盗蜜
職場に植えられているハナゾノツクバネウツギ Abelia grandiflora Rehder にクマバチ Xylocopa appendiculata circumvolans Smith, 1873 が来ているのに気が付いた。花から花へと飛び回っているクマバチをよく観てみると、花筒の開口部に口吻を差し込まずに花筒の付け根に口吻を刺しているのに気が付いた。盗蜜だ。ハナゾノツクバネウツギの花はそれほど大きい訳ではないが、花筒が長いので、どう見てもクマバチの口吻が蜜のありかまで届くようには思えない。花筒の付け根に穴を開けるのにはそれなりの手間がかかるだろうが、こうやって丹念に盗蜜しているところを見ると、ハナゾノツクバネウツギの花はたくさんの花蜜を蓄えているのだろう。
自宅の近所にもハナゾノツクバネウツギの生け垣があり、ここにも多くの昆虫が吸蜜に訪れる。夕方行けば、ホウジャク類 Macroglossum spp. の姿がよく目につく。ホウジャク類は花筒の開口部に正しく長い口吻を差し込んでいる。ハナゾノツクバネウツギはホウジャク類によって送粉されることは可能だろう。
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