« 経が峰に冠雪 | トップページ | 冬に活動する幼虫 »

2007年1月11日 (木)

キノコ研究アマプロ共闘

 2007年1月9日付け朝日新聞夕刊の科学欄の「新科論」のコラムで、「キノコ研究アマプロ共闘」という大見出しでキノコの分類の研究に関して紹介されていた。キノコの分類の研究は遅れているが、プロとアマが良い関係を築いて研究を発展させているとのことだ。これが本当のことであるのなら、大変うらやましいことだ。
 キノコほどでないにしても、昆虫の場合も、大きく目立つ種以外の分類は大変遅れていると言っても良いと思う。昆虫の場合、こと日本においては、プロは基礎科学や応用研究が中心になるので分類学者は限られており、害虫として問題になるような分類群ですら、その分類群によっては、アマに頼らざるをえないという情けない状態になっている。また、アマとプロの間に「壁」があるようにも感じられる。
 今は少し風向きが変わってきたような気もするが、プロの研究者になるつもりならアマを止めた方が良い、ということを良く言われた時期があったのは確かだと思う。自分はそれに逆らって、農業害虫に関する研究をしながらアマ活動を継続しているわけだが、いつかそれが吉と出る日が来るのではないかと期待している。特に若い世代に役に立てるようになりたいと思っている。具体的に何をしたら良いのかよくわからないが、同好会誌の編集を通して、何かできないものかと思っている。

|

« 経が峰に冠雪 | トップページ | 冬に活動する幼虫 »

コメント

私もその記事を読みました。

「プロの研究者になるつもりならアマを止めた方が良い」、「アマとプロの間に「壁」があるようにも感じられる」とおっしゃるプロとアマの違い、「壁」とは論文作成などのスキルの問題だけではないのだと想像しますが、どのようなことを指していらっしゃるのでしょうか。

実は私もプロとアマの間には越えられない「壁」があるように感じていますが、プロである Ohrwurmさんとアマである私とでは「壁」が違うのではないかと思いまして。

投稿: Zikade | 2007年1月12日 (金) 10時35分

Zikadeさん、コメントありがとうございました。
 プロとアマの違いは、文字通りの解釈をしていただいたら良いと思います。つまり、それでメシを食っているかそうでないか。ノルマがあるか無いか、というように言い換えても良いと思います。論文作成に関するスキルはあまり関係ないと思います。アマでもきちんとした論文を書かれる方は少なくないと思います。
 壁を感じることは色々あり、全てを挙げるのは難しいので一例を挙げますが、同じ対象(昆虫)を相手にしていながら、アマの団体(同好会等)がプロと良い関係を築いていることは少ない(悪い関係になっているというわけではなく、互いに関わりを持っていない)ということがあります。昔は、大学の昆虫学関係の教員と地域の同好会が互いに交流していることは少なくなかったと思うのですが、最近そういう例は極めて少なくなったように感じられます。
 その原因の一つとして、プロに科せられている様々なノルマが年々高くなっていることが挙げられると思います。
 Zikadeさんとぼくの間で「壁」の意識はおそらく違うと思います。ぼくの中には、生態学を基礎として応用関係の研究機関でプロとして虫を扱っている自分と、それ以外の部分で虫を楽しんでいるアマとしての自分が同居しているわけですが、アマを兼業してない同意業者との間に「壁」を感じることも時々ありますし、プロの昆虫分類学者との間でも「壁」を感じることが多いです。
 こうやって考えてみると、「壁」とは「意思の疎通を阻む何か」と考える事ができるような気がします。ぼくとZikadeさんの間の「壁」はそれほど高くないように感じていますが、ひとりよがりかも知れないですね。

投稿: Ohrwurm | 2007年1月12日 (金) 22時37分

Ohrwurmさん、お返事ありがとうございました。お考えはよくわかりました。

>ぼくとZikadeさんの間の「壁」はそれほど高くない
>ように感じています

大変光栄です。

プロとアマがいると言う意味ではセミの会は良いのかもしれませんが、個人的にはプロが少なすぎると感じています。Ohrwurmさんのおっしゃるのとは異なる意味なのですが・・・プロ、アマの間にはアマがどんなに頑張っても越えられない「壁」があり、真似できないし、追いつくこともできないと感じています(セミプロ級の人がいるのも確かですが、少数です)。ですから将来アマだけの会にならないためにも、プロが増えて欲しいと願っているのですが、そもそもセミはいくつかの例外を除き農業害虫ではないし、人気がなく、プロになろうとする人がいないのですね。

投稿: Zikade | 2007年1月13日 (土) 00時15分

Zikadeさん、コメントありがとうございました。
 プロが少ないのは、プロの絶対数が少ないということが一番の理由だと思います。最近は、学位をとっても教育職や研究職に就けない人がたくさんいます。悲しい事ですが、現状はそうです。セミでプロになるのは現状では不可能と言っても良いと思います。
 それはそれで仕方がないので、アマは数少ないプロをうまく使うように考えたら良いのではないかと思います。
 高橋敬一著『昆虫にとってコンビニとは何か?』の第23章「昆虫にとって昆虫研究者とは何か?」を読んでいただければ、昆虫研究者とはどんなものかということの概略をご理解いただけると思います。それぞれの昆虫研究者は何でも屋ではなく、それぞれの得意分野がありますので、アマはそれをうまく利用するのが良いと思います。
 プロと呼ばれている人たちも、普段仕事では得意分野の仕事だけをやっているわけではありませんので、自分の得意分野でアマの人から何かを頼まれれば、プロも内心嬉しく感じるのではないかと想像します。あくまで想像ですが。

投稿: Ohrwurm | 2007年1月13日 (土) 23時19分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/182871/13443366

この記事へのトラックバック一覧です: キノコ研究アマプロ共闘:

» Adipex. [Adipex.]
Adipex p free prescription. [続きを読む]

受信: 2007年5月17日 (木) 19時38分

« 経が峰に冠雪 | トップページ | 冬に活動する幼虫 »