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2006年8月25日 (金)

ハサミムシの新種

 休み開けで職場に出勤すると、日本生物地理学会の欧文誌"Biogeograpy" Vol. 8 が届いていた。早速眺めてみると、南西諸島に分布するクロハサミムシ科 Spongiphoridae に属する2種のハサミムシを新種として記載する西川勝さんの論文が掲載されていた。昨日ハサミムシを話題に出したばかりだったので、何とタイミングが良いことか。
Chaetospania_hexagonalis_1 Spongovostox_sakaii_1  新種はヒナハサミムシ Chaetospania hexagonalis Nishikawa, 2006 とサカイヨツボシハサミムシ Spongovostox sakaii Nishikawa, 2006 の2種だ。「サカイ」とは、一昨年亡くなったハサミムシの分類学者の酒井清六先生のことだ。この論文の研究のために、自分が所有していた標本を西川さんに使っていただいていたが、そのいくつかがそれぞれの種の副模式標本に指定されていた。正模式標本と多くの副模式標本は東京農業大学に納められることになるが、自分が所有していた標本は大阪市立自然史博物館に納められることになる。
 ヒナハサミムシは奄美大島と沖縄本島から、サカイヨツボシハサミムシは奄美大島だけから知られている。両種とも小型で、朽木の樹皮の下側に棲息しているので、そのつもりで探さないと見つからない。
 屋久島と男女群島男島のムカシハサミムシが Challia fletcheri Burr, 1904 ではないことがわかり、新種 Challia imamurai Nishikawa, 2006 として新種記載されたので、日本のハサミムシに残る次の大きな分類学上の問題はハマベハサミムシ Anisolabis maritima (Bonelli, 1832) とその近縁種に関わるものになったと言えるだろう。

参考文献

  • Nishikawa M. 2006. Notes on the Challinae (Dermaptera, Pygidicranidae), with description of three new species from China, Korea and Japan. the Japanese Journal of Systematic Entomology 12: 17-38.
  • Nishikawa M. 2006. Two new species of the family Spongiphoridae (Insecta, Dermaptera) from the Ryukyus, Japan, with notes on the late Dr Sakai's work on Dermaptera in 1999. Biogeography 8: 25-34.

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