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2008年8月12日 (火)

3年も生きているアカガネアオゴミムシ

 職場では害虫の天敵を研究することが仕事の一つになっている。その一貫として、ゴミムシ類も材料として扱っている。
 ゴミムシ類はピットフォールトラップで採集するのだが、いろいろ実験に使おうと思っているので、トラップの底には何も入れていないので、中に落ち込んだ虫を生きた状態で回収することができるようになっている。
 そのように捕獲したゴミムシ類だが、すぐに実験に使わないものは、適当に餌を与えて生かたままにしている。「飼育している」という言葉を使えると良いのだが、「飼育する」という言葉の中には、卵を産ませ、幼虫を育て、成虫にして、さらに卵を産ませる、というという意味が含まれると思うので、ぼくの場合はそれには該当せず、ただ「生かしたままにしている」という言葉をあてるのが適切だと思う。要するに、多すぎない程度の餌を与え、卵を産ませないようにして、ただ生かしているのだ。
 そのようにして、時期が来たら実験にでも使おうと思うのだが、他にもいろいろ仕事をしているので、ほとんどの虫が実験に使う機会に恵まれないままになっている。もちろん、少しずつ死んでしまって、数は減って行くのだが、中にはかなり長生きするものがいる。これまで、2年以上生きたままでいたゴミムシ類だけでも、かなりの数になった。その中で、ついに採集してから3年になるものがあらわれた。2005年8月11日に採集したアカガネアオゴミムシの雌だ。
 自慢ではないが、ぼくは虫を飼育するのが苦手だ。はっきり言って億劫に感じる。そんなぼくに世話をされているゴミムシが3年も生きているとは、よほどのことだと思う。
 ちなみに、温度条件はほぼ20℃の恒温で、1日24時間のうち16時間に灯りがつくような部屋で飼育している。温度が高すぎないことは、ひとつの要点だと思う。餌は1週間から10日に1回の割合で、コナガの幼虫を与えている。これも少なくともアカガネアオゴミムシにとって最適の餌ではないことはわかっている(だからと言って、何が最適なのかは知らない)。毎日餌を与えられているわけではないということも、決して良いことではないはずだ。
 人間の管理下におかれた状態では、アカガネアオゴミムシは3年も生きていることがわかったが、野外ではおそらくこれほど長生きはしないだろう。まず、外敵がいるし、産卵すればそれだけ体力も消耗して寿命が縮むはずだ。おそらく、羽化した年の翌年の繁殖期まで生きていて、繁殖が済んだら死んでしまう個体が多いのではないかと思う。

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