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2006年10月15日 (日)

昆虫同好会の意味

 虫供養のあとは、部屋を変えて月例会がおこなわれた。それぞれ参加者が近況の報告などをしたが、昆虫同好会が社会の中で果たす役割についても話題になった。
 昭和50年代ぐらいから、自然保護という名目のもとで、自然を理解するための格好の手段である昆虫採集という文化が否定されるようになり、自然を表面的にしか理解していないような人々が自然保護を唱えるようになった。昆虫同好会に集う人たちは深く自然を理解していると自負していながら、表面的にしか自然を理解していない自然保護運動に関わる人々からいわれのない非難を受けることも多い。
 自然を理解するためにまず必要なことは、生物の名前を正確に把握することだろうと思う。人を相手にしていても、まず相手の顔を名前を一致させなければ話が始まらない。昆虫は動物の中でもとりわけ種数が多く、名前を覚えるだけでも実に大変なことだ。事実、何の資料も無しに昆虫の名前を言い当てることは、昆虫の専門家でも極めて困難なことだ。正確に名前を確認するためには、正しく標本を作って実態顕微鏡を使って論文の文章や図を見比べることが必要な場合も多い。昆虫同好会に集う人たちは、この部分に多くの努力を注いでいる。自然保護運動に関わっている人々で、この部分に力を入れている人はどれほどいるだろうか?目立つ特定の種に限った保護運動をしている人々は、その特定の種以外の生物に関する知識が極めて乏しいという事例が多いのではないだろうか?
 自然を表面的にではなく理解する事は、本当の意味での自然保護に対して役に立たないはずはない。昆虫同好会に集う人たちは、自然を理解するための入り口で役に立つ事ができるはずだ。

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