高校生のためのセミナー
今日は職場で高校生相手にセミナーをした。「高校生のための野菜研究体験セミナー」というもので、昨日、今日の2日間行われたものの一部だ。そこで、「野菜を食害する害虫とその天敵」という表題で講義と実習をした。
我が家には中学生以下の子供しかいないし、親が虫好きなので、普通の高校生が虫に関する知識をどの程度持っているか、全く見当がつかない。そこで、事前にアンケートをとった。「害虫」、「農薬」、「天敵」というものから、どんなものを想像するか、というものだ。「害虫」、「農薬」に関する回答は、おおよそ予想できる範囲内のものだったが、「天敵」に関しては、驚くべき回答ばかりだった。「害虫」や「農薬」よりも、「天敵」が悪者として扱われているようなのだ。
現在、農業関係の公的な試験研究機関で研究されている害虫防除法の半分以上は天敵を利用したものだと言っても過言ではない。一般の認識が「天敵=悪者」では、天敵を利用した害虫防除、というのが悪い印象を持たれる可能性が無いとは言えない。なかなか難しいところだ。
講義の方は、昆虫に関する生物学的な解説と害虫の防除法の概略。1時間半ほどだったが、まあまあうまくまとめて話すことができたのではないかと思っている。今日セミナーに参加してくれた高校生の何人かでも農学部に進学してくれたら嬉しい。
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