トップページ | 2006年8月 »

2006年7月

2006年7月31日 (月)

盗蜜

 職場に植えられているハナゾノツクバネウツギ Abelia grandiflora Rehder にクマバチ Xylocopa appendiculata circumvolans Smith, 1873 が来ているのに気が付いた。花から花へと飛び回っているクマバチをよく観てみると、花筒の開口部に口吻を差し込まずに花筒の付け根に口吻を刺しているのに気が付いた。盗蜜だ。ハナゾノツクバネウツギの花はそれほど大きい訳ではないが、花筒が長いので、どう見てもクマバチの口吻が蜜のありかまで届くようには思えない。花筒の付け根に穴を開けるのにはそれなりの手間がかかるだろうが、こうやって丹念に盗蜜しているところを見ると、ハナゾノツクバネウツギの花はたくさんの花蜜を蓄えているのだろう。
 自宅の近所にもハナゾノツクバネウツギの生け垣があり、ここにも多くの昆虫が吸蜜に訪れる。夕方行けば、ホウジャク類 Macroglossum spp. の姿がよく目につく。ホウジャク類は花筒の開口部に正しく長い口吻を差し込んでいる。ハナゾノツクバネウツギはホウジャク類によって送粉されることは可能だろう。
20060731blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月30日 (日)

桂吉朝一門会

 「一宮たなばた落語ランド」の桂吉朝一門会に出かけた。最近、落語にはまっているのだが、ナマで観るのはまだ6回目で、去年11月の桂文我のおやこ寄席以来だ。桂吉朝師匠が巧いという話は聞いていたが、録音を聴いて上手いと実感したのは、師匠が亡くなったあとだった。これまでナマで観た5回のうち2回は桂枝雀独演会で、それまでは落語なら枝雀師匠が一番だと思っていたが、枝雀師匠の面白い落語とは違って、吉朝師匠は巧い落語だと思った。去年の「一宮たなばた落語ランド」の桂吉朝独演会は、病気から復活された最初の落語会だったそうだが、行かなかったのは痛恨の極みだ。
 今日の落語会には、吉朝師匠の一番弟子から四番弟子までの4名が揃っていた。桂しん吉「軽業」、桂よね吉「遊山船」、中入り、桂吉弥「親子酒」、桂あさ吉「崇徳院」。四番弟子のしん吉さんは少し若いが、あとの3人はほとんど同年代。自分よりほぼ一回り下で、まだ若い。吉弥さんの「親子酒」が一番良かったと思ったが、枝雀師匠の「親子酒」と比べると、サゲのあたりがちょっとあっさりしすぎているような気がした。時間も押していたようだったが、あさ吉さんの「崇徳院」は急がされている感じがして、聴いている方も何か落ち着かない気分だった。笑いをとるところももう少しあっても良いと思ったので、ちょっと残念な感じだった。ともあれ、四人とも師匠譲りの正統派であることが感じられたのは確かだ。まだ若いので、これからの精進に期待したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月29日 (土)

昼間のクヌギ

 実家に出かけるので、今日は午前中に近所のいつものクヌギ Quercus acutissima Carruth の樹液に出かけた。日中の暑いときには出かけたことがなかったので、どんな虫が来ているか、ちょっと楽しみだった。
 現場に着くと、昼間の常連のゴマダラチョウ Hesitina japonica (C. et R. Felder, 1862) やカナブン Rhomborrhina japonica Hope, 1841 ばかりでなく、夕方と同じように多数のカブトムシ Allomyrina dichotoma Linnaeus, 1771 が来ていた。カブトムシは夜行性だと言われているが、必ずしもそうとは言えないように思えた。一度、じっくりと一日中観察してみたいとも思うのだが、なかなか事情が許さない。時間がいくらでもあった子供の頃、こういう現場が身近にあれば良かったと思う。
20060729blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月28日 (金)

長い前蛹期間

20060728blog 5月の下旬、畑のキャベツ Brassica oleracea L. var. capitata で見慣れない巨大な青虫を発見した。図鑑で調べると、どうやらアヤモクメキリガ Xylena fumosa (Butler, 1878) という成虫で越冬するガの幼虫らしかった。秋に成虫になるらしいので、蛹で暑い夏を過ごすことになる。そこで、採集して飼育してみることにした。
 採集したとき、既に大きな幼虫だったが、キャベツの葉をモリモリ食べてさらに太った。やっとのこと食べるのを終えて、敷いてあったペーパータオルの中に潜り込んで蛹になったのだ、と思った。
 今日、ちょっと気になって、その中を覗いてみたら、何とまだ鮮やかな緑色をしていた。まだ前蛹なのだ。ということは、前蛹のまま一月半以上過ごしていることになる。とうの昔に蛹になっていると思い込んでいたので本当に驚いた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月27日 (木)

ニイニイゼミの羽化

 ニイニイゼミ Platypleura kaempferi (Fabricius, 1794)以外のセミの鳴き声もたくさん聞かれるようになった。職場の畑の周りにはスギ Cryptomeria japonica D. Don の植林地があり、今日は午後3時前からヒグラシ Tanna japonensis (Distant, 1892) 鳴いていた。石垣島のイシガキヒグラシ Tanna japonensis ishigakiana (Kato, 1960) はそんな昼間に鳴くのは一度も聞いたことがないので、それに比べるとヒグラシは鳴く時間がいいかげんだ。
 今日は暗くなってから一番下の息子を連れていつものクヌギ Quercus acutissima Carruth の樹液に行ったら、カブトムシ Allomyrina dichotoma Linnaeus, 1771 が9頭、コクワガタ Dorcus rectus Motschulsky,1857 が11頭もいた。いずれも今年の最高だ。ただし、コクワガタは小型の個体ばかりだった。さらに水銀灯の下にいくと、腹部がなくなったカブトムシの屍骸が多数散乱していた。この下手人も何とかして知りたいものだ。
 さらに場所を変え、羽化しようとするセミの幼虫を見つけてやろうと思った。アブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata  (Motschulsky, 1866) もクマゼミ Cryptotympana facialis  (Walker,1858)も普通に鳴くようになったので、これらのセミを期待していたのだが、見つかったのはニイニイゼミ1頭だけだった。見つけたときは、背中が割れたばかりだった。最後まで観察するのも大変だったので、脚が全部出てしばらく静止するところまで見届けてその場を去った。
20060727blog
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月26日 (水)

先客

 夕方、デジタルカメラを片手にいつもの樹液が出ているクヌギ Quercus acutissima Carruth の木に行った。ところが何と、今日は先客がいた。ドライバーを片手にカブトムシ Allomyrina dichotoma Linnaeus, 1771 を採っている。樹皮に鋸か何かで削ったようなあとがついているので、誰かがここに来ているのはわかっていたが、ついに出くわしてしまった。こちらとしては、自分の縄張りを侵されたような気がしたが、とにかく先客に断って写真だけは撮らせてもらった。
 なかなか立派なカブトムシだ。本来なら、カナブン Rhomborrhina japonica Hope, 1841 やオオスズメバチ Vespa mandarinia japonica Radoszkowski, 1857 などとの間の餌場の争いを観察したいところだったが、今日は仕方がない。
 先客は、このカブトムシを採集すると、そそくさと立ち去った。カブトムシがいなくなったあとはオオスズメバチが大きな顔をしていた。
20060726blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月25日 (火)

コゲチャトゲフチオオウスバカミキリ

 石垣島の虫仲間のYさんからコゲチャトゲフチオオウスバカミキリ Macrotoma fisheri obscuribrunnea Hayashi, 1962 が採れたという電子メールが届いた。このカミキリムシが属するトゲフチオオウスバカミキリ族 Macrotomini は大型で東南アジアに分布する種が多く、日本ではこの種だけが石垣島と西表島に分布している。このカミキリムシは日本のカミキリムシとしては最大級の大きさだ。森林の中を昼間探してもなかなか採れるものではないが、夜、灯火を使うと比較的容易に採ることができる。Yさんももちろん灯火を使って採ったのだ。石垣島の多くの昆虫は、真夏になると数が減ってしまうものが多いが、この種は真夏にならないと出てこない。これからしばらくの間が旬だ。
 しかし、こういう話を聞かされるだけというのは、なかなか辛いものだ。石垣島に行きたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月24日 (月)

 今日の朝方は霧が濃かった。M君が中部国際空港から帰るので、船の乗り場まで送って行った。
 あとから知ったが、今日は霧の影響で中部国際空港を発着する便のいくつかが欠航になったようだ。有視界飛行をする石垣空港では、霧が出たり、雲が低かったりすると、すぐに飛行機が着陸できなくなったが、最新の中部国際空港でも霧で欠航になるとは意外だった。
 中部国際空港への船はけっこうな速度で運行されているが、飛行機が欠航になるような霧でも大丈夫だったようだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月23日 (日)

ハマゴウ

 大学時代の友人のM君が来たので海辺に出かけた。我が家から海岸までは数キロしか離れていないのだが、市街地に近いということもあり、これまでは自然散策する場所とは考えていなかった。でも、M君は宮城県の内陸部に住んでいるので、山に出かけるより海の方が良いと思ったのだ。
20060723blog_1  行ってみて初めてわかったのだが、海岸林はほとんどなくなってしまっているものの、海岸の砂浜では、海浜性の植物がいろいろ見られた。現場では名前はわからなかったが、コウボウムギ Carex kobomugi Ohwi、ハマボウフウ Glehnia littoralis Fr . Schmidt ex Miquel などは、けっこうたくさん見られ、調べたらすぐに名前がわかった。ちょっと場所を変えるとハマゴウ Vitex rotundifolia L. fil. も見つかったが、それほど多くはなかった。ハマゴウは石垣島ではたくさん見られたので、懐かしく感じられた。
 小雨が降ったり止んだりしていたが、真夏の海岸を昼間歩くには、晴天よりこんな天気の方が楽で良い。浜に打ち上げられた植物遺体を脇に除けると、オオハサミムシ Labidura riparia (Pallas, 1773)が意外に多く見つかった。畑で見つかるオオハサミムシより明るい色彩の個体が多いような気がした。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年7月22日 (土)

アカタテハ

 今日は久しぶりに真夏の太陽が顔を出した。大して仕事があったわけではなかったが、畑が気になり職場に出かけた。昨日までは水に浸かっていた畑も、ほぼ水が引いていた。
 でかけたついでに、いろいろな虫のことが気になって、畑の周りをぶらついた。まずラミーカミキリ Paraglenea fortunei (Saunders, 1853) はどうなったかと思って、カラムシ Boehmeria nivea (L.) Gaudich の群落に行ってみたが、カラムシの茎が伸びて少し景観が変わっていた。ラミーカミキリが萎れさせた茎も目立たなくなっていたのだ。ラミーカミキリを探したが、やっと1頭見つけただけに終わった。もうラミーカミキリの季節は終わってしまったのだろう。
 するとそのとき、どこからかアカタテハ Vanessa indica (Herbst, 1794) が飛んで来た。花で吸蜜していたかと思うと、飛んでカラムシの葉に止まり、産卵している様子だった。この様子だと、今度はアカタテハの幼虫を観察できそうだ。
20060722blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月21日 (金)

アサギマダラ

 雨が続いていたが、午後から雨が上がったので、外に出てみた。すると、すぐ脇のムクゲ Hibiscus syriacus L. から1匹の蝶が飛び出した。アサギマダラ Parantica sita niphonica (Moore, 1883) だ。決して珍しい種ではないが、これまで普段の行動範囲で見ることがなかったので、久しぶりの対面は嬉しかった。
 アサギマダラは春から初夏にかけて台湾や南西諸島を含む南方から北上し、秋に南方へ移動するという生態をもつことが、近年の調査の結果明らかになってきた。今日見た個体は新鮮な♂だった。近くの山から下りて来たものなのかも知れない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月20日 (木)

写真を貸すこと

 職場の広報部門から連絡があり、某マスコミが某害虫の写真を貸して欲しいとのことだった。ときどきこのような依頼があるのだが、マスコミからこのような依頼があるたびに、腑に落ちないものを感じる。行政部門からの依頼であれば何も感じないのだが。
 今ではカメラが進歩し、ある程度の質の写真なら誰でも撮れるようになったのは事実だと思う。しかし、本当に説得力がある写真を撮ろうと思うと、一朝一夕にはいかないと思う。やはり、知識と技術と経験の積み重ねが重要だと思う。
 職場は公的な機関なので、おそらく無料で某マスコミに貸し出されるのではないかと思う。それはそれである程度は仕方がないことだと思うが、昆虫の写真を撮ることによって生計を立てておられる方もあるので、写真がマスコミに無料で貸し出されるとすれば、そういう写真家の方々の業務を圧迫しているように思えて、大変心苦しく感じるのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月19日 (水)

ゴマダラチョウ

20060719blog  自宅から駅に向かう途中に樹液を出しているクヌギの大木がある。普段は懐中電灯を持って夜に出かけるのだが、今日は所用があり、昼間その前を通りかかることになった。
 夜にはクワガタムシ類、カブトムシ、ヤガ類などが見られるのだが、今日はゴマダラチョウ Hesitina japonica (C. et R. Felder, 1862) が来ていた。ゴマダラチョウは樹液の常連だ。ときどき飛んでいるのを見ることもあったので、近所で発生を繰り返しているのだろう。
 子供の頃、実家の近くで昆虫採集をしたものだが、ゴマダラチョウは採れると嬉しいものだった。なぜ嬉しいかと言えば、ゴマダラチョウは蝶の中では胴体がしっかりしていて逞しい感じがするし、何と言っても魅力なのは、翅と胴体の色がほとんど白と黒だけなのに、複眼と口吻が鮮やかな黄色をしていることだ。
 昆虫の色彩が進化した背景には、何らかの理由があるはずだが、ゴマダラチョウの黄色には、どんな適応的な意味があるのかわからない。ゴマダラチョウとはそれほど縁遠くなスミナガシ Dichorragia nesimachus nesiotes Frühstorfer, 1903 の口吻は血のような赤色だ。これにも何か意味があるのだろうが、よくわからない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月18日 (火)

閏月

 石垣島のYさんから電子メールが届いた。八重山商工の応援に行きたいけど、お盆に当たらなければ良いが、とのことだった。
 沖縄の年中行事が旧暦で動いているのは知っている。旧盆と言えば新暦の月遅れのお盆よりあとになるのが普通なので、何かの勘違いではないかと思った。ところが調べてみると、全国高校野球選手権の開幕の8月6日は旧暦の7月13日で、お盆の迎えの日になっている。沖縄の年中行事は、ヤマトと比べると遥かにきっちり行われており、その中でもお盆は最も重要な行事だ。
 となると、八重山商工の試合が4日目までに行われると、甲子園での応援を諦めるか、あるいは重要なお盆の行事を手抜きするか、という選択を迫られることになる。これはなかなか苦しい選択だ。まだ他の代表校も決まっていない状態だが、組み合わせ抽選会が気になる。
 それはさておき、なぜ今年の旧盆がこんなに早いのかと調べてみたら、今年は閏で7月が2回もあるのだ。そのため、旧暦の8月はいつもより遅くなり、なかどぅ道のとぅばらーまが行われる旧暦の8月12日は、新暦では10月2日になる。
 新暦の閏は2月が1日増えて29日になるだけだが、月を閏にしてしまうと約29日のズレが生じることになる。これでは不都合が出てくるのではないかと心配するのだが、それでずっとやってきているわけだから、大した不都合はないのだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月17日 (月)

自然とは

 養老孟司著「都市主義」の限界(中公叢書,中央公論新社,2002年)を読了。以前、一度読んでいるから、今回が2回目だ。
 養老先生の著書に幾度となく出てくる言葉として、おそらく著書「唯脳論」の中で始めて使われたと思われる「脳化」という言葉がある。「脳化」とは「意識化」あるいは「都市化」と同義に使われている。「自然」はそれに対立する概念だ。
 つまり「自然」とは、人間が意識して作り出したものではないもの、ということになる。養老先生の著書を読む前には、このような「自然」の定義は見たことがなく、斬新だと思った。同時に、自分が「自然」に対して漠然と抱いていた概念と、実によく調和しているように感じられた。
 それ以来、養老先生の著書は、機会があれば繰り返し読むようになった。
 養老先生の主張はヤケクソで言いっぱなしに感じられることも多い。それを批判する人も多いようだが、謙虚に受け止める必要があることも多いと思われる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月16日 (日)

八重山商工

 全国高校野球選手権沖縄県地区大会で八重山商工が中部商業を倒して優勝した。これで春のセンバツ大会に続いての甲子園出場が決まったことになる。仕事の時間の割り振りは割と自由になるので、休暇をとって甲子園に応援に行きたい。しかし、仕事をどうしても外せない日もあるので、試合がその日にあたってしまわないように祈るばかりだ。
 春のセンバツ大会は、1回戦の高岡商業戦の応援に行った。もちろん1塁側アルプス席に入りたかったのだが、結局入場券が発売されず、仕方なくアルプス席隣の1塁側特別内野席に入った。
20060716blog  初出場でしかも暖かい石垣島からの出場で、まだ寒い甲子園での戦いぶりはちょっと心配だったが、大嶺君、金城君らの活躍は素晴らしく、心配はまったくの杞憂だった。
 あとから聞いた話だが、その日、石垣島の前の職場の人たちが応援に来ていたらしい。甲子園では誰か知っている人がいないものかと、一所懸命探したのだが、見たことのあるような顔の人は山ほどいたものの、知っている人の顔は誰一人として見つけることができなかった。今度は一緒に応援しようと、早速電子メールを石垣島に送った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月15日 (土)

カジカガエル

 あまりに暑いので、川遊びに出かけることにした。あまり遠くに出かけると疲れるばかりので、近くでどこかないかと探して、鈴鹿山系の小岐須渓谷にあたりをつけた。車でゆっくり走っても1時間もかからず、気軽に行けることがわかった。
 川の流れに入ってうろうろしているとカジカガエル Buergeria buergeri (Schlegel,1838) の鳴き声が聞こえて来た。笛を震わせているような声は、日本のカエルの中ではヤエヤマアオガエル Rhacophorus owstoni (Stejneger, 1907) と並んで一番の美声を競うと思う。姿を探すのだが、意外に見つからない。しかし、やっとのことで見つけたカジカガエルを何とか写真に撮ることができた。
20060715blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月14日 (金)

ヒグラシとアブラゼミ鳴く

20060714blog_1  夕食後、まだ明るかったので庭の草を抜いていた。すると、どこからかヒグラシ Tanna japonensis  (Distant,1892) の鳴き声が聞こえてきた。自分にとっては今年の初鳴きの記録になる。
 一昨年、今の家に引っ越して来るまでは身近にヒグラシの鳴き声を聞くことのできる場所に住んだことが無かったので、自分にとってヒグラシはあまり身近なセミではなかった。石垣島に住んでいたときは、ヒグラシの別亜種のイシガキヒグラシ Tanna japonensis ishigakiana (Kato, 1960) の鳴き声を聞くために、汗を流しながら於茂登岳に登った。山頂近くで鳴き声を聞いて、下山したときには真っ暗になっていたことが懐かしく思い出される。
 ヒグラシの鳴き声はどことなく物悲しく、心を落ち着かせてくれる。身近にヒグラシの鳴き声が聞こえることは、やはり嬉しいことだ。
 さらに草を抜いていると、今度はアブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata  (Motschulksy, 1866) が鳴いた。これも自分にとっては今年の初鳴きの記録になる。アブラゼミは子供の頃にはもっとも身近なセミで、夏の暑さを思い出させるので、あまり好きではないセミだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月13日 (木)

クマゼミ鳴く

 今朝出勤前に、自宅近くでやっとクマゼミ Cryptotympana facialis (Walker,1858) が鳴くのを聞いた。自分にとっての今年の初鳴きの観測となる。今の場所に引っ越して来てまだ3回目の夏なので、平年と比べると早いのか遅いのかわからないが、去年や一昨年と比べると、明らかに発生が遅れているようだ。
 戦争のあとの食糧の枯渇していた時期に沖縄の人はクマゼミをよく食べた、という話を聞いたことがある。先日、宮古島に住む上里さんからイワサキキクサゼミ Mogannia minuta Matsumura, 1907 を食べるという話をきいた。イワサキクサゼミは日本に棲むセミの中ではもっとも小型のものの一つだが、時としてサトウキビ Saccharum officinarum Linnaeus に被害を与えることもあるほど棲息地での個体数は多いので、食べるために採集するには好都合なのだろう。その話をきいたあと、クマゼミを食べてみたいという欲求が沸々と湧いてきた。上里さんにイワサキクサゼミの調理法を尋ねたら、素揚げが良いですよ、とのことだった。クマゼミは体が大きく表面が硬いだろうから、羽化するために地上に出てきた幼虫を採集して持ち帰り、家の中で羽化したばかりの軟らかい成虫を調理したら良いのではないかと思っている。
20060713blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月12日 (水)

ヒバリ

 ヒバリ Alauda arvensis Linnaeus, 1758 というと、季節的には春のものだと思っているが、今でもまだ天高く舞い上がってさえずる声が聞こえる。まだ餌になる昆虫は多い時期なので、繁殖できるということなのだろう。去年も一昨年も、仕事で使っているキャベツ畑の横で雛を育てていたが、今年は残念ながらすぐ近くに巣は作られていなようだ。
 巣は背丈の低い草の生えた地面に作られるが、抱卵している親ヒバリはまわりの模様に溶け込んでいるので、すぐ近くにいても気付かないことがほとんどだ。巣のすぐ近くに近づいたとき、突然親ヒバリが地面から飛び出して、やっとその時ヒバリの巣の存在に気付くのだ。
20060712blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月11日 (火)

ナツノツヅレサセ

 昼間だというのに、職場に隣接している田圃のそばでコオロギの鳴き声が聞こえた。ツヅレサセコオロギ Velarifictorus micado (Saussure, 1877) の鳴き声と区別はつかないが、今の時期に鳴いているのはナツノツヅレサセ Velarifictorus grylloides (Chopard, 1969) に違いない。この2種は形態的に非常によく似ていて、しかも1代限りながら種間雑種もできるほど近縁な種だということだ。ナツノツヅレサセの鳴き声は夏の盛りの頃には聞こえなくなってしまうが、その頃から秋深まるまでツヅレサセコオロギが鳴く。それぞれ成虫になる季節が違うので、この2種の間で種間雑種ができる可能性は極めて低い。

きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣片敷きひとりかも寝む

 キリギリス Gampsocleis buergeri (de Haan, 1842) は夏の盛りの日中に盛んに鳴くので、この新古今和歌集の後京極摂政前太政大臣の歌の「きりぎりす」は明らかに現在キリギリスと呼ばれている種とは別物のはずだ。おそらく、秋遅くまで鳴いて身近に棲息しているツヅレサセコオロギのことだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月10日 (月)

ニホンアマガエル

 今日は朝から濃霧だった。湿気が高く、午後からは雨も降った。このところ雨が多いので、今年成体になったばかりの小さなニホンアマガエル Hyla japonica Günther, 1859 の数も増えてくるのではないかと期待しているのだが、何故か今年は少ない。
 何故そんなことを期待しているのかと言えば、ニホンアマガエルの成体にすがりついて体液を吸い、やがてニホンアマガエルを殺してしまうオオキベリアオゴミムシ Epomis nigricans (Wiedemann, 1821) の幼虫を見たいからだ。
 去年はオオキベリアオゴミムシの成虫を採集して産卵させ、孵化した幼虫を飼育してニホンアマガエルが死んでいく様子を、飼育容器の中で観察したのだが、やはり野外で観察したいのだ。
20060710blog1 20060710blog2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 9日 (日)

オオスカシバ

 昼食をとってから庭を眺めていると、どこからかオオスカシバ Cephonodes hylas (Linnaeus, 1771) が飛んで来て、庭の隅から隅まで偵察するかのように飛び回っている。蛾のくせに透き通った翅をもち、昼間活動するので、まるで大きな蜂のようだ。子供の頃、知らないうちは蜂だと思って、手を出せなかったことが思い出される。それはともかく、我が家の庭には寄主植物のクチナシ Gardenia jasminoides Ellis は無いはずなのに、随分念の入った探しぶりだ。
 実家の庭にはクチナシが植えてあり、何度かオオスカシバの幼虫に丸坊主にされてしまったことがある。あるとき、幼虫を捕まえて飼育した。蛹から出て来たばかりの成虫を見たときは驚いた。翅には一面白色の鱗粉がついていたのだ。これは異常型に違いない、と思って標本にしようと思った。ところが、オオスカシバが翅を羽ばたかせた途端、白色の鱗粉は飛び散って、いつも見ている透明の翅になってしまった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 8日 (土)

コオニイグチ

 梅雨時は思いのほかキノコが多い時期だ。普段はあまり藪の中に入らないのだが、今日はちょっとだけツブラジイの林の藪の中に入ってみた。今まではっきりと認識したことがない特徴のあるキノコが生えていた。カサの下面を見るとスポンジ状になっていたので、イグチの仲間だということがすぐにわかった。帰ってから名前を調べてみると、オニイグチの仲間だというところまでわかったが、互いに似た3種があり、正確に同定しようと思うと、胞子の形態を確かめなくてはいけないとこのことだ。でも、その3種のうちでは、コオニイグチ Strobilomyces seminudus Hongo に最も似ているように思える。
 傷をつけると赤く変色し、やがて黒っぽくなった。一応食用ということになっているようだが、あまり食欲はそそられない。
20060708blog

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 7日 (金)

リンゴカミキリ

 夕方、近所のコナラの樹液を見た帰り、そろそろアブラゼミが羽化を始めているかと思ってサクラの木の眺めていたら、カミキリムシが飛んで来てサクラの葉の裏に止まった。リンゴカミキリ Oberea japonica (Thunberg,1787) だ。意外な場所で見つけることができて嬉しかった。サクラは市街地にもたくさん植えられているので、リンゴカミキリは郊外でなくても棲息できるのかも知れない。早速採集しようと思って手を出したら、ポトリと下に落ちて見失ってしまった。やや薄暗くなっていたこともあり、発見できなかった。
 6月の中旬、郊外の雑木林で見つけたニセリンゴカミキリ Oberea mixta Bates,1873 はスイカズラに寄生するので、市街地での発見は難しいかも知れない。

20060707blog_1

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 6日 (木)

カブトムシ

 最近は雨さえ降らなければ、夜に懐中電灯を持って近所のクヌギ Quercus acutissima Carruth やコナラ Quercus serrata Thunb. ex Murray の木の樹液を巡回するのが日課になっている。いつも、どんなクワガタが来ているか、どんな蛾が来ているか、などと思いを巡らせながら目的地に向かうのだが、それだけでも楽しい。
 今日もいつものように一番下の息子と一緒に出かけたのだが、いつものクヌギの樹液にカブトムシ Allomyrina dichotoma Linnaeus, 1771 が来ていた。今年初めてのカブトムシだ。そのあといつもの街灯の下に行ったら、胴体の無いカブトムシの雄が2匹、雌が1匹落ちていた。1匹の雄は、まだ自力で歩いていたが、まもなく死ぬだろう。昨日までは落ちていなかったのを確認しているから、今朝か今日の夕方に鳥の犠牲になったのだろう。どんな鳥がいつカブトムシを襲うのか、見てみたい気がするが、残念ながら、それほど時間に余裕があるわけではない。
 そのあとまたコナラの樹液に戻ったら、一目で大きいことわかるヒラタクワガタ Serrognathus platymelus pilifer (Snellen van Vollenhoven, 1861) がいた。採集して持ち帰り、物差で測ったら64mmあった。こちらに引っ越してきてから一番大きい個体だ。大変嬉しい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 5日 (水)

ゲンジボタル

 今朝、職場の建物の階段のところにある窓の網戸の外側にゲンジボタル Luciola cruciata Motschulsky, 1854 が止まっているのに気が付いた。職場の近辺でゲンジボタルを見るのは初めてだ。発光部が2節あるからオスだ。階段には夜でも電灯が灯っているから、夜のうちにそれに引き寄せられたのだろう。
 職場の近くに水田はあるが、ゲンジボタルの幼虫が棲息できそうな流水は、小さな農業用水路ぐらいしか知らない。学生時代を過ごした京都では、銀閣寺から北白川に至る琵琶湖疎水のような小さな流れにもゲンジボタルが棲息していたので、農業用水路のような流れにも棲息できるのかも知れない。
 それはともかく、ホタルが身近に見られるのは嬉しいことだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 4日 (火)

ラミーカミキリ

20060704blog
 職場の一角にカラムシ Boehmeria nivea (L.) Gaudich が繁茂している場所があるのに気が付いた、よく見てみると、あちこちの葉の柄が折れて垂れ下がっている。これは何かの昆虫の仕業に違いない、と思ってさらに探すと思惑どおりラミーカミキリ Paraglenea fortunei (Saunders, 1853) が見つかった。
 カラムシとは苧麻のことで、もともとは繊維を採取するために海外から持ち込まれ、栽培されていたものだ。このラミーカミキリも、もともと日本に棲息していたわけではなく、何かのときに苧麻と一緒に日本国内に持ち込まれたものに由来していると思われる。日本で最初に見つかったのは、長崎とのことだ。
 陽が高いうち、ラミーカミキリは活発に飛び回っていて、撮影するのが大変だったが、陽が傾くと、多少ともなり活動が鈍るようだ。

参考文献

  • 永原慶二.1990.新・木綿以前のこと 苧麻から木綿へ.中公新書 963,中央公論社,東京.
  • 永原慶二.2004.苧麻・絹・木綿の社会史.吉川弘文館,東京.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 3日 (月)

ニイニイゼミ鳴く

 ニイニイゼミ Platypleura kaempferi (Fabricius, 1794) が職場の前にあるケヤキ並木で鳴き始めた。去年は6月のうちに鳴き始めていたので、若干去年より遅れているようだ。
  石垣島に住んでいたときは、3月下旬のイワサキクサゼミ Mogannia minuta Matsumura, 1907 に始まり、12月中旬にイワサキゼミ Meimuna iwasakii Matsumura, 1913 の鳴き声が聞こえなくなるまで、一年の半分以上はセミの鳴き声を聞いていたので、セミの鳴き声が聞こえるのは、やはり嬉しいことだ。
 まもなく、アブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata  (Motschulsky, 1866)、クマゼミ Cryptotympana facialis  (Walker,1858)、ヒグラシ Tanna japonensis  (Distant,1892) なども鳴き始めるに違いない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月 2日 (日)

ブログを始めてみる

 世の中の流行に逆らってばかりいるのも心地良いとは言えないので、ブログなるものを始めてみることにした。日常のなかで目にしたこと、感じたこと、思い出したことなどを書き留めておきたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トップページ | 2006年8月 »