ゴマダラチョウ
自宅から駅に向かう途中に樹液を出しているクヌギの大木がある。普段は懐中電灯を持って夜に出かけるのだが、今日は所用があり、昼間その前を通りかかることになった。
夜にはクワガタムシ類、カブトムシ、ヤガ類などが見られるのだが、今日はゴマダラチョウ Hesitina japonica (C. et R. Felder, 1862) が来ていた。ゴマダラチョウは樹液の常連だ。ときどき飛んでいるのを見ることもあったので、近所で発生を繰り返しているのだろう。
子供の頃、実家の近くで昆虫採集をしたものだが、ゴマダラチョウは採れると嬉しいものだった。なぜ嬉しいかと言えば、ゴマダラチョウは蝶の中では胴体がしっかりしていて逞しい感じがするし、何と言っても魅力なのは、翅と胴体の色がほとんど白と黒だけなのに、複眼と口吻が鮮やかな黄色をしていることだ。
昆虫の色彩が進化した背景には、何らかの理由があるはずだが、ゴマダラチョウの黄色には、どんな適応的な意味があるのかわからない。ゴマダラチョウとはそれほど縁遠くなスミナガシ Dichorragia nesimachus nesiotes Frühstorfer, 1903 の口吻は血のような赤色だ。これにも何か意味があるのだろうが、よくわからない。
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