サマー・サイエンスキャンプ
職場である研究所では一昨日から今日まで、高校生を対象とした「サマー・サイエンスキャンプ」が行われた。去年までは研究所独自の企画として「高校生のための野菜研究体験セミナー」として行われたものだが、今年は科学技術振興機構の企画の一つとして行われた。内容は去年までのものと大きく変わらず、自分が関連する分野としては「野菜を食害する害虫とその天敵」という講義と実習が今日行われた。去年は自分が講義を担当したが、今年は同じ研究チームのオオタさんが講義を担当し、自分は自分の研究の紹介と、実習のお手伝いを少ししただけだった。
去年までは研究所独自の企画だったため、広報が十分ではなく、応募してきたのはほとんどが地元の生徒だったが、今年は北は岩手県、西は広島県からの参加があった。去年は普通科の生徒ばかりだったが、今年は農業関係の学科の生徒も何人かいた。色々な生徒が来るということは、とても良いことだ。
誘われて昨日の夕方は懇親会にも参加し、参加した高校生とも話をすることができた。目的をもって参加しているという理由だろうが、生徒は皆積極的に感じられた。DNAのことや食物の安全性のことを知りたいという生徒が多かったが、自分が作っている作物が害虫でやられてしまうことで頭を痛めているので参加したという生徒もあったので、害虫分野の研究者である自分としては、やはり嬉しかった。
今日の研究紹介では、実際に扱っている虫を見せたのだが、女子生徒の中には気味悪がって近寄れない生徒もいた。ちょっと複雑な気持ちだ。たまたま生きたミイデラゴミムシがいたので、オナラをさせてみたのだが、これを面白いと思ってくれた生徒はほとんどおらず、いわゆる「すべった」という状態に近いものだった。現代の子供にとって「虫」とはその程度のものなのかも知れない。子供の頃の一番の遊びが虫採りだった自分としては、やや複雑な気持ちだ。
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