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2008年3月21日 (金)

シラキトビナナフシが記載される

 日本直翅類学会の学会誌“Tettigonia”の9号が届いた。この号には、ハサミムシの分類学者である西川勝さんとぼくの共著によるヨーロッパクギヌキハサミムシの日本における発見を報告する論文が出ていることは前々からわかっていたが、シラキトビナナフシの記載論文が出ていて、ある意味感慨深かった。
 シラキトビナナフシというトビナナフシの一種は、もう30年ぐらい前からその存在が知られていたのだが、未だに記載されていなかったのだ。掲載されていた記載論文は、市川顕彦さんと岡田正哉さんの共著によるものだ。
 岡田正哉さんは、南西諸島に分布しているアマミナナフシとその近縁種に関しても、様々な知見を明らかにしてきているのだが、これもまだ記載されていない。これも早く記載していただきたいものだと思っている。
 昆虫の世界には人気が高い分類群と人気が無い分類群の間では、それを取り巻く状況に大きな違いがある。ナナフシなどは、シラキトビナナフシのように、新種だとわかっていてもなかなか記載されないものがあるのだが、一部の甲虫に関しては、命名競争が起こり、研究者の間で分類に関する見解の相違が生じて研究者間に軋轢が生じてしまうという事態にもなっているものもある。
 新種を記載したいならば、人気が無い分類群はお勧めだと思うのだが、そういう問題ではないのかも知れない。ぼくは昆虫の生態の研究者で、分類群にはあまりこだわっていないのだが、これまで書いてきた論文の大半はカメムシの論文だ。しかし、人気のある蝶の論文を書いてみたいという気持ちが無いわけではない。

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コメント

Ohrwurmさん、こんばんは。

シラキトビナナフシが記載されたこと、感慨無量です。記載に至るまでに複雑な経緯があっただけに、もう、私が生きている間には記載されないかもしれない、とまで悲観したこともありました。明日、岡田正哉先生にお会いできたら、「おめでとう」と祝福したいと思います。私の虫屋人生の中で、これほど嬉しいことはありません。

Phasmid

投稿: phasmid | 2008年3月22日 (土) 22時51分

phasmidさん、お久しぶりです。
ナナフシには、まだまだ名前がついていないのがたくさんありますので、これをきっかけにして、どんどん名前を付けて欲しいものだと思います。
これからぼくも某所に出かけますが、お会いできるということでしょうね。

投稿: Ohrwurm | 2008年3月23日 (日) 06時33分

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