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2006年10月13日 (金)

ハリガネムシ

20061013blog  キャベツ畑での調査を終えて研究棟に戻ろうとしたところ、道路にカマキリがいるのが見えた。近寄ってみるとハラビロカマキリ Hierodula patellifera (Serville, 1839) の♀であることがわかったが、もうほとんど死んでいる状態だった。同時に目に入ったのは、半分干涸びかけたハリガネムシだった。ハリガネムシとは、鞘翅目 Coleoptera コメツキムシ科 Elateridae の仲間の一部の種の幼虫のこともそう呼ぶが、このハリガネムシは類線形動物門 Nematomorpha に属する動物だ。
 ハリガネムシの生活史はかなり特殊で、カマキリ類などの昆虫が最終宿主になるが、卵は水中に産まれる。孵った卵は水棲昆虫に取り込まれて、水棲昆虫が中間宿主となり、その水棲昆虫をカマキリなどが食べることによって、最終宿主の体内で成熟するということだ。しかも面白いことに、ハリガネムシに寄生されたカマキリは、自ら水辺に向かうということらしい。カマキリが水辺に達すると、ハリガネムシはカマキリの肛門付近から脱出して水中に入る。
 ところが、今日ハリガネムシを見た場所は水辺ではなく、アスファルトで舗装された道の上だ。おそらく、カマキリが交通事故か何かに遭遇し、それが刺激となってハリガネムシはカマキリから脱出したものの、近くに水が無かったので、干涸びて死んでしまったということだと想像される。

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