『アマガエルのヒミツ』
『アマガエルのヒミツ』
秋山幸也・文 松橋利光・写真
山と渓谷社
2004年4月1日発行
ISBN4-635-06340-2
1,600円+税
アマガエルの生態のことを知りたいと思って研究論文を探したことがあったが、なかなか見つからなかった。ところが、図書館で見つけたこの一般向けというより子供向けの本は、自分が知りたいと思っていたことの概略が書かれていた。灯台下暗しと言うか、研究論文ばかり探すのは、必ずしも適切な方法でないことを認識させられた。
何故アマガエルのことを知りたいのかと言えば、オオキベリアオゴミムシ Epomis nigricans (Wiedemann, 1821) の生態を理解するためには、その主要な餌だと考えら得れているニホンアマガエル Hyla japonica Günther, 1859 の生態も理解しておかなければいけないと思ったからだ。
職場の庭にはオオキベリアオゴミムシが現れる。梅雨時になれば、成体になったばかりの小さなニホンアマガエルが現れる。しかし、これ以外の時期のニホンアマガエルは、木の上などでときどきケッケッケッケと鳴くことや、建物の北側の壁に張り付いていること以外は全く知らなかったのだ。
しかし、この本を読めば、職場のすぐ近くに田圃があるので、ニホンアマガエルも多いということを理解できた。しかし、成体は何のために田圃を離れたところまで出かけるのだろう。この本を読んでも、いまひとつわからない。
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コメント
Ohrwurmさん,はじめましてこんばんわ。
アマガエルが変色するらしいのが気になって検索していたら,こちらに入り込んでしまいました。身近にいるのに知らないことがたくさんだなぁと,思っていたところです。
オオキベリアオゴミムシといのは,アマガエルがいるところには,必ず生息しているものなのでしょうか?家の玄関に居候しているカエルちゃんたち食べられちゃったりしたらいやだなーとか思ってしまいました。
アマガエルの絵本探してみようと思います。
ありがとうございました。
投稿: yuta | 2008年10月 2日 (木) 23時51分
yutaさん、コメントありがとうございます。
オオキベリアオゴミムシはアマガエルだけを食べているわけではなく、他のカエルも食べることがあるようです。ですから、アマガエルがいない場所にはいない、とは言い切れません。当然のことですが、アマガエルがいればオオキベリアオゴミムシがいる、という話にはなりません。でも、成体になったばかりのアマガエルが上陸する時期には、相当数のアマガエルが現れるので、オオキベリアオゴミムシにとってアマガエルがいる場所は、繁殖のために最適な場所になっているのではないかと思います。
投稿: Ohrwurm | 2008年10月 3日 (金) 17時15分