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2007年9月 9日 (日)

小中学生にとってセミは人気者か?

 津リージョンプラザの中にある市立図書館に行ったら、同じ建物の中で「教育科学展」をやっていたので、ついでに見てきた。「教育科学展」というのは、言わば、市内の小中学校の夏休みの自由研究で、各学校から推薦された優秀作品の展示会のようなものだ。
 毎年見ているわけではないが、もともと少ない昆虫標本の展示がますます少なくなってきたような気がする。去年だったか一昨年だったかわすれたが、ある中学生の作品で、きれいに標本が作られ、きちんとラベルが付けられているものがあって、今でもこんな中学生がいるものか、と感心したのだが、今年はそのような作品は無かった。とくに、実物の標本が展示されていたのは、中学生の作品ではほとんど皆無で、ほとんどが小学生の作品だった。
 全体的に生き物の標本がそのまま作品になっているものは極めて少なく、レポート風にそつなくまとめられているものがほとんどだった。うまくまとめられたレポートは形式的には立派かも知れないが、それを見てもほとんど感動は感じられなかった。子供のうちは、もっと自由にやったら良いのではないかと思った。
 数少ない昆虫を題材とした作品のなかで、もっとも数が多かったのはセミを対象としたものだった。抜け殻調べをしたり、背面と腹面の両方の標本を作って形態の違いがよくわかるようなものがあったり、羽化の様子を観察したりと、まあいろいろだった。蝶や甲虫の標本も無いわけではなかったが、ただ標本を並べてあるものが多かった。
 ということで、小中学生の間で、もっとも関心が高い昆虫はセミではないか、という自分なりの結論を得た。セミは種の違いを問わなければ、どこにでもいるし、夏休み中はもっとも個体数が多いという事情が働いているのかも知れない。
 ぼくもセミは好きだが、自由研究になりそうな題材は他にいくらでもあると思っている。おそらく、なかなかそういう自由研究が出て来ないのは、今の学校の先生たちが、生き物のことをろくに知らないという事情があるのではないかと思う。

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コメント

セミに人気が出ること自体は大歓迎なのですが、私には本当に人気があって、高い関心をひいているとは思えません。単に「そこにいる」からではないでしょうか。多分扱っている内容も平凡なのでしょう?本当に関心があるわけではなく、目についてだれでも思いつき、お手軽に見えるだけではないでしょうか。羽化も時間が決まっていますね。チョウの羽化にしても一体いつ始まるのか分かりません。ちょっと目を離した隙に終わっているなんていうことは私も何度も経験しましたから。

今のところ、セミの会入会方法を教えて、なんていうメールが殺到することはありません。

投稿: Zikade | 2007年9月11日 (火) 14時38分

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