害虫生態研究者の立場としての昆虫分類・同定への関わり(その2)
何とか無事に話を終えた。社交辞令かも知れないが、面白かったと言ってくれた人が複数いたので、まあまあの内容だったかも知れない。
ところが、ぼくを分類学の研究者だと勘違いしていた人が複数いたことがわかったのは意外だった。今日の話も、あくまで害虫の生態の研究者の立場として話題提供するということになっていたはずなのだが。勘違いの一つの理由は、某T氏が某著書の中で、ぼくのことをハサミムシ屋だとしつこく書いていることがあることがわかった。確かにぼくは、日本産のハサミムシであれば、一部の未記載種を除けば同定できるし、さらにいくつかの種では、幼虫でも同定できる。これが勘違いの一つの原因だったのだ。
でもやはり、ぼくは生態屋なのだ。学会誌に書いた論文は、生態関係のものばかりだし、学位論文もホシカメムシの生態に関するものだ。分類や同定の問題は、避けることができるなら避けて通りたい、というのが本音だ。
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