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2007年2月 4日 (日)

サミュエル・コールマン著『検証・なぜ日本の科学者は報われないのか』

サミュエル・コールマン著(岩舘葉子訳)
『検証・なぜ日本の科学者は報われないのか』
2002年4月10日発行 文一総合出版
ISBN 4-8299-0065-2

 書かれている内容を考えると賞味期限を過ぎているかも知れないと思ったが、図書館に行った時に目についたので借りてきた。
 内容は表題のとおりだ。著者はアメリカの文化人類学者。日本の研究機関に滞在して研究者にインタービューし、それをもとにまとめたものだ。分野は分子生物学に限られている。
 読み終えると、日本では「研究」ということを知らない官僚が予算を握っていることが、いかに研究の足かせになっているかということがわかる。原書が書かれたのは1999年だから、もう7年以上も前のことで、事態は変わってきているが、まだこの本で問題にされていることは、ほとんど解決していないように思われる。おそらく、自分が生きているうちに今のアメリカ並みになるとはとても思えない。
 この本を読んで初めて気が付いたことが随分たくさんあった。そのほとんどは、そういう仕組みになっているから、ということで諦めていたことばかりだ。この本を読んで、現行のシステムを変えていこうと努力していた人たちがいたことを知った。
 自分の回りの状況に照らしてみても、改善される余地があることがたくさんあることに気付かされる。外部のプロジェクト予算は年度当初には使えず、しかも2月までしか使えないのは不便で仕方がない。ひどいものでは8月まで使えない予算もあった。これでは、野外の仕事を主とする研究には、その研究にその予算がほとんど使えないことになってしまう。大いなる矛盾だ。
 そういうものだと諦めていたが、もっと声を上げなければいけないような気がする。

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