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2006年12月16日 (土)

教育基本法の改正

 教育基本法の改正案が参議院を通過したが、未だになぜ教育基本法を改正しなければいけなかったのかが理解できない。今までの教育基本法のどこに不備があったのだろうか。
 自然観察者の目で見れば、この世界で起こっていることはすべて自然の摂理に従って動いており、それに逆らうためにはエネルギーを必要とする。
 人間の社会も、もともとは自然の摂理に従って動いてきたが、産業革命以来、人間は自然の摂理に逆らうために力を得た。それによって社会が変わり、法律もつくられた。
 法律とは、社会で生きて行くためのマニュアルに他ならず、マニュアルができればそれに頼る人間がうまれ、さらにはマニュアルがすべてだと思い込んでしまう人間も出てくるのが自然法則から導かれる結果でもある。
 本来、教育を受けることとは自然法則に従って動いている社会の中で生きて行くための力を身につけるであり、そのときの社会の情勢とは基本的に独立のものだと思う。だから、法律を変えたところで、教育の本質は変わるものではないと思う。それなのに、今の教育がおかしいからと言って教育基本法を変えようとするのは、短絡的で意味の無いことだと思うのだ。
 法律にこう書かれているからこうしなければいけない、というのはマニュアル人間的発想だ。法律がなくても、そのときの状況から何をすべきか考えるのが、本来の社会のあり方ではないだろうか。下手な法律を作ると、抜け穴を利用して、うまいことをやろうと考える不埒な者が必ず現れる。それも自然法則から導かれる結果だ。
 とにかく、新しい教育基本法は、余計なことが書かれすぎているように思われてならない。

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