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2006年7月17日 (月)

自然とは

 養老孟司著「都市主義」の限界(中公叢書,中央公論新社,2002年)を読了。以前、一度読んでいるから、今回が2回目だ。
 養老先生の著書に幾度となく出てくる言葉として、おそらく著書「唯脳論」の中で始めて使われたと思われる「脳化」という言葉がある。「脳化」とは「意識化」あるいは「都市化」と同義に使われている。「自然」はそれに対立する概念だ。
 つまり「自然」とは、人間が意識して作り出したものではないもの、ということになる。養老先生の著書を読む前には、このような「自然」の定義は見たことがなく、斬新だと思った。同時に、自分が「自然」に対して漠然と抱いていた概念と、実によく調和しているように感じられた。
 それ以来、養老先生の著書は、機会があれば繰り返し読むようになった。
 養老先生の主張はヤケクソで言いっぱなしに感じられることも多い。それを批判する人も多いようだが、謙虚に受け止める必要があることも多いと思われる。

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