相当ボリュームのあるものだが、値段はちょっと高めだ。でも、こうやって買いにくる人がいるということは、さぞ美味しいということなのだろうと思う。鶏の唐揚げを一人では食べきれないのはわかっていたので注文しなかったが、残したものを持ち帰りにすれば良かったと、あとから思った。また機会があれば行ってみたい。
 あまり帰宅が遅くなるのもいやだったので、尾張一宮滞在は1時間ほどのちょっと慌ただしいものだった。名古屋19:30発の快速みえで帰宅することができた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

岐阜へ・・・第151回日本昆虫学会・第88回日本応用動物昆虫学会東海支部合同講演会

 第151回日本昆虫学会・第88回日本応用動物昆虫学会東海支部合同講演会に参加するために岐阜大学に出かけた。朝、津駅に向かう途中に偕楽公園の中を通ると、花見の茶屋のプレハブの工事が既に進んでおり、花見の季節が近くなったと感じさせられた。
20090307blog1
 9:41発の快速みえ4号に乗り、名古屋駅の高島屋の地下で少し買い物をして、それから東海道線に乗り換えて岐阜に向かった。実家のある尾張一宮を通過することは、これまでに滅多になかったので、妙な気分だ。
 岐阜駅に着いたのは11:30頃。岐阜駅界隈を歩くのは何十年ぶりか、はっきり記憶が無く、とにかくJRの駅が高架になってからは、岐阜駅に降りた記憶が無い。駅前はまだ再開発の途中という雰囲気だった。
20090307blog2
 まだたっぷり時間があるので、ぶらぶらと歩きながら食事をする場所を探した。忠節橋通を北に向かって歩いたのだが、千手堂の交差点を渡ったところでピンとくる店に出会った。いかにも古くからある大衆食堂という雰囲気の店だった。「うどん」「そば」「丼もの」「みそ煮込み」・・・とあり、「みそ煮込み」に惹かれてその店に入ることにした。店の名前は「太田屋本店」。
20090307blog3
 中に入っても、ずいぶん古い店だと感じさせられた。入り口近くにテーブルが一つ。座敷にテーブルが5つあった。それほど広いわけではない。メニューはそれなりに豊富だったが、「みそ煮込み」に惹かれたので、注文したのは「卵入りみそ煮込み」、700円也。「みそ煮込み」は名古屋の山本屋のものが有名だが、この店ではどんなのが出て来るのか楽しみだった。出てきた味噌煮込みは、山本屋のものとは違い、平打ちのきしめんのような麺だった。麺の形は違うが、やはり茹でていない麺を土鍋に入れたような感じだった。やはり味噌煮込みの麺は、茹でた麺ではいけないと思う。麺の食感は山本屋のものとは全然違ったが、十分に美味しいものだった。値段も山本屋よりも安かったので、お値打ち感もあった。
20090307blog4
 みそ煮込みに満足してからバスで岐阜大学に向かった。忠節橋を渡ったあたりまではバスは順調に進んだが、しばらくすると渋滞につかまり、なかなか進まなくなってしまった。すばらくすると、大きなショッピングモールのようなものが見えたので、そのせいかな、と思った。そこを過ぎると、またバスは順調に進みだした。
 これからが本日のメインイベントの講演会。10題の発表があった。個人的に印象に残ったのは、伊澤和義さんの「オトシブミの産卵戦略」と小出哲哉さんらの「セイヨウミツバチ、ニホンミツバチ、シダクロスズメバチの攻撃性の比較」。
 伊澤さんは、エゴツルクビオトシブミの揺籃の中の卵を調べ、多くの場合は1卵しかないのだが、たまに2卵見つかる事があることを観察したが、エゴツルクビオトシブミは1卵を産卵するのが基本で、2卵産んでしまうのは、何らかの理由による事故だ、と判断した。
 小出さんらは、様々な刺激をハチに与え、どの程度攻撃するのかを調べた。シダクロスズメバチというハチのことはよく知らなかったが、2種のミツバチと比較するとかなり大人しいハチのようだ。小出さんたちは、シダクロスズメバチをキャベツの害虫に対する捕食性天敵としての利用を考えているようだったが、なかなか奇抜なアイデアで面白いと思った。
 講演会のあとは懇親会があったが、ちょっと他に予定を入れたので懇親会を欠席して帰ることにした。岐阜大学17:13発のバスに乗ったのだが、途中少々交通量が多い場所があったものの、岐阜駅発17:52の電車にギリギリで乗る事ができたので、まあまあバスも順調に走ったようだ。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2009年3月 5日 (木)

2009年モンシロチョウとモンキチョウ初見

 職場のIさんから「モンシロチョウが飛んでましたよ」と言われたので、近所のカンザキナタネのある場所に行ってみた。予想は裏切られ、そこではモンシロチョウが見られなかった代わりにモンキチョウが飛んでいた。今年のモンキチョウの初見になる。ついでながら、そこでは成虫で冬を越したキタテハも見られた。
 そのあと、郵便局に用事があって出かけたのだが、その帰り、職場のすぐ近くでモンシロチョウが飛ぶのが見えた。今年のモンシロチョウの初見になる。
 昨日は天気が悪くて寒かったが、今日は昼過ぎまでは良い天気だったので、蛹で冬を越した蝶も飛び出してきたのだろう。春本番が近づいてきた感じだ。
 夕方の職場からの帰り道、ラジオを聴いていたら、今日は啓蟄だということだ。啓蟄は例年3月6日のことが多いので、明日だと思っていた。啓蟄にモンシロチョウとモンキチョウが飛ぶのが見られたのは何ともタイミングが良い。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

コナガ用の性フェロモン誘引剤に誘引されるのはコナガばかりではない

 今日は職場内の調査をしたが、コナガ用のフェロモントラップに捕獲された虫を回収する日ではないので、ちょっと覗き見しただけだ。
20090305blog4
 中に入っているのはコナガではない。キリガと呼ばれる、秋から冬を挟んで早春に活動する中型のヤガの仲間だ。中に入っている種は、属で言うとOrthosiaという属になり、けっこうたくさんの種類が日本に分布している。この仲間は早春に成虫になって活動する種類だ。
 今週の月曜日に調査した時、この春初めてのキリガの仲間の捕獲が確認された。入っていたのはホソバキリガという種類だった。月曜日に粘着板を交換したので、今日見たのは、月曜日以降に捕獲されたものだ。けっこうたくさん入っていた。本来の目的のコナガは全く入っていなかった。
 キリガの仲間は、害虫でも何でもないので、性フェロモンの研究は全く行われていないと思うのだが、おそらくコナガの性フェロモンと共通の成分を持っているのだと思う。
 実は、月末に北海道大学で開催される第53回日本応用動物昆虫学会大会では、このあたりのことについて発表する予定になっている。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年・今年もヒサカキの匂いが漂い始める

 今日は職場内のトラップなどの調査。今日の午前中は晴れて風もなく、穏やかな日になった。
 いつもの巡回コースを歩き始めると、匂ってきました。ヒサカキの花の匂いが。独特の匂いなので、花が咲けばすぐにわかる。月曜日には気付かなかったので、まだ咲き始めたばかりなのだろうと思う。
 回りを見渡せば、セイヨウタンポポ、シロバナタンポポなどの花も咲いていたし、ツクシも伸びていた。
20090305blog1

20090305blog2

20090305blog3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

宮古島ではイワサキクサゼミが鳴き始めたらしい・・・いいなぁ

 今朝通勤の途中でラジオを聴いていたら、宮古島の西平安名崎(にしへんなざき)でイワサキクサゼミが鳴き始めたとのこと。一昨年にもこのブログに宮古島のイワサキクサゼミのことを書いているが、それは1月のことなので、今年は一昨年よりもかなり遅い鳴き始めということのようだ。しかし、石垣島では3月下旬に鳴き始めることが多いので、やはり宮古島の方が鳴き始めが早いようだ。
 石垣島でイサワキクサゼミが鳴き始める頃は、春先の不安定な天候の日がほとんどなくなり、既にかなり暖かくなってからのことなので、本格的な春の訪れを感じさせられ、心がウキウキしたものだ。こちらでは、ハルゼミが鳴き始めるのは早くても4月の下旬のこと。春が待ち遠しい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 1日 (日)

メールが届かないことも悪くない

 金曜日の夜から、明日の未明まで、職場で繋がっているメールシステムが更新されるために不通になっている。メールが届かないということは、こなさなければいけない仕事が増えないということなので、たまには悪くないことだと思う。
 明日の朝には復旧しているはずだが、メールの嵐にならないことを期待している。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イボンヌ・バスキン著/藤倉良訳「生物多様性の意味 自然は生命をどう支えているのか」

イボンヌ・バスキン著/藤倉良訳「生物多様性の意味 自然は生命をどう支えているのか」
2001年4月12日発行
ISBN4-478-87089-6
2,200円+税
ダイヤモンド社

原著
Yvonne Baskin (1997)
The Work of Nature
How the Diversity of Life Sustains Us
ISLAND PRESS, Washington D.C. in U.S.A.

訳者はしがき
本書に寄せて
序文
第1章 生命のはたらき
第2章 だれが重要なのか
第3章 生物群集の結びつき
第4章 水は生命の源
第5章 土壌の生命力
第6章 植物とその生産力
第7章 土地を形づくる力
第8章 気候と大気
第9章 それでも自然は必要か

著者であるイボンヌ・バスキンは科学ジャーナリストである。

 「生物多様性」という概念を理解したいために本書を手に取ったが、この本に書かれていることは、「生物多様性」の概念については全く説明されていなかった。原書の表題を直訳すれば「自然の働き 生命の多様性はいかにして我々を支えているのか」であるが、本書に書かれていることは原書の表題に示されていることだった。その意味では、訳書の表題は極めて不適切だと思われた。だからと言って、この本に書かれている内容が生物多様性という概念と全く無関係というわけではないが。
 この本には、これまでに科学者たちが明らかにしてきた自然のしくみについて、様々な具体例が上げながら説明されている。そして、これまでに明らかにされてきたことは、自然のしくみの極一部であり、まだまだわからないことばかりであり、将来を言明することは不可能であると結論されている。だからと言って、自然について科学者たちが明らかにしてきたことは無視すべきことではなく、我々人間が生きて行くために、自然を保全する必要がないということにはならない、としている。また、本書の全体を通して、自然がもたらしてくれるサービスについて強調されているが、それを経済的な価値に換算することの難しさについても記述されている。

 「生物多様性」という概念を知るために本書はあまり役に立たなかったが、我々人間が生きて行くために考えなければならないことを知るためには、現在までの知見を概観できるため、非常に良い生態学の教科書のようになっていると思われた。日本人の研究者が書いた保全生態学の教科書も存在するが、それには個別事例が中心になっており、全地球的な観点が乏しいため、本当の意味での保全生態学とは何かを考える上でも、本書の方が優れているように思えた。
 訳者はしがきに記されているように、この本にはたくさんの事例が引用されているが、引用文献のリストはついていない。原著では25ページにも及ぶ引用文献のリストがついているそうだが、この訳本には一切掲載されておらず、出典をあたることができない。良い内容の本であるだけに、出典を知る事ができないのは残念だ。それを知るためには原書を入手するしかない。

 訳書の表題以外にも、細かい点だが、誤訳と思われる箇所が散見されたのは残念だ。88ページには「イナゴ焼け」という言葉が出ているが、おそらく"hopper burn"のことだろうと想像した。 "glasshopper"ならバッタの仲間なので「イナゴ焼け」だが、そのような状況を作り出すのは"brown planthopper"、すなわちトビイロウンカである。だからここは「ウンカ焼け」と訳されるべきだと思う。そのほかにも、ところどころで誤訳と思われるところがあった。
 本書を読んで、外来種の問題について前に考えたときのように考えさせられたが、侵略的な外来種の場合は大きな問題が起こるので望ましくはないが、生態系の機能の保持のために外来種を導入することは、必ずしも悪くないように思われた。本書の中に、湖の機能を復活させるためにブラックバスが棲息していない湖にブラックバスを導入したことが紹介されていたのには驚いた。このことは、場所が変わればそれぞれの場所に適した操作が必要だということであり、生態系の将来を予測することがいかに難しいかを示しているものだと思われた。日本のブラックバスの問題も、感情論に走らずに、科学的に議論する必要があると思われた。自分個人的には、ブラックバスは食糧として利用したら良いと思う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »